今週末は「GSチャレンジ」らしい。
毎回盛況のようでBOGTに来る人も、たくさん参加しているそうだ。
それにしても「野宿」で参加費が3万円とは、一体どういう内容なのか
(コンパニオンが酌でもしてくれるのか??)。
見るだけでも金を取られるらしいので、近づく気にもならない。
このイベントに参加した人に聞くと、
「初心者レッスンやガイドツーリングがあって、キャンプはおいしいものが食べられるし、いろんな人に会えるので全然高くない」
らしい。
アフリカで開催される、GSトロフィーなる砂漠ツーリングイベントに、日本代表で参加できるらしいが、あの重いGSで砂漠を走って、本当に楽しいかギモンが残る
(私なら軽量ハイパワーのKTM530EXCあたりを、迷わずチョイスする)。
一度も砂漠を走ったことのない人が、いきなり重量車で走るのは、危険以外のなにものでもないと思うのは、私だけではないはず。
ヨーロッパはアフリカが近いので、本州から北海道や九州に行くような感覚で、海を渡って砂漠をツーリングしているが、せまい島国ニッポンで、ホンモノの砂漠を走った人は、1%もいないだろう。
ラリーなら救急用ヘリが数機、待機していて、なにかあれば1時間以内に病院へ運んでくれるが、砂はフカフカしていて柔らかいから、転んでも痛くないと思っていたら大間違いだ。
堅い土の上で転んだらゴロゴロ転がるので、意外にけがは少ないが、柔らかい砂はカラダが「めり込む」ので、かえってダメージが大きい。
時速100キロで走っていたのが、砂にめり込んでいきなり時速0キロになるので、
砂丘からダイブしたライダーが、首や背骨を「圧迫骨折」しているのを、ラリーでよく見かけたし、自分も「もんどりうって」転んで、アバラを折った。
250ccなどの軽量車から、ステップアップする人はほとんどいない(私もその一人だったが)。
ビッグオフで林道に行って怖い思いをして、あとで練習用に軽量車を購入する人が多いのも、ここ最近の特徴。
10年くらい前までは友達同士で林道を走って、友達の輪がどんどん広がっていった。
ガイドもおらず参加費もないかわりに、トラブルは各自の責任。
でもいざトラブルが起きるとみんなで助け合い、それが仲間意識を強くしていった。
林道で同じイベントのバイク同士がぶつかっても、「よくあることさ」と気にもしなかったが、最近は事故が起きると山の中まで警察を呼んで、事故証明を取るらしい。
最近ごぶさたしているアサマファンライドも、2日間で15000円とレースでもない走行会なのに、やけに高い。
主催のKさんに言わせれば、
「ガツガツ走るだけの変なヤツに来て欲しくないから、参加費で選別してる」
なるほど。
たしかに毎回来ている常連は、余裕のあるおじさんライダーが多く、ここにくればKTM,ハスク、TM、今は亡きVORなど、レアなガイシャを見ることが出来る。
Kさんはアメリカに移住して、バハのシリーズ戦に出ていたツワモノ
アサマの常連は彼の仲間のおじさんたちが多く、走りだすとみんなアタマのネジが数本抜けるらしく、右手がアクセル全開から戻らない。
それでも事故が起きないのは、それまでの豊富な経験値と、速い人は決して遅い人をあおらず、無理な追い越しや危険行為をしない、「暗黙のルール」があるから。
限られた人だけの2日間、アサマはカリフォルニアのオープンエリアになる。
走行会が終わったあとは、スタッフが荒れたコースの修復を行ったり、村役場に次回開催の交渉をしたりと、見えない苦労も多いのを参加者は皆知っているので、誰からも参加費が高いという声を聞かない。
「GS」を主催する側も、この手のイベントは客が集まるからと、バカ高い「殿様イベント」ばかりやらず、もう少し敷居の低いイベントをやって、参加者を増やしたほうがほうが、自分たちの将来のためになると思うが......。