R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

やっぱりお山がたのしい

 2月のドMイベント「ラリークランキング」が終わって、すっかり「燃えつきた」感が(完走してないけど)

なので自転車は普段のアシとして乗るだけで、R1250GS HPが楽しすぎることもあり、お山もロードもごぶさただった。

 

そんな私のココロを知ってか知らずか、ロード仲間のYさんから

「今年も{ウラフジ}でませんか?」

とお誘いをいただいた。

ウラフジとはウラ富士ヒルクライムのこと。

本家の富士ヒルクラは、1万数千人を擁する巨大イベントに急成長したが、朝は早いわスタートまで時間がかかるわで、出る気もうせてしまった。

それにひきかえこのウラフジは、自転車好きな設計事務所の社長さん夫妻が、スタッフ40人を「強制参加」させ、自転車仲間を募って、富士ヒルと同じスバルラインを、21キロ上の五合目まで走るというもので、今回で12回目とか。

本家「富士ヒル」のようにただ「走って終わり」ではなく、温泉入って夜はBBQまでのフルコースが楽しくて、去年走ったとき来年も来たいと思っていた。

 

去年は普段のアシに使っている、MTBのロッキーマウンテン号で参加したが、さすがに今回は走り込みが足りないので、軽いロードレーサーのリドレーを引っぱり出した。

 

今回はYさんが持つ山中湖のマンションに前泊させてもらえることになり、夜8時にロード仲間のH君をピックアップして、山中湖を目指す。

 

中央高速の河口湖IC近くで、高高速路のすぐ右側、真っ暗な闇の中を数百、いや数千の小さな灯りが、空を目指してうごめいていた。

 

「なんだろう?」

「登山客じゃないですか?」

「まさか、こんなにたくさん?」

あとでYさんに聞くと、ご来光を目指す登山客の列らしい。

落石で亡くなった登山客がいたが、こんなに混雑していては、事故が起きないほうが不思議。

不謹慎だが一瞬、太平洋戦争末期「インパール作戦」の「死の行軍」を思い出した。

 

山中湖畔のコンビニで、明日の朝食と今夜の酒とつまみを買う。

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「ここは中国か?!」

と勘違いするほど店内には中国語が飛び交い、われわれ二人以外は全員が中国人観光客。

 

以前、本家の富士ヒルクラに出たとき、観光地の「忍野八海」を見に行ったが、このときもわれわれ以外は中国人で、さらに驚いたのは売店のスタッフも中国人だった。

レジのスタッフは全員日本人

「すごいですね~」

と声をかけると

「日本人のお客様だとホッとします」

って。

部屋を貸したことのある中国人男性が、アルファード5台を使って富裕層の、中国人観光客向けリムジンサービスの会社をやっていた(白タクでなく合法なほう)

 

中国だって富士山みたいな山はあるのに、なぜ中国人が富士山を目指すのか聞くと

「たしかに中国にも似た山はあるけど、日本みたいな{小さな土地}のちょうど真ん中に、富士山がポツンとあるのが中国人には奇跡に見える」

らしい。

日本で観光した人が中国に帰ったとき

「富士山は行ったか?」

と聞かれ

「行ってない」

と答えると

「お前はなにしに日本へ行ったんだ!」

と、マジに言われるらしい。

なのでリピーターや日程に余裕のある人は、必ずと言っていいほど富士山を見に来るそう。

 

東京でサラリーマンをやっている知り合いは、奥さんが富士の裾野の忍野村出身とか。

「このまま仕事を続けていいのか?」

と悩んでいたので、

忍野村に帰って中国人向けの屋台でもやりなさい」

とアドバイスした。

冗談抜きにすごいビジネスチャンスだと思うのだが。

 

そしてYさんのマンションに到着。

先に着いていたワダケンらと明日の無事を祈って乾杯した。

 

そして翌朝、

目覚ましがなくても6時前に起きるおじさんたちw

朝食を食べてクルマで集合場所の、富士北麓公園を目指す。

20分ほどで到着すると、すでに全員が揃っていた

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左のYさんは今回は、日本の老舗フレームビルダー「ケルビム」で作った、クロモリレーサーで参加。

ケルビムのKさんも誘われて初参加。

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 パっと見、カーボンレーサーかと見間違うほど、美しいラインのクロモリレーサー。

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 カーボンには出せない溶接のあとが美しい。

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 ギアは最新型の電動

ホイールはカーボン

ほかにも随所に最新パーツを奢っていて、「クロモリは古い」なんて言わせない造り込み。

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当然のように興味津々のおじさんたちが、黒山の人だかり。

「これはいくらで作れるの?」

と即席の商談会が始まった。

 

ケルビムより私が気になったのは、Kさんの愛車「Ⅴ350」

私も「トランポ兼仕事のアシ」として、Ⅴ280に5年、Ⅴ350に6年乗っていた。

 7人家族でもない限り、真ん中の2列シートは取り外して、前2列、後ろ3列の5人乗りにすれば、足元は広いし後部には自転車をそのまま載せられるほどの、巨大なカーゴスペースが生まれる(自宅やガレージに巨大な2列シートの置き場があれば、の話だが)。

 

じつは先日のレヴォーグ5年目の車検の際、もう一度Ⅴの購入を考えた。

キャンプ道具が増えすぎたことや、自転車を分解せず運びたいためだが、数年前の本国ベンツの排ガス不正の影響か、Ⅴ350の後継モデルでディーゼルのⅤ220dが、日本に入荷のめどがたたないらしい。

ミニバン大国と言われる日本では、運転手よりリアシートに座る家族が王様。

リアシートの居住性にクルマづくりの重点が置かれている。

 

リアシートが取り外せたり、自由にシートアレンジできるかわりに、電動パワーシートのないⅤは、日本の市場には受け入れられず、メルセデスのラインナップのなかでも、かなり虐げられたポジションに甘んじている。

でもアルファードやベルファイヤは、バイク載せるためにシートを外せないし(バイク載せない人には関係ないけど)、

多目的な用途ではⅤがナンバー1と、声を大にして言いたい。

ディーゼルの220dが輸入できないならと、苦肉の策なのかハイオク仕様の、「v260」をラインナップに加えたメルセデスジャパンだが、しょせん

「ベンツマークの付いた商業バン」

と揶揄されてきたⅤシリーズ。

車両価格で750万は高すぎるだろう(しかもロングしかないし)

でもいかつい顔のベルファイアやアルファードより、あの「もっさい」スタイリングのⅤが個人的には好き。

今回の東京モーターショーでは、「新型Ⅴ220d」が発表されるらしいので、ひそかな楽しみだったりする。

でももしこんなのが発売されたら

bmwの乗用車には興味がないが、こんなビーエムなら乗ってみたいなぁ

 

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そして8時半になり朝のブリーフィングが始まった。

総勢80名ほど。スタッフのほとんどがロード初心者で、自転車を持っていない人には会社がクロスバイクを「レンタル」して、トラックで運ぶ気合の入れよう。

(「自転車がないから出られません」という言い訳を、スタッフにさせないため?)

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わがチームのワダケン、H君、当日参加のIさん

来週末、自走で草津まで走り、温泉入って帰りは輪行で帰ってくる相談をしていた。

H君の家から草津まで200km、朝3時出発とか。

私も誘われたが、やんわりとお断りした。

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9時から5分おきにスタートしていく。

なぜか私は最後尾からのスタート。

私以外はカモシカのようにひきしまったおじさんたち。

みんな最後尾から、前を走る「獲物たち」をぶち抜くことに、快感を覚えるドSな人たち。

そのぶんふだんからヒイヒイ言いながら走り込んでいるんだろうから、ドSとドMの両刀遣いか?

 

案の定スタートしたとたん、みなさん首輪を外された猟犬のようにスパートしてしまい、今年も孤独なひとり旅が始まった。

これが本家富士ヒルなら、数千人は追い抜くことがモチベーションになるのだが(かわいい女性レーサーのおしりを追いかけるのも、立派なモチベーション)、80人の最後尾からスタートなので、私の後ろはサポートカーだけ。

 

「おしっこしてくればよかった」

と後悔するもあとの祭り

ペダルをこぐごとに股間が刺激されて、おしっこしたくてたまらない。

イカー規制中なので自家用車は走れない代わりに、中国人を乗せた観光バスはひっきりなしに登っていく。

なので路肩で立小便をしては日本男児の恥

なんとかがんばって中間の駐車場に設けられた、エイドステーションに飛び込んでトイレに駆け込む。

 

2002年のモンゴルラリーで、ミスコースしてゴビの大砂丘群に迷い込んだ。

イメージ 1

このラリー、いまだにオンコースに本格的なデューンライドを入れないらしいが、このときは本格的な大砂丘群を、「サイコーだぜ~!!!」と叫びながら走っていた。

 

が、どんどん砂丘が大きくなり、登り切れずにスタックすることも増えてきた。

いくら走ってもコマ図の次の目印が出てこない。

携行しているペットボトルの水も残りわずか。

やっとミスコースに気づいたときはすでに手遅れ。

バイクを捨てて水を探して歩くが、おとぎ話に出てくるような「泉」なんて、どこにもない。

しかたないのでエマージェンシーブランケットにくるまって、その場で野宿。

翌朝、捜索ヘリから落としてもらった水とパンをかじり、なんとかゴールにたどり着き、スタートできた。

このとき極度の脱水症状になって、腎臓にダメージがのこった。

走り出すとすぐ猛烈な尿意に襲われる。

バイクを止めておしっこするも、赤黒い血尿がドロッとでるだけで、残尿感がハンパない。

しかたなくまた走り出すと、またおしっこしたくなり、ラリー後半はず~~っと考えることはおしっこのことばかり。

帰国して血尿は治ったが、頻尿と軽い尿漏れは1年間治らなかった.....。

 

なんてことを思い出しながら、ひたすらペダルを漕ぎ続ける。

ヒルクライムなんて、なんか考えていないと退屈でしかたない)

そのうち自転車初心者の若いスタッフたちが、必死に登る姿が見えてきた。

こちらはビンディングとサイクリングシューズ、彼らはスニーカーにフラットペダル。

その差は歴然だが、そのぶんおじさんはキミたちより、自転車にたくさんお金をつぎ込んでいるんだから仕方ない。

「がんばれ~」

と励ましながら抜いていく。

 

力を入れてペダルを踏むと、右ヒザのウラがつってきた。

ヒルクラでは毎回あることなので、右足に力を入れず、左足だけで回すよう心掛けていると、今度は左ひざのウラがつってきた....。

止まりたくないので「だましだまし」ペダルを回し、最後の坂を超えてゴール。

1時間50分くらいだろうか。

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先に到着したワダケンたちは、もらったお弁当も食べ終わり、談笑中。

一番速かったH君は1時間5分、ワダケンが1時間15分。

本家の富士ヒルでもシルバークラスだろう(ゴールドはたしか1時間切り)

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途中のエイドステーションで、バナナとお菓子を食べたが、おなかペコペコ。

おいなりさん3個ではとても足らなかったが、あとは山を下るだけ。

夜のBBQに備えておなかを空かせておかなければ。

 

6月の富士ヒルは雨だったそう。

朝から最後まで雨で、参加したワダケン達曰く

「とにかく下りが寒かった」

とか。

先日GSにドラコレをつけてもらったとき、腹サイクルで買ったウィンドブレーカー

 

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「GSキャンプミーティング」のノベルティらしいが、小さく折りたためるのでポケットに忍ばせておいた。

が、今回サポートカーで荷物を運んでもらえたので、オーバータイツも持ってくればよかった。

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 あいにく曇って山頂は見えず。

とにかく中国人が多い。

そのうち占領されるんじゃないか?

と危機感を抱くほど

 

そしてデザートをいただく

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 真ん中のブラックソフトは食べる勇気がなかったので「ラブ&ピース」をいただく。

ブラックを食べたH君は、見事にお歯黒になっていた

 

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 よく頑張ってくれたリドレー

カーボンは愛着がわかないなんて言ってゴメンよ。

そろそろチェーンやギアも含めて、モンキーでオーバーホールしてもらおうか。

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 心配していた下りはそれほど寒くなかった(去年は寒くてガタガタ震えていた)

それにしてもロードは舗装を上ったり下るだけで、つまらない。

スバルラインを下りながら路肩に広がる原生林を見て、

「このダート、MTBで走ったら楽しいだろうなぁ」

なんて妄想しながら走っていた。

 

そして無事下山、

夕方からのBBQの前に、去年も行った地元の温泉へ。

お客もいないし受付のおばあさんもやる気がなさそうだったので、

「つぶれてたらどうしよう」

なんて心配したが、ちゃんとやっていた。

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 水栓が壊れていて一人づつしかカラダが洗えないのも、ご愛敬

 

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そして6時からのBBQ会場へ移動

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 今回も「肉30kg用意しました」

なれないヒルクラで疲れているはずのスタッフたちが、去年と同じく肉を焼いたり、ビールを運んだり、かいがいしく動き回っている。

のんきに温泉入ってきて申し訳ない......

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 食べきれないくらい次から次に肉のカタマリが。

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表彰式では1時間5分のH君が優勝、2位はワダケンと、わがチームがワンツーフィニッシュ

Yさんのお父様の具合が悪いので、今夜はマンションに泊まらず帰ることに。

なのでBBQなのに、一滴も酒は飲まず、ひたすら肉を食いまくった。

運転しないH君だけ、

「ボクだけすみませんねえ💛」

と言いながらビールをゴクゴク。

案の定、帰りの中央高速は大渋滞で、

「ちょっとだけ路肩に停めて下さい!」

と車を停めて立ちションしていた。

 

こんなイベントは大歓迎。

来年は走り込んで1時間半を切りたいなぁ。

 

今度はMTBに乗りたくなったが、モンキーはイベント用にMTB組み立てが忙しい。

なのでHさんに連絡して、翌週お山に連れて行ってもらった。

 

台風が千葉を直撃したあとだったので、北関東のこちらのお山もどえらいことになっていた。

あいにくこの日はトレランの大会があり、走るルートがバッティングするので、ふだんは知らない山を目指すことにした。

舗装路なのにFタイヤが浮くほどの、急こう配の坂をヒイヒイ言いながら上る。

毛穴という毛穴から、たまった毒素が排出されるのを感じながら、カラダがきれいになっていくような錯覚を覚える。

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たぶんHさん以外、だれも入らない秘密のルートを下る。

本人もしばらく走っていないのと草ボーボーすぎて、どこが入り口かわからなかった

 

下り始めて50mごとに、台風の影響で倒木に道をふさがれる。

オートバイと違ってMTBは担げるので、何度も(何十回も)木を乗り越えながら進む。

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あまりの荒れ具合にボーゼンとするHさん。

下って登ってまた下りを繰り返し、前回も来たハンバーガー屋さんで、やっとランチにありつく。

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トレランが終わったようなので、午後はHさんがいつも走るお山へ。

午前中の荒れまくったトレイルと違い、たぶん前日にスタッフ総出でルート整備をしたであろう、「掃き清められたような」きれいなトレイルを、感謝しながら「走らせていただく」

 

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本当にきれい。

自営業ゆえどこでも電話が鳴る。

岩と木の根っこだらけの登山道をやっと登り切り、たまった留守電に対応中の図

 

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やっぱりお山はたのしいな~♪と実感できた一日でした(Hさんありがとうございました。また揉んでください)

 

そして先週は1月以来の「虎の穴」ならぬ「サルの穴」へ。

 

 

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こちらはマシンを置かせてもらっているので、バイクで来れるところがいい。

HPで来るのは初めて。

とにかくアドベより軽くていい。

 

実はこのモンキー、おさるの店主から譲ってもらった「国産ハンドメイドフレーム」

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 先日のケルビム Kさんのクロモリロードレーサーとは、また違う手作り感に満ち溢れている。

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そしておさるの店主は草刈りが忙しい。

 

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 店主も久しぶりのお山。

今日はワンコもおらず、二人だけのランデヴー💛

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またヒイヒイ言いながら登り(一部は担いで)、頭のてっぺんからつま先まで、一週間分の体内毒素を「デトックス」して、台風被害の少なかったトレイルをびゅーっと下り

 

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私が来ていない今年オープンしたという、うどん屋さんでなぜかカツカレーをいただく。

帰りは渋滞したけれど、そこはオートバイ。

ムリせずユルユルとすり抜けしながら、夕方5時には帰宅できた。(店主おつきあいありがとね)

 

やっぱり下りのダウンヒルのガタガタ感は、ロードでは味わえないMTBの愉しみ。

今日は「ふじてん」で開催される、ロッキーの試乗会に行く予定だったけど、台風で延期。

もっと楽しく(速く)走れるようになりたいなぁ。