神奈川のお客さん所有のアパートで家賃滞納があり、催促してほしいと頼まれた。
催促や取り立てなどの「代理人行為」は弁護士しかできないので、管理会社や不動産業者が行うのは違法だが、大家さんとの「つきあい」で、ボランティアでやっているのが実情。
とはいえ縁もゆかりもないアパートの住人に、突然行っていいものか。
「世話した不動産屋にやってもらえば?」
と話したが、担当者がやめてしまってだれもやってくれないらしい。
この貸主には何度か不動産を買ってもらったことがあり、都内に買ったアパートを私が管理していた。
自粛でしばらくバイクにも乗っていなかったので、バッテリーあがり防止も兼ねて、第三京浜で向かった。
そこは最寄駅からバス便の、かなり古いアパート。
家賃も2DK5万円台と安いので、入居者は生活保護や高齢者、バイトの人が多いらしい。
今回滞納しているのは、ラーメン屋をやっている40代男性。
もともと滞納ぎみで2か月遅れで払っていたのが、今回のコロナ騒動で売り上げが激減、2月3月4月分を払っていないそう。
チャイムを鳴らすとドアが少し開き、赤ちゃんを抱っこした、奥さんらしい女性が顔を出した。
大家さんから家賃の催促を頼まれた旨を告げると、
「主人はいまでかけていて、私にはわかりません」
って。
せまい玄関から3畳くらいの台所があり、その奥が4畳半と6畳の「うなぎの寝床」。
ちょうどお昼ごはんだったのか、うちの娘くらいの女の子と5歳くらいの男の子が、「ちゃぶ台」の上の皿に盛られた、「具の無い」焼きそばをおかずに、ご飯を食べていた。
ずっと赤字だったラーメン屋が、コロナで休業を余儀なくされ、店の家賃も半年滞納しているそう。
ご主人は「解体業」をやっている知り合いのところで、バイトをやっているらしい。
奥さんも働きたいそうだが、二人とも実家が地方で子供を預けることもできない。
「もう貯金もなくなって、田舎の実家に引っ越したくても引っ越せない」
と泣かれてしまった。
こんな光景は昔にも何度か経験していた。
とりあえず名刺と財布から1万円を
「これでなんか食べて下さい」
と奥さんに渡し、大家さんのところへ報告に行った。
友だちが保証人らしいが、数年前から連絡が取れないまま、2年ごとの更新もしていなかったらしい。
このままだと滞納が増えるだけ。
ヘタすると一家心中もあり得るヨと、大家さんのおばあさんを「ちょっとだけ」脅して、滞納分はチャラにして5月中に出て行ってもらうことで、大家の了解はもらったが、さて本当に出ていけるのか??
帰りの都築PAで休憩
何台かバイク
何台かバイクもいたが、みんな売店には寄らず自販機でコーヒーを買って飲んでいる。
スタバも休業中らしい。
そして帰宅したら荷物が届いていた。
1年前に買ったバイクカバーに穴が開いたので、同じヤマハのカバーをネットで購入。
トップケースを載せたままカバーをかけたかったので、前回よりひと回り大きい「BOX付き」を買ってみた。
トップケースと左右にアタカマバッグがあっても、余裕で入った。
この狭いスペースにバックで車庫入れは、アドベからHPに代わってかなりラクになったが、トップケースが「柱」にぶつからないよう、加減がむずかしい。
「安心の日本製」なのがいい。
アパートの男性から電話をもらえたので、こちらの意向を伝えたところ、実家の親に引っ越し代を借りて、5月半ばに家族5人で帰るとのこと。
田舎で仕事が見つかればいいが、なにはともあれ親や田舎がある人はまだいい。
このままコロナが終息しなければ、都内に限らず日本中で家賃滞納が増え続けるし、住宅ローン破産者や会社の倒産も増えるだろう。
90年前の世界大恐慌の二の舞になりかねないが、夕方スーパーへ買い物に行くと、商店街は人であふれていた.....