R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

霊峰富士のスピリチュアルライド

3月に動作不良で新品に交換してもらった、ガーミンナビ

半年してまた同じ症状が出たので、腹サイクルに修理(交換?)をお願いした。

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この時走っているのは千葉の松戸。

走っていない場所が表示され、いくら走ってもアイコンは同じ場所のまま。

 

それにしてもこの命令口調はなに?

Amazonをかたった詐欺メールみたいに、

「ごめんなさい、あなたのアカウントが乗っ取られようとしています」

とか、もう少しやさしく表示してくれればいいと思うけど。

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木曜日は知り合いに頼まれて、持ち主が亡くなって乗らないクルマの、相続手続きボランティア。

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30年ぶりに練馬の陸事へ

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相続する人の印鑑証明、遺産分割協議書などを持参したけど、書類の不備で出直し。

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「査定が100万以下のクルマであれば、この書類で足りる」

と教えてもらったので、知り合いのクルマ屋さんに査定書を作ってもらい、翌日再チャレンジ。

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無事名変完了。

5分で終わる申請のために往復2時間(しかも2日かけて)

ウチからなら品川の陸事が近いけど、練馬ナンバーなら練馬に来いって、かなり面倒。

スガ総理のデジタル省とやらに期待しよう。

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レヴォーグの点検に寄った近所のスバルには、ちゃんとアヘッドが置いてある。

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そして4連休は日曜と月曜でお山へ「登山&サイクリング」

長野の某所に朝4時集合なので、土曜の夜から現地で車中泊

自転車はルーフキャリアに載せているけど、荷物はそれなりにあるので、車内は広くはない。

でもほかのメンバーは軽のNBOXに自転車2台積みとか、ファンカーゴに2台積みのなか、むりやり車中泊しているので、文句を言うのはぜいたくだろう。

冬山も走る予定なので四駆はマストアイテム。

6年目のレヴォーグだけど本当にノントラブル。なのでもう少し付き合ってもらおう。

 

今日のメンバーはいつものYさん他9名。

初対面の人が4人と、かなり大所帯。

集合場所の市街地の駐車場から、クルマ3台に自転車とヒトを乗せてお山を登る。

登山道入り口まで漕ぎ上げ1時間のところにある、駐車場(というか空き地)にクルマを停めて走る準備。

私が長いサスを付けてほしいとリクエストしたので、「いつものように」その場でYさんが、FOX34SC(130mm)からROCKSHOXの160mmに、チャチャっと交換中(注:自転車屋さんではありません)。

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と、富山のFさんが

「(Fタイヤの)シャフトが無い!」

と騒いでいる。

どうやら下の駐車場に忘れてきたらしいので、私のクルマで取りに戻ることに。

往復40分ほどで戻ると、みんなすっかり準備完了。

ここが標高1800mで2000mのトレイル入り口まで、1時間ほど自走で漕ぎ上げる。

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八ヶ岳かな?

雲海を見るのは何十年ぶりかも。

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とりあえず記念写真

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ここから約8キロの下り。

初めてのところなのでワクワクよりも、先々週のケガがトラウマで

「無事に下りられるか?」

の不安のほうが強い。

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紺色ジャケットのお二人は地元ライダーで、ふだんはトライアスロンをやっているとか。

MTBは始めてまだ日が浅いそうで、Yさんに空気圧やサス周りをチェックしてもらっている。

最初の1キロくらいはきつい傾斜のうえに、笹薮が生い茂った細いつづら折れ。

笹薮の下に木の根や石が隠れているので、エキスパートの先頭集団が

「キャッホ~!」

と飛んでいくのを横目に、ソロソロ下りていく。

と、後ろで「うわー!」って悲鳴が。

振り返ると「犬神家の一族」みたいに、笹薮から足だけニョキっとつき出ていた。

地元のトライアスリートYさんが、笹薮の下に隠れていた石にはじかれて、谷側に一回転したらしい。

つづら折れが終わったところで小休止。

さきほどのYさんは転んだとき、あばらとキン〇マをぶつけたようで、かなり苦しそう。

さらに100m下ったところで広いジープ道に出たので、Yさんと一緒に来たSさんは、エスケープしてクルマへ戻ることに。

トライアスロンも過酷だが、ルートは決まっているし安全面も万全。

それにひきかえMTBのこんなダウンカントリーは、昨日と今日ではコンディションが違っていたりと、なにが起きるか分からないアドベンチャーの連続で、危険がいっぱい。

スキー場のゲレンデ以外のところを、スキーやスノボを担いで登り、パウダースノーを楽しむ感覚と似ているが、一歩間違うと遭難や大けがのリスクも高い。

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愛知から遠征したSさん夫婦

エキスパートのSさんに鍛えられた、やたら元気な奥さんは、重たいクロモリのハードテイルで、どんな難所でもかっ飛んでいく。

そろそろフルサスが欲しいそうだが、彼女にフルサスなんて与えたら、鬼に金棒、トラに翼、マジンガーZにジェットスクランダーくらい無敵になるはずで、Sさんもウカウカできないだろう。

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下まで降りてもう一度クルマであげて、同じルートをもう一度走る。

今までより少しは周りを見られる余裕がついたのか、2本目は気持ちよく楽しく下れた(ような気がする)

 

そして先々週はケガして走れなかった、念願の富士見パノラマスキー場へ移動。

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と、駐車場に着くなりYさんは、先日購入した自分の「EVILL」につけるサスのスプリングを、「ハード向け」に交換中。

 

私のタイヤも太さ2.3から2.6に交換してもらう。

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昨日からまともなものを食べていないので、パノラマのレストランでランチ。

カツカレー食べたかったけど、このあと1時間かけて自走で登るというので、軽くラーメンにしておく。

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新しいタイヤはYさんお勧めのビットリア29✖2.6

 

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Fサスはロックショックス160mm

メーカー推奨は120mmまでとのことだが、長い下り坂を走らないクロカンレースならいいが、延々と激坂を下るダウンカントリーなので、アシは長いに越したことはない。

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「そんな個人がイジッたやつで大丈夫?」

とか

「ショップでやらない改造はやめたほうがいい」

なんて余計な忠告する人もいるが、今の私は走りやすくなれば正直なんでもいい。

 

「個人から買うと壊れたときの保証が無いから、ショップで買ったほうがいい」

という人もいるけど、日本はとにかくパーツが高いし、ショップで買っても必ずしも保証してくれるとは限らない(Yさんも過去にショップやメーカー、代理店と、たくさんのトラブルを経験してきたので、個人輸入して自分で組むに至ったそう)

ショップがつぶれたりメーカーや代理店が撤退したら、保証書なんてただの紙くず。

 

チタンスポークなんて国内で買ったら1本数千円はするのに、Yさん経由で買うと1本1000円ちょっと。

いかに日本のディーラーやショップが、客からボッているのかがわかる。

ショップより格段に安いパーツを、これまた「格安に」組んでもらうのだから、Yさんに感謝こそすれ、壊れてもグダグダ文句は言わないし、言われたカネはすぐ払うのが、自分のモットー。

なのでなんの問題もない(おおざっぱなオフロード乗りと違い、自転車乗りはとにかく細かいヤツが、多い気がする)。

今回もノーマルパーツはもはやフレームだけというくらい、改造しまくったスーキャリだが、ノーマルより何倍も楽しく走れるし、押しても担いでも軽いのがいい。

これぞ自分だけのオンリーワン。

でもこればかり乗っていると壊れるのも早いので、もう一台をYさんと検討中。

フルオーダーの中華製チタンフレームにするか、やはり中華の安いカーボンフレームにして、サスや足回りのグレードをぐっと上げるか、考えるだけで楽しい。

 

そしてゴンドラに乗って「初」富士見パノラマ

 

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片道1700円もするが、20分乗っていっきに1800mまで上がるのだから、しかたないか。

 

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マウンテンバイカーだけでなく、ハイキングの家族連れも多い。

ゴンドラで頂上まで上がったら、下までトレッキングもできるので、この日もたくさんの人出があった。

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この日はゴンドラも空いていたが、翌日の連休最終日は観光客とMTBが入り混じって「数時間待ち」だったとか。

「一日券買ったのに観光客が多くて、全然乗れなかった」

という自転車乗りと、

「自転車乗りがたくさんいてウザかった」

なんて観光客の対照的な書き込みがあった。

 

さて初パノラマ、とりあえず初心者向けのコースを走ってみた。

コースはきれいに整地されていて、走りやすくてどんどんスピードが上がる。

コーナーもバンクがついているので、無理しなければ曲がりやすい。

あれ?でも何か物足りない。

 

さっきまで「先が見えない」ドキドキワクワクの、アドベンチャートレイルを走っていたので、ここはコースがあまりにきれいすぎて、カラダが受け付けないみたい。

ふじてんに比べて数倍長いコースをやっと下り終えたのが、3時30分

4時で営業終了なので、大急ぎでもう一度ゴンドラに乗る。

頂上で降りてからさらに1時間、舗装路を自走で漕ぎ上げると、そこにはまたヒミツのアドベンチャールートが。

下の見えない笹薮や、倒木をくぐり岩を乗り越えながら、

「これだよこれ!」

とニヤニヤしている自分がいる。

と、時間はすでに5時近くなり、森のなかは薄暗くなってきた。

歳のせいか夜目がきかなくなってきて、細かいギャップや石がぼんやり見える程度。

細かいところが見えないぶん、反対に度胸が据わったのか、ギャップも石もかまわず突っ込むと、長いサスと軽い車体でキュンキュン飛んだり曲がれて、私の後ろを見守りながら走ってくれるYさんが、

「午前中よりひと皮もふた皮も、むけた走りでしたよ」

とお世辞でもお褒めの言葉をいただいた。

こちらとしては「早く下山しないと真っ暗になってしまう」ので、焦っていただけなのだが、前回ケガしたときは目の前しか見えていなかったのが、暗くなって前が見えないぶん、できるだけ遠くを見ることで、速く安全に走れることにつながった気がする。

 

「やっぱりコースよりトレイルが楽しい!」

と実感したところで、無事下山。

この日はパノラマの駐車場でBBQ&車中泊なので、近くの温泉へ。

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コロナの影響で製造業の工場が休みになり、北海道から「長期休暇」を取って、ハイエースでやってきたMさん。

雄大な北海道なら、わざわざこんな狭い本州のトレイルに、来る必要はないのでは?

と聞くと

「北海道の山はヒトが入らないので、そもそもこういうトレイルが無いんです。

なのでだだっ広いジープ道をかっとぶしかないので、こういうトレイルが楽しくて楽しくて」

とのこと。

でもMさんの走りはどんな難所も、正面突破で乗り越えていくので、そこはやっぱり道産子ライダーだなぁと感心した。

温泉の帰りにスーパーで肉を仕入れ、BBQが始まった。

午前中ケガで戦線離脱した、地元のYさんとSさんも顔を出してくれた。

 

明日もまた朝3時起きで河口湖方面に移動するので、10時にお開き。

一日走ってグッタリ、秒殺で寝てしまった。

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そして翌朝(というかまだ3時)

起きて速攻で河口湖へ向かう。

高速で行こうと思ったが、北海道のMさんは高速代がもったいないので下で行くというので、付き合うことに。

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諏訪南から河口湖まで約80キロ

ひたすら20号を走る。

途中、韮崎あたりで40年前に下宿していた「お化け屋敷」近くを通過。

高校を卒業して2年間、近くの専門学校に通った。

下宿したのは一軒家を5人で借りた、今でいうシェアハウス

坂の上に会ったその古い家では、いろいろなことが起きた。

ある日の夕方、学校帰りに激坂を自転車で上がっていくと、100mくらい先の薄暗い家の前に、「誰か」が立っていた。

「あれ?オレたちが一番早く帰ったはずだけどなぁ」

同級生と話しながら上がっていくと、その人のシルエットがぼんやり見えてきた。

「ん?、、、え?ええ!」

玄関に立つその人影は、手に何か「長いもの」を持ち、頭には二本の「角」のようなものが見えたが、近づくとフッと消えてしまった。

おそるおそる家に入るが、だれもいない。

「アレ、なんだったんだろうね」

「気のせいかな」

気のせいなわけはないのだが、18歳の若造たちはむずかしいことは考えられない。

 

それからもテーブルに置いてあった皿が、違うところにあったり、夜中に外で話し声が聞こえて、覗いても誰もいなかったり。金縛りなんてほんとにしょっちゅう。

 

2階のだれかの部屋でマージャンをやっていたとき、目の前に座っているIが私に向かって、なにか目配せしている。

「?」

Iが小声で

「押し入れの上を見ろ」

というので振り返ってそーっと見ていると、押し入れの上の天袋が5センチくらい、スッと動いた。

隣りのTとKにも目配せすると、彼らも目を見開いて天袋のふたが動くのを見ている。

「せーの!」

でいっせいに懐中電灯片手に押し入れに這い上がり、天袋から屋根裏を照らしたが、なにもおらず。

そのとき窓の外を横切る白い人影を見て、これもあわてて窓を開けたが、だれもおらず。

ってここは2階で窓の下はなにもない。

翌日、隣に住む大家さんのおばあさんに、見たことを話すと

「あら、見ちゃったの~」

って。

「このあたりはむかし、武田家のお城があってね、{その人たち}が今でも出るのよねぇ」

「あんたが玄関で見たのは、よろい兜に槍もったお侍さんだよ」

たまに首のない侍もいるそうだが、さすがにそこは引っ越した。

 

なんてことを真っ暗な国道を走りながら思い出し、バックミラーを見てはだれかいないか、フロントガラスにだれかしがみついていないか、しばらくは鳥肌が立ちっぱなしで眠気も吹っ飛んだ。

 

なんとか河口湖に到着

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ここからまた車2台に分乗して、登山道の入り口へ向かう。

 

ここからは1時間半の押し上げ

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標高1900mの山頂に到着。

昨日は富士山に雪が降ったらしい。

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福島から毎回参加のIさん。

彼が持ち込んだのはアンドラ公国の「SHAN(シャン)」というメーカーの、クロモリフルサス「production prevee N5」

前29 後ろ27.5というオフロードバイクなら当たり前の、前後異径サイズ。

過去3回、お山を走るたびリアディレーラーを壊したりと、なにか呪われている感のあるシャン。

昨日のウラパノラマのトレイルも、

「あそこを走ると絶対壊れるから」

と、走らなかったIさんだが、今回は持ってきた。

クロモリのうえにフルサスなので、まず重い。

押し上げの途中で交代してみたが、軽いスーキャリに比べたら、もう苦行のひとことでしかない。

足回りのセッティングがなかなか合わないようで、走行中もいろいろ試行錯誤しながら走っているが、トラブルを楽しんでいるようにしか見えない。

「性悪オンナほどオトコは弱い」

ものなので、カーボン全盛のいま、あえて重たいクロモリを買ったIさんは、この「魔性の女」と長い付き合いになるんだろう(その前にヨメもらえって)。

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だいぶ走ったつもりだったが、「まだ4分の1くらい」と言われ、ガックリ。

走行中はずっと中腰のスタンディングなので、10分も走るとヒザがガクガクしてくる。

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難所は無理せず押したり担いだり

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こんなのも「日常の光景」

シャンも壊れずに走り切った。

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二日間、何とか無事に走り切り、もうおなかいっぱい

と、ほかの皆さんはこれから「ふじてん」に移動して走るとか。

帰りの高速が渋滞する前にみんなで食事をして

 

富士吉田の「やぶ」という食堂

かなりの繁盛店らしく、広い店内は常に満席

ヒレカツとエビフライ定食」を注文。

量が多くて大変だった。

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帰りの中央高速は小仏トンネルで渋滞が始まったくらい。

二日間の疲れとおなかいっぱいで、ひたすら睡魔との闘いだったが、なんとか無事帰宅できた。

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メッセンジャーでは小仏トンネルで車両火災があったとか、各地で事故があって大渋滞中とか。

みんな「シャンの呪いだ」といっていたが、そこまでしてIさんを帰したくないのか。

あらためてアドベンチャーライドが楽しいと、感じられた二日間。

 いろいろな「気づき」が得られたトレイルライドだった。