R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

オザトレ

3週続けて埼玉のお山へ

いつもはオザワさんちの裏山の「ほぼ」プライベートコース、略して「オザトレ」を5km登って、5km下るショートトリップだけど、今日は「ロングトレイル大好き男」ヤマザキさんが一緒。

なので、山を三つつなげて15kmのロングトレイルの予定。

今回は自前のスーキャリを持参するので、GSでなくレヴォーグでお山を目指す。

 

ヤマザキさんは朝5時からチェーンソー背負って山に入り、倒木でふさがれたトレイルを「ルート開拓」するとのこと。

2時間半で「仕事」を終えて、7時半に町営公園駐車場で待ち合わせの予定だったが、オザワさんからメールが。

ルート開拓が「楽しすぎて」、予定外のところも「道」を開拓しているので、待ち合わせを11時にしてほしいと、ヤマザキさんからメールがあったそう。

 

それまではいつものルートを走ることになり、オザワさんの家に到着

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今日はスーキャリ

オザトレを走って楽しいかどうか?

オザワさんは中華製の「コルベット号」

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「オザトレ」はほとんどだれも通らない(らしい)ので、倒木が埋まっていたり、ガレ場があったりと、なかなかエグい。

「朝の散歩」と称して、ほぼ毎朝ここを走っているオザワさん。

毎回走るラインを変えるだけで、ジャンプやドロップオフなど、コースバリエーションは無限大。

さらに雨が降ったあとは超スリッピーで難易度があがるので、いくらでも「わき道」がありそうだが、

「オレはこのルートだけで満足」

で開拓する気が無い。

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真ん中を走るだけでなく、右の林のあいだを通ったり、左の斜面を登ったり、木の根や岩でジャンプしたり。

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放置された倒木がいい感じに道をふさいでいる。

倒木一本ぶん「数センチ」ラインをずらして走るだけで、まるで違うトレイルを楽しめる。

 

と、途中まで下りたところでチェーンが絡んで回らない。

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ついにリンクから破断。

コマをもっていなかったので、チェーン無しで下る。

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里に下りたところでまだ10時前。

待ち合わせの11時半には時間がある。

スーキャリはあきらめてまたコルベットちゃんを借りて、もう一本登って下りることに。

時間がタイトなので休憩しないで一気に登って下りたが、これがなかなかきつかった。

 

そしてヤマザキさんと合流し、前々回来た「山のお蕎麦屋さん」で、早めの昼食。

 

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ヤマザキさんのポリシーは

「せっかく山を走らせてもらうのだから、その地元でおカネを使おう」

 

ロード乗りもMTB乗りも、コンビニおにぎりや持ち込みのカップラーメンで、簡単にお昼を済ます人は多いが、それでは地元が潤わない。

3人で食事しても3000円ちょっとだけど、お土産に柿を買ったりして少しでも貢献できればいい。

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これから何時間も押したり担いだりするのに、こんなに食べて大丈夫?と不安になるが、なにもない山のなかで、空腹でハンガーノックになるよりはマシ。

 

そして今日も「お山の自転車屋さん」開業~。

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スプロケ外してリアハブのメンテ。

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グリスアップして組み上げて、ここまで10分ほど。

 

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「ハイお待たせ!」

午後はヤマザキさんのチタンフレーム+ファットタイヤ29erをお借りすることに。

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フロントのストロークは170mm

タイヤの太さはほぼモトクロッサー並なので、乗っていて安心感がある。

こんな太いんじゃ重たいかも?

なんて思ったがそこは「ヤマザキマジック」

超軽量のカーボンリムとスポークで、スーキャリの軽量ホイールとさほど変わらない仕上がり。

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そしてまた展望台まで漕ぎ上げて

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オザワさんはいつものRSD(Rubber side down=ゴム(タイヤ)の側が下=コケるなよ)

重たいはずのクロモリフレームだけど、カーボンハンドルやカーボンリムの恩恵で、意外に軽い仕上がり。

轢き足が使えるビンディングでなく、フラットペダルでもスイスイと、荒れた激坂を漕ぎ上げるのは、オザワさんのウデだけではなく軽量化も寄与しているはず。

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今日のヤマザキさんは日本の自転車パーツ代理店が、台湾のカーボン工場にオーダーして作っている、「GONZO PERFORMANCE(ゴンゾーパフォーマンス)」

 

私のスーキャリと同じ構造で、短いリアサスが付いたクロカン、というかトレイルバイク

「ハードテイル以上フルサス未満」

ハードテイル好きなヤマザキさんなので、フロントは短めの120mm、リアは80mmだけど、体重があるのでかなり硬めのセッティング。

途中乗らせてもらったが、スーキャリとサイズ的にも似ていて扱いやすい。

でも「跳び系」のセッティングなので、私のようにギャップをなめて走るより、バンバン跳んだほうがいいらしいが、飛んだらどこに行くのか分からないので、こわくて飛べない。

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ヤマザキさんが「ほんとうの{奥武蔵}を教えてあげますよ」って、どこかのイベントで聞いた「生まれたことを後悔させてやる」に似ているような,,,,,

いつもなら展望台を下るところ、さらに上に登っていく。

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そしてやっと下り。

って、とても乗ったままだと降りられないような、木の根と岩が突き出した激坂が現れた。

通称「ためらい坂」

その名のとおり少しでもビビッてブレーキを握ると、簡単に前転するそう。

「まあなんとかなるだろう」

なんて、いつもならチャレンジして痛い目に合う私だが、さすがに無防備のマウンテンバイクの怖さは、この3年でいやというほど体験済み。

というよりこんな山のなかでケガしたら、救急車はおろかドクターヘリも降りられない。

なのでおとなしく担いで下りることに。

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難所を過ぎてしばらくゴキゲンな下りが続き、また押し上げ。

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「sinaさん、ここ先週走ってるよ」

オザワさんにそう言われても、走ったり押し上げたりで、景色を覚える余裕のない私は言われても分からない。

午前中の強硬トレイルがジワジワ効いて、ヒザの裏がつってきたが、まだルートは半分も残っている。

午後3時くらいになると森のなかは薄暗くて、うっかりすると隠れた岩や木の枝に、はじかれそうになる。

そんなこんなで舗装路に出てひと休み。

ここから最後のひと山を登れば、クルマを停めた駐車場に出られる。

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徹夜の仕事を終えて直行、一睡もせず開拓したヤマザキさん。

朝イチのおかわりトレイルでヘロヘロのオザワさん。

写真を撮ろうとしたら、汗でスマホのカメラも曇ってしまった。

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なんとか頂上に登り、ヤマザキさんが開通させた2キロほどのゴキゲンなウッズを下る。

ところどころ倒木をチェーンソーで切った痕跡が残っている。

ハンドル幅より狭いウッズでは、ハイスピードで突っ込むとハンドルがぶつかって吹っ飛びそうになるが、スピードを殺すシケインの役目として、

「そこはあえて残しました」

って。

大きな転倒もなく無事、駐車場にたどり着けた。

 

たぶん15キロくらいと言われていたが、気分的に50kmは走ったような。

これを毎週繰り返したら、ためらい坂もためらわず、80代でエベレスト登頂する三浦雄一郎並みの、バケモノの体力とライディングスキルが身につくだろうが、オザワさんも

「こんなつらいの年に1回でいいよ」

というし、ヤマザキさんは他にも上りたい山がいろいろあるので、毎週は走れないし、

私ひとりでは危なくて走れない(見えない分岐がやたら多いので、道も覚えられない(*_*))

 

この時点で午後4時。

急ぎ撤収して高速に乗って、ちょっと渋滞したけど6時半には帰宅できた。

今回は朝4時とか5時スタートでないので、渋滞する高速で睡魔との闘いもなかった。

 

40代でファラオラリーに行ってた頃より、間違いなく58歳の今のほうが、体力がある(はず)

それでもこれだけヘロヘロなのは、まだまだ下りのライドでビビッて、全身に余計なチカラが入ってしまうのが原因だろう。

 

整備されたMTBパークと違い、お山は転がる石や木の枝、倒木などで、同じコンディションが無い。

もっと余裕のあるライディングができるよう、しばらくは「オザトレ」に通って、ウデを磨きたい。