土日は菅平でポールレッスンの予定だったけど、「雪が無い」とのことで中止に。
このところ「毎週スキー三昧」だったので、急にヒマな土曜日だけど、奥さんも娘も出かけてしまい、自宅4階の事務所で片付け仕事。
と、そんなとき専門学校時代の同級生で、長崎のタナカ君から電話が。
仕事で東京に来たけど予定がキャンセルになり、時間があるので会いたいとのこと。
こちらとしても願ってもないことなので、自宅近くの商店街でランチ
先日ニュースで高校バレー強豪校の監督が、生徒を平手打ちする動画が出て、監督は辞任したらしいが、私とタナカ君はここの専門学校「日本航空学園」の出身。
飛行機の整備士を養成する2年制の学校で、日本中から飛行機好きの学生が集まっていた。
普通高校出身の私は飛行機になんの興味もなかったけど、4年制の大学は時間の無駄と思っていたので、幼なじみに誘われて一緒に入学した。
当時の教官はほぼ全員が自衛隊あがり。
40年以上前なので戦争生き残りの「鬼教官」もたくさんいて、毎日1回は殴られていた。
女生徒は一人か二人で、生徒のほとんどが工業高校出身者のなか、男女共学の普通校で過ごした私だったけど、楽しかったことのほうが多かったかもしれない。
タナカ君は長崎出身で、卒業後は地元の海上自衛隊に就職し、長年現場でヘリの整備士をしていた。
2010年にヘリ空母「いせ」が竣工したとき、3年間単身赴任で建造に関わったタナカ君から、横須賀港での竣工式に誘われた。
まだ3歳の娘を連れて乗艦させてもらったが、当然娘は覚えておらず。
当時は「民主党政権」
昔からかなり「社交的な」彼は、自衛隊でも異色な存在。
「このあと野田総理を乗せて相模湾クルーズの、オレ司会なんだよ」
と映画に出てくるみたいなまっさらな制服を着て、ボヤいていたのを思い出す。
当時は55歳定年の自衛隊、そのまま関連企業へ天下りもたくさん声がかかったらしいが、もう関わる気が無いので、あえて未経験の地元の建材会社に就職。
大工仕事や営業、現場監督など、文字通り寝る間を惜しんで仕事して6年。
今では県内でも指折りの企業に育てたのは、タナカ君の力が大きい(たぶん)
61歳の今も日本中を飛び回っているらしく、この日は都の依頼で新島へ、建築現場の下見だったが、波が荒くて欠航になったらしい。
60になりどんどん仕事を減らしている私と、対照的な彼。
だれもやらなければ自分でやってしまう性格なので、今では社内や取引先も
「タナカに任せれば安心」
と思われているようで、本当は管理職の年齢ながら、全国を飛び回っているらしい。
せっかく仕事を覚えた若手が、つぎつぎと他の会社に転職(引き抜かれて)してしまうので、タナカ君のあとが育っていないけど、社長にいくら言っても分かってもらえないのが悩みとか。
いっそ一週間有休を取って、会社がどうなるか見てみたら?
と言ってみたけど、
「タナカがいるから取引するけど、あんたが辞めたらウチも手を切るって取引先が多いから、オレが休んだら会社が回らない」
そう。
世の中には仕事が無くて困っている人がいくらでもいるので、まわりから頼られるのはいいことだけど、もし彼が倒れたらどうなるか....
大阪の同級生が「出張」と称して東京に来るとき、かならず1泊して同級生たちと飲んでいる話をしたら、いつも日帰りなので次回は泊りで来るよって。
そして夜、「こわい映画が観たい」という娘のリクエストで、まずは古典の「シャイニング」をアマプラで
部屋も暗くしてビビりまくり
こんなかわいいダニー坊やが、40年後にこんなおじさんになっていることに、妻も娘もショックを受けていた。
つぎは「エルム街の悪夢」を見せたいけど、たぶんお風呂に入れなくなるような。
そして日曜日、自宅上の賃貸マンションの借主さんから、「通路に知らない荷物が置かれている」と連絡が。
開けてみると大量のビールと午後の紅茶
だれかが「配達」したらしいけど、連絡先が書いていない
となりに小さい公園があり、桜の木が1本だけ咲いているので、
「ひょっとして2階に住む若い女性が、友達を呼んで花見しようと思ったのかも?」
と彼女にメールしたら、
「知りません」
って。
ほかの住人に聞いてもだれも知らないというので、いったん預かったけど、
注文した人も配達した人も、普通なら困って取りに来ると思うけど、だれも来ず。
なんとなく気持ち悪いので近所の警察署へ「落とし物」として届けた。
ここに来るのは3年前、今は家族のネコが迷子で来たとき、「落とし物」として来て以来。
SNSに載せたら知り合いから
「飲まないならもらいに行くよ」
って問い合わせがたくさんあったけど、じつは20年以上前、長野の実家の近くで「毒入りウーロン茶殺人事件」があったのが、トラウマになっている。
地元のスーパーで買ったウーロン茶を飲んだ人が死亡。
缶の底に小さい穴をふさいだあとがあり、調べたら青酸カリで未解決事件になっている。
ほかにも自販機の上に置かれた飲み物を飲んだ人が、毒物で亡くなったりしているので、うかつに手は出せない。
警察で「3か月後に{落とし主}が現れないとき、どうしますか」
と聞かれたので、
「放棄します」
と答えたけど、近所の警察署でなく飯田橋の遺失物センターまで、わざわざ引き取りに行かなければならないのも、正直面倒くさいし。
放置自転車を引き取りに来ない人が多いと、以前センターの人に言われたけど、不便な保管所まで行って数千円の罰金を払うより、新しい自転車を買う人が多いことに、モノを大事にしろと言われた育った昭和のオヤジは、強い違和感を覚えるけど、今回のビール事件も同じことなのかな。
いまは「落とし主」が早く名乗り出てくれることを祈ります。