R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

ドM祭り

今日は富士ヒルクライム
金曜はSくんの美容室「rigid」で、髪を切ってもらい気合いを入れる。

昨日午後、wadaken、ジャイアントIさんと中央高速で現地へ向かう。。
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 富士ヒルクライムのホームページ↓
 
自転車のイベントは朝が早いので、前日受付が多い。
なのでほとんどの人が前日から現地入りをする。
今回は5000人が参加、スタッフや応援の家族も合わせると7000人以上の人が来ているのだろう。
ほとんどの人が近隣に宿泊、外食したりお土産を買ったりして、地元にお金を落としてくれる。
観光シーズンではない梅雨の時期に、これだけの来客があれば経済効果も莫大で、自転車やマラソン系のイベントは、エコブームも後押しして警察や地元自治体も協力的だ。
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午後4時ごろ到着したが、会場は大勢の人でごった返していて、自転車関連グッズの出店も活気がある。
新車の展示ブースやウェアも安売りしていて本当に目の毒、を通り越して「猛毒」。
物欲を抑えるのが大変だった。

今回のメンバーN師匠と彼のいとこのKさん、S女史とここで合流。
 
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今回の富士に向けて、wadakenのオススメで秘密のチューニングをしてきたが、同じものが展示販売されていた。
クランクのベアリングをセラミック球に交換。
これだけで転がり抵抗がなくなり、左のノーマルに比べ右のセラミックは、触れるだけでクルクル回り、自分でも驚いた(この時点でまだ試乗していなかったので)。
 
今日はニューマシンを持ち込んだN師匠も、あまりの軽さに驚いていた。
ヒルクライムに向けて満足な練習もしていないし、体重ももっと軽くしたかったが間に合わなかった。
ならばこうした「飛び道具」に頼るのも仕方がない。
これでダメなら次はカーボンホイールか?
本当に自転車はお金がかかる(ってその前に本人が強くなれよって......)
 
明日の本番に備えてクルマで富士スバルラインを下見に行った。
オフロードバイクで富士山は何度も登っているが、実はスバルラインはおろか富士山も自分のアシで登ったことがない。
 
それにしてもスバルラインって、往復で2000円は高すぎると思うのだが。
まあ冬のあいだは通れないので仕方ないか。
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コースを舐めるようにゆっくり上がっていく。
下界は雨から曇りだったが、2000m以上の雲海は快晴だった。
雲海を見ると子供の頃観たウルトラQの、ペギラを思い出す。
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初めて来た5合目は、まだ山開き前なので閑散としていた。
明日はここに5000人以上が集まる。
それにしても24キロは長い。
下見したのが良かったのか悪かったのか、本当に登れるのか不安になる。
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富士山も夕映えが美しい。
ファラオでも雨に降られたことがないほど晴れ男なので、雨は大丈夫だろうとタカをくくっていたが、本当に明日は晴れそうだ(エジプトは1000年、雨が降っていないが)。
 
下山して川口湖畔の民宿に入る。
ここでN師匠の知り合い、T姉弟と合流する。
彼らはカモシカ系のアスリートで、お姉さんは女子の部で入賞経験もあるツワモノ。
ヒルクライマーはマラソンランナーと同じで余分なぜい肉が無く、みんなカラダが締まっている。
それに比べてキツネとタヌキ軍団のわれわれは.......
 
ヒルクライムは重力との戦いなので、「おでぶっ子クラブ」はやっぱりつらい。
食事付きなのが嬉しいが、明日は朝6時15分までに受付で手荷物を預けなければならないので、3時15分起き(!)
なので10時には就寝しないとならず、ゆっくり話しも出来ない。
前日に買い込んだ栄養ドリンクをボトルに詰めようとすると、あまりの多さにみんなが驚いている。
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行きつけの自転車屋さんに、二時間ひたすら登りのレースで何を飲んだらいいか聞いたら、登りながら食べるのは大変なので、ボトルに溶かして飲んだほうがいいとアドバイスされた。
それにしてもわれながら多すぎか。
結局下段のアミノゼリー3本をボトルに溶かし、上段の4種をレース30分前に飲むことにした。
 
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スタート前。
ここは7時半スタートの「第7スタート」、あまりの人の多さでカメラに収まりきらないほど。
本当に世界中の自転車が見られて飽きない。
1台30万として5000台ってことは・・・・・15億円?!
でもフレームにカーボンホイールと、100万円クラスのレーサーもかなりいたし、「100g軽くするのに1万円」なんて話しも聞くので、実際はもっとかな......。
ツワモノぞろいのアスリートクラスは7時スタート。
Iさんはエントリーの際に予想時間を書かなかったら、上位100人のアスリートクラスに入れられてしまった。
かなりのエキスパートでさえこのクラスにエントリーする勇気は無いそうで、スピードは別格とか。本人もかなりビビっていたが、今となっては無事を祈るしかない。
 
できるだけ身軽にするため、着替えと一緒にカメラも手荷物に入れて、トラックでゴールまで運んでもらうので途中の写真はないが、どなたかが去年の模様をユーチューブにアップされていたので、勝手に載せさせていただきます。
 
スペシャルドリンクを一気飲み。「ドーピング」を済ませてスタートした
ちょっと(かなり)気持ち悪い.....。
 
 
時速12キロで走れば2時間でゴールできるだろうと、去年買ったきり使っていなかったスントの心拍計を見ながら、「粛々と」登っていく
(心拍が上がったらペースを落とす、はァ、こりゃ便利だ)。
 
N師匠が最近出た「箱根ターンパイクヒルクライム」では、大学サイクリング部出身の彼が、「今までの自転車人生で、これほど人に抜かれたことは無かった」というくらい、大勢の人に抜かれたらしい。
彼でそんな状態なら自転車シロートの自分はどうなってしまうのか........。
去年のヤビツソロツーリングなんて、途中「時速5キロ」なんてのもあったくらいだから(歩くより遅い)、ずっとインナーローの軽いギアで、クルクルクルクル回しながら登っていく。
3500番目くらいのスタートなので、抜かれまくって最後尾にならなければいいなと思ったが、意外にも私より遅い人が大勢いた。
 
それでも調子に乗って後半バテるのが、自分の悪いクセ。
170前後キープを心がけ、心拍計とにらめっこしながら「しずしずと」登っていく。
 
バイクのレースと違い自転車はとにかく静か。
5000人も走っているのに聞こえてくるのは、「ハアハア」、「ゼイゼイ」荒い息遣いと、鳥の鳴き声だけ。
なんとものどかである。
 
8キロで3分の1通過できたとひと安心(おしりが痛い)
12キロで半分来れたとまた安心(腰が痛い)。
このあたりでトップグループはもう下山してくる(24キロを1時間で登るという。バケモノである)
 
20キロでゴールまであと4キロ。いつのまにかもうここまで来てしまった.....
「なんだ~、こんなに体力を温存してどうするんだ~」と思ったときは、ゴール前2キロの平坦なストレートまできていた。
今ごろになって栄養ドリンクが効いてきたのと、セラミックベアリングも軽いので、ここで時間を稼ぐ人たちに交じって、40キロ以上で飛ばしていく。
あっけなくゴールすると、すでにwadakenとIさんは無事ゴールしていた。
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五合目ゴール付近の荷物受取場。
実際はこの数倍の人で五合目は大混雑だった。
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汗をかいたカラダにコーラがしみわたる。天気も暑くもなく寒くもなく、最高のコンディション。
走っているときは「何が楽しくてこんな苦しいことやってるんだろ」って、ず~~~っと思っていたけど、登り切ったときのこの達成感を味わいたくて、みんなペダルを漕いでいるんだろうな。
 
 
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参加した全員が無事完走。
みんなそれぞれがんばったし、こんなにいい顔してるから、モザイクするのがもったいない。
 
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下山は集団でゆっくり下りスタート地点まで戻ると、参加者全員に富士吉田名物の、ちょっと固いうどんが待っている。
下界はセミが鳴いていて、雲上とは違って蒸し暑いほど。
 
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それにしてもこのコスプレ「初音ミク」に、ママチャリで抜かれたときは、心が折れた。
彼(彼女?)はママチャリレース界では有名人で、この恰好でグイグイ登っていく。
 
って90分で登るなら、速いわけだ(!)
 
ディズニーのミッキーと同じで、人までは絶対マスクは取らないらしいが、さすがにうどんを食べるときは取るかと思ったが、そのまま上手に食べていた。立派なプロ根性である。
きっとあの「お面」の下で、見えない努力をしていることだろう。
(ってそもそも初音ミクってナニ?)
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撤収して帰宅。
それにしてもVは3台積んでもまだ余裕があり、恰好だけはワークス体制(ホントにカッコだけだなァ....)。
手放さなくてよかった。
 
帰宅してクルマを洗車し、自転車も手入れしてシャワーを浴びて、やっとひと心地ついた。
ネットでタイムを見たら1時間50分。初めてのヒルクライムでこのタイムは上出来かも。
それにしてもスタートから19キロまでが平均時速12キロだったのに、ペースアップした19キロからゴールまでが時速18キロ。
もう少しがんばれば良かったと思うが、1時間半からタイムを縮めるのが大変らしい。
 
体重を測ったら3キロ落ちていた。
朝3時に起きて約2時間、ひたすら有酸素運動の繰り返しなので当たり前だが、来年は1時間半を切れるよう精進したい。
腰が痛いと思っていたのは、実は背筋を痛めているみたい。
アスリートT姉弟に聞いたら、「ヒルクライムで痛くなるのはフツーです」って、それ絶対フツーじゃないと思うけど.....(自転車競技はやっぱり「ドMのお祭り」か?)
 
N師匠、みんな、楽しい時間をありがとうございました。