そういえばいただいた今年の年賀状には、こんな写真が。
開発コード「RC30(サンマル)」
80年代後半にホンダが「市販車でもレースで勝てるマシン」をコンセプトに開発されたマシン。
当時のバイクのほぼ倍、カローラが買えるくらい高額な価格で、たしか1000台限定で発売してみたら予約が殺到、抽選になったというバイク不況の今では考えられない「マボロシの」バイク(この頃ロード野郎だった私も、抽選に外れた一人)。
もしサンマルオーナーになっていたら、今の自分はなかったかもしれないくらい、このころはマルチ好きだった。
20数年前、限定解除を受けた試験場のバイクが、ここから派生したVFR750で、普段練習していたXJ750Rと比べ物にならない吹けあがりの良さに、初めて乗った試験場でビビったのを思い出す。
30年前、松本空港でヘリの体験飛行をしたとき、上空数百メートルで教官が「はい、操縦桿にぎって」と、いきなり操縦をやらされた。
映画のように急激にレバーを動かすと、あっという間に失速するほどヘリのスロットルは敏感で、ほんの数ミリ手首を動かすだけで機体が大きく旋回したのには、私も教官も「死ぬかと思った」.............。
VFRのレスポンスの良さは、当時それくらいの驚きだった。
それでも課題のスラロームで、アクセルのオンオフだけでヒラヒラと旋回できるのに、また驚き。
というかあまりの楽しさで試験中なのにニヤニヤしっぱなし。
課題が終わった外周で、調子に乗ってコーナー突っ込んだらステップから火花が出て、1回目の試験はあえなく中止(教官に「やりすぎ」と怒られた)。
でも「これ欲しい」と真面目に思った。
その後1000cc超、パワーも馬100頭分はいらないだろうモンスターマシンが、立て続けに登場し、RC30の存在感も薄れていったが、こんな本が作れるくらいなんだから、今でもマニアはいるんだろう。
以前ブログでも書いたが、ネンさんは本当にバイクが好きなんだなと思う。
そしてネンさんのブログのなかで、もうひとつうれしかったことが。
私も読んでいる「致知(ちち)」という月刊誌の、文学博士「鈴木秀子」さんのコラムが紹介されていた。
子供が産まれて本当に涙もろくなり、子供が虐待されたり亡くなったニュースにも胸が痛む。
昨日はNHKのドラマ「家で死ぬということ」を見ながら、一人ボロボロ泣いてしまった。
私もこのコラムを読んで思わず涙ぐんでしまったが、ネンさんも子を持つ親として、私と同じ気持ちでこのコラムを読んだのかもしれない。
それにしてもネンさんが試乗した「NC700X」
これだけの最新マシンが65万円って、ホンダもかなりがんばったんじゃないか。
願わくば007映画に出てくるような、ボタンひとつでナンバープレートがすり変わるメカも考えてくれれば、都会で駐車違反にヒヤヒヤしながらバイクに乗るオジサンライダーに、バカ売れすること間違いないと思うのだが................。