年末の29日、妻のひいおばあちゃんが98歳で亡くなった。
なので「明けまして」とはいえず......。
5年以上前から特養老人ホームで寝たきりだった。
毎年年末になると風邪をこじらせては、「もうあぶない」と言われ続けて5年。
義父曰く「心臓だけは丈夫」とのことで、毎年なんとか乗り切ってきたが、
クリスマス前から微熱が続き毎日「危篤状態」。
親族が見守るなか静かに息を引き取った。
斎場は年内いっぱいらしく、1月5,6日まで待たなければならないそう。
不謹慎な話だが毎年この時期は、年賀状を書くのをギリギリまで待って、いつも遅れて出していた。
今から喪中の葉書は間に合わないので、買っておいた年賀状を慌てて書き終えて30日に投函。
今までは年賀状ソフトの住所録でプリントするだけだったが、今年は宛名を手書きで書いてみた。
子供のころお寺の習字教室に1日行っただけで、「自分には向いていない」と勝手にドロップアウト。
以来ほんとうに下手くそな字しか書けない。
「あのときガマンして続けていれば」と、ずっと後悔しているし、バカでも字が上手な人はそれだけで尊敬する。
なので届いた人はけっしてウチの娘が書いたのではないので、きたない字でもご容赦願いたい。
それでも相手の住所や名前を書くたびに、その人のことをいろいろ思い浮かべるので、
手書きもたまにはいいかもしれない。
久しぶりに我が家に帰ってきたひいおばあちゃんと、初めて対面する娘。
「ひいおばあちゃん、おねんねしているの?」
「しんじゃったんだよ」
「しんじゃったら、いつおっきするの?」
「もうおそらにいっちゃったから、おっきしないんだよ」
いまいち理解はしていないようだが、何度も「ひいおばあちゃん みる~」って言って、1階のおばあちゃんの部屋に行っては、不思議そうに顔を覗き込んでいた。
子供なりに「死」というものを、感じてくれたらいい。
31日おおみそかは妻が当直で、娘と二人だけの年越し。
娘がワインオープナーを見つけていじっていたら指先を切ってしまったが、絆創膏を切らしていた。
シャボン玉やりたいっていうので、近所の百円ショップとドラッグストアでお買い物
2月には3歳。
「初めてのおつかい」も、もうじきかナ
(きっと心配で心配で、無事帰ってきたら私が号泣してしまうだろう)
「シャボン玉する~」って、いつもの場所に座ってシャボン玉する親子。
アンパンマンの絆創膏を貼って、ゴキゲン
(って本当に痛いのか)
おそうじもおてつだい(でも重い~って)
ばんごはんは海老フライを揚げて
ペロッと完食
二人でお風呂に入って、またシャボン玉で遊ぶ
そしてベッドに入って、{みんな}を寝かしつけ中
「パパ、ごほんよんで~」って言われて、みにくいあひるの子やにんぎょ姫を読んで聞かせるうちに、こちらが眠くなってくる。
「パパもっとよんで~」
「あ~も~パパはねむくてだめなのだ~」って、
いつもこのパターンで娘より先に寝てしまう。
夜中に目を覚ますと私のうで枕で、スヤスヤと眠る娘を見て、おもわずチューして頬ずり。
本当に女の子らしくなって、泣いても笑ってもなにしても、可愛くてたまらない。
明けて1日、ママが帰って来て、妻の実家の新年会にお出かけ
ひいおばあちゃんが亡くなったばかりだが、ずっと前から覚悟していたことなので、終始和やかな雰囲気
クリスマスのときと同じメンバーがまた勢ぞろい
見晴らしのいい神社のテラスで、強風に飛ばされそうになる娘。
それでも電車を見ては大喜び。
家までの帰路でついに電池切れ
自転車の前かごで爆睡した娘であった。
こうして新年を無事迎えられたが、クリスマスも知らないアフリカの子供や、空爆の恐怖におびえながら新年を迎えるシリアや内戦地域の子供を思えば、日本の子供は本当に恵まれている。
いつか娘をインドのスラムかスモーキーマウンテンあたりに連れて行って、自分と同じくらいの子供が生活の糧を得るのに、どれくらい苦労しているのか体験させたいと思っているが、実は私は胃腸が弱く現地の屋台で食事ができない。
なのでアフリカで本物のゾウやキリンを見せてやるのが、せめてもの社会科見学か。
(でもアフリカでの食事もハードルが高そうだナ)
国内でも震災で親を失くした子、子供を失くした親御さんたちのことを思えば、普段と変わらない新年を迎えられたことに、感謝しなければならない。
と、今年も勝手に親バカ全開なので、家族より仕事や遊び、愛人が大事な人は読まなくてけっこう。
共感してもらえる人だけ読んでくれればいい。
※GSはやっぱり右キャブ交換、1月中旬まで部品待ちのため、フラット(今はモトラッドフォートっていうらしい)地下の通称「老人病棟」で、さびしく年明け。
でも周りにも似たような「老人たち」がたくさんいるはずだから、さびしくはないのかな。
修理代10万超えたらもう手放そうって思っていたが、なんとかギリギリ収まりそうなので、もう少し付き合うことになりそうだ。