R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

たのしかったね~

1年の半分以上(いやほとんどか?)世界を飛び回っている、パリダカ事務局のSさんから、「今マドリッドだけど今週末帰国するので、食事会に来ませんか?」と、お誘いをいただいた。
 
前回お邪魔したのはもう2年も前だった
 
うちはヒマなのでいつでも出撃OKだが、多忙なSさんは帰国して中4日で、今度はウラジオストックへ行くらしい。
 
なのでこのチャンスを逃しては、ご禁制のイベリコハムとチーズにありつけないと、土曜日、家族でお邪魔した。
イメージ 1この日ご一緒したのは、Sさんのライフワークである「NPO法人モーリタニアへようこそ」のボランティアスタッフで、先月もモーリタニアへ行かれていたK女史と、Sさんの友人のKさん。
(左端でパンを持っているちっちゃい手が、わが娘)
 
今回もSさんが手荷物で持ち込んだ、各国のハムやチーズがテーブル狭しと並ぶ。
トマトやオレンジも持ち込んだって、千葉の野菜売りのおばちゃんじゃないんだから、大きな荷物なのに毎回よく税関でひっからないものだ。
 
イメージ 2スペイン産の本場のイベリコ豚や、生ハムの数々
 
娘に「ハイジが食べてる干し肉だよ」って言ったら、目を輝かせて口に入れたが、しょっぱすぎたのか吐き出してしまった。
 
イメージ 3
ちょっと食べかけちゃったけど、いろんなチーズと、モロッコ産のイチジク。
このイチジクにはハーブが挟んであって、これもまた絶品。
 
チーズが大好物の娘は、ブルーチーズ以外バクバク食べていた。
 
イメージ 4
読めないけどチーズの名前らしい
 
トマトも肉厚でジューシー。
 
Sさんは過労がたたり左腕がマヒしてしまったらしいのに、今日もたくさんの手料理をごちそうしていただいた。
こんなときは暖かいところで、ゆっくり静養するのが一番なのに、水曜にはー40℃のウラジオストックへ......
 
某自動車メーカーがロシアで販売するクルマの、極寒テストのコーディネーターとして同行するらしいが、マヒがひどくならなければいいと、外野は祈るしかない。
 
ー40℃のロシアの仕事が終わったら、今度は30℃のモーリタニアへ行くそうだが(温度差70℃!)、
さすがにカラダがもたないだろうと、いったん帰国することに。
数日静養して向かうモーリタニアも物見遊山の観光ではなく、NPO法人の仕事でへき地の村を回るため、砂漠を四輪駆動車に揺られ、野宿の日々が待っている。
 
それでも寒い日本よりきらめく星の下、慣れ親しんだ砂漠でキャンプのほうが、カラダをニュートラルな状態にするのは、ひょっとして日本よりいいのかもしれない
 
ダカールラリー開催地の南米に行ったのか聞くと、「今年はプライベーターが出ないから、私の仕事はないの」って。
 
たしかに日本から参加しているのは、じ~じの日野チームスガワラと、三橋君のトヨタ車体、あとはモトのHRCと、プライベーターはいない。
ラリー中パリダカ事務局から送られるフランス語のニュースレターを、忙しいなか毎日翻訳するのも大変だが、ちょっとさびしそうに感じた。
 
ジャン・クロード・オリビエが亡くなった件も、とても親しかったSさんには大変なショックだった。
「彼には本当に何度も助けてもらったの」って。
 
日本人ライダーが出場しなくなって久しいが、アフリカ時代より砂丘も格段に難易度が上がっているので、かなりのエキスパートでないと、完走も難しいとのこと。
 
それでも頼れるアネゴSさんがついているのだから、われこそはというツワモノには、ぜひ参加して欲しい。
Sさんのことだから、アフリカだけでなく南米にも、電話一本で現ナマを届けてくれる助っ人が、いても全然不思議じゃない。 
 
アルジェリアのテロ事件や、マリのアルカイダなど、モーリタニアの隣国でトラブルが絶えない。
なのでSさんがこの時期モーリタニアに行くことに、関係者から反対の声も多かったようだが、Sさん曰く「モーリタニアは思ったより政情が安定していた」らしい。
 
モーリタニアもマリもたった一度しか行ったことはないが、それも観光でなくパリダカ随行で、しかも骨折して松葉づえの経験は、 Sさん曰く「毎日ただ走るだけのラリーより、よほど貴重な経験よ」。
 
たしかに私ごときが選手で参加しても、アフリカステージまで辿り着けたかどうか.....
ファラオなどのショートラリーは、リタイアしてもゴールまで随行は可能だが、パリダカはその場で強制送還されてしまうので、自分でチームでも持っていない限り、ダカールのゴールにたどり着くことはできない。
 
「なによりオリオールとずっと一緒にいられてなんて、こんな素敵な経験はない」って。
結果的にパリダカを追われてしまったが、Sさん曰く「本当に心の広い人」。
松葉つえの私に「オレは両足折ったんだぞ」って、笑いながら言ってくれた。
 
彼のやさしさを思いだすと、今でも胸が熱くなることばかりだ。
 
Sさんの留守を守る夫のノブさんにも、ひさびさにお会いできたが、この御主人でなければ年間200日以上を海外で過ごす、Sさんの夫は務まらないだろう。
 
2年前にお邪魔したときは、娘はまだ1歳でなにもしゃべれず、泣くか寝るかのどちらか。
もうすぐ3歳になる今は、すっかりおしゃべり上手の女の子なので、少しは喜んでもらえるかと思ったが、
テーブルに着くなりパンを手づかみでバクバク.......
CDは棚からひっくり返すわ、喜び過ぎて意味不明なことを叫んだりと、やりたい放題.......
かえってご迷惑だったか。
 
時間も9時に近くなるとそろそろ電池も切れかけて、ネムネムだけどもっと遊びたいと、わがままになってくる。
これ以上いてはご迷惑なので(とっくにご迷惑だが)、宴たけなわながら親子3人いつもの「食い逃げ」。
 
それでもマンションから少し離れた駐車場へ歩く途中、娘が「たのしかったね~」って何度も言ってくれたのが、せめてもの救いか。
 
イメージ 5
パンにバターをたっぷり塗るので不経済だと、家では私だけマーガリンを愛用している話をしたら、「マーガリンはカラダに悪いのよ」って、バターをいただいた(オレンジも)。
 
50を過ぎて体調管理も気をつけたいお年頃なので、これからはバターを「少量」、塗るように心がけます。
 
Sさん、ノブさん、今回もごちそうさまでした。
お騒がせして本当にスミマセンでした。
娘は一度ごちそうになった相手の名前は絶対に忘れないので(?)、これに懲りずにまたお誘いいただければ、本当にありがたく存じます。
 
それにしてもわが娘、
帰りのクルマに乗ったとたん、「あとはおうちでおふろ入って、ごはん食べるだけだよね」って、
あれだけバクバク食べたのに,,,,,,,。
 
やっぱりこの子にとっては、おうちで食べるごはん以外は、「おやつ」なのかもしれない。