R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

ぜいにく~

ワダケンから「日ごろお世話になっているので、六本木で接待します」と言われた。
 
我々の業界で「接待」というと、キレイなおねーちゃんのいる店を指すのだが、
結婚して娘を授かったのを機に、その手の店は卒業
(クラブ活動だって3年か6年で卒業するものだろう)。
以来一度も行っていない。
 
昔はお店の女の子がとなりに座ったら、よほど気に入らない限りずっといて、親交を深めたものだが、
今のシステムは5分やそこらで、同じ化粧と髪型をした女の子がクルクル入れ替わり、おじさんには覚えきれない。
(回転寿司じゃないんだから) 
 
1年かけて放映される昔のテレビドラマと違い、たった12話で無理やり完結する最近のドラマを見るようで、なんとも落ち着かないのも、行かなくなった理由か。
 
夜遊び好きなおじさんに「若くてかわいいコが入ったんだよ」と誘われても、
「ウチの2歳のチーママのほうが100倍カワイイよん」と断わり続けていたら、
今では誰からも誘われなくなった...........。
 
パリダカが全盛期だった1980年代、世はバブル真っ盛り。
冒険好きな若者たちがテレビで生中継されるパリダカに、夢中になっている夜中、
私は六本木や銀座、赤坂の夜の東京砂漠で、毎晩「別の冒険」をしていた。
 
テレビで「タクシーの奪い合いで1万円札をヒラヒラさせた」 なんてやっているが、
「どうせタクシーつかまらないなら、もう一軒飲みに行こう」って、朝まで高級クラブのハシゴをしていた。
(なんともいやなヤツだね)
 
あのころパリダカに目覚めていたら、こんなことに湯水のように散財していた、
自分や周りのお金を使い、毎年ラリーに行けたのになぁと後悔する。
(カミオンにワインや食材を積んで美女をはべらし、アラブの王様並みなキャンプができただろうって、
結局いやなヤツだナ,,,,,,,,)。
 
ワダケンのいう接待とは、なかなか予約の取れないお店で、肉料理を堪能することだった。
予約は7時半だったが6時半に六本木についてしまった。
なのでオトコ二人でミッドタウンデート。
昔ここには防衛庁があり、昼どきによく食堂へランチを食べに来た(基本だれでも入れて安い)
クリーニング,屋さんも安くてよくお願いした。
 
それがこんな殺風景なビルになってしまって.....。
 
20代のころこの街を歩くと、周りの大人がみんなカッコよく見えて、毎晩来るのが楽しみだった。
ハンバーガーインが無くなり、吉野家が出来たとき無性に悲しかったが、それからはコンビニと大手チェーン店が増え、しまいには変なディスカウントショップまで.....。
今では歌舞伎町と変わらない下品な街になってしまい、よほどの用がない限り来ることもなかった。
 
ずいぶん人が並んでいるなと思ったら、
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前に見にきた「デザインあ展」を見に来た人らしい(雨のなかご苦労なことだ)
 
7時でちょっと早いが予約した店に行ってみる。
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大八ラーメンの路地を入ったところにある、雑居ビルの2階。
エレベータはなく階段も狭いので、世間を騒がせている車いすでの来店は、できれば断りたいところだろう。
ミッドタウンのガラス張りで外から丸見えの高級レストランはガラガラだったのに、30席ほどの狭い店内はほぼ満席。
客はほとんどがカップルか女性同士で、オトコ二人はわれわれともうひと組だけ。
でも食事は男同士が一番いいと、最近特に思う。
 
カベ中にフランス語らしき落書きと、フランス語のポスターなどなど。
まるでパリのビストロにいるような錯覚に陥る。
 
分厚く切ってまな板に乗せられた生肉から、食べられる大きさを選ぶのだが、なかなかインパクトがあり女性客から歓声が上がる。イメージ 4
肉を焼くあいだ前菜に、パテとトマトとモッツアレラチーズをいただく。
トロトロのチーズが美味い
 
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岩塩で焼いただけのシンプルな味付け。
タレでごまかした焼肉より、このほうがいさぎよくていい。
これで二人分だが、昔に比べて胃が小さくなったのか、本当に食べられなくなり、おなかいっぱい。
 
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でもデザートのスフレは食べる。
30年近く前、西麻布の「ル・スフレ」に通ったのを思い出す。
 
六本木に別れを告げ、KさんUさんがやっている白金のバーへ流れる
 
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いまどきVシネマを上映しているバーは、ここぐらいだろう。
でもなぜか落ち着くんだな、これが。
私はもうおなかいっぱいなので、熱いお茶をいただく(バーなのに)
 
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ワダケンに「家族のおみやげに買ってあげなよ」と勧めて、自分も土産に買ったカイザーのパン。
 
酔っぱらったワダケンは、一軒目の店に忘れてきたらしい。
(そして傘も山手線に忘れたとか)
 
10時すぎに帰宅。
娘はさっき眠りについたらしく、幸せそうな寝顔をしていた。
 
どこでおぼえたのか太った人を見ると
「あっ、ぜいにく~!」と叫ぶ。
これは「デブ」と言われるより正直ショック。
私も言われないよう気をつけないと。
 
ワダケンごちそうさま。
こんな接待なら大歓迎。
次はこちらが接待しないと。