カフェしなの

TREK とKONAとEVILと、たまに1250 GS HP

湯っ蔵んど

帰省の続き。
 
おサルの温泉「地獄谷」からの帰り、ここからクルマで10分のところに住む、姉の家に立ち寄った。
 
 
そばをゆで、天ぷらまで揚げて待っていてくれた。
息子二人はいるが「女の子も欲しかった」という姉にとって、娘はかわいくて仕方がないらしい。
 
「おさるさんがいっぱいいたんだよ~」と娘が一生懸命説明するのを、姉も目を細めて聞いていた。
 
姉の家からそのまま母親の病院に向かう。
 
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3月に脳こうそくで入院してから8か月。
栄養たっぷりの胃ろうをしているので、肌のつやもいいが、あいかわらずしゃべることはできない。
まひで右目が見えないので、ベッドの左側に娘を座らせると、大きく目を見開いて驚いたあと、不自由な手で一生懸命抱きしめようとする。
 
娘にもっと話しかけて欲しいが、ベッドに寝ている人が優しかったおばあちゃんと違うのが子供にも分かるようで、娘はすぐベッドから降りようとする。
 
これだけ喜んでくれるのだから、毎日、孫の顔を見せればひょっとしたら回復するんじゃないかと思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
 
母の手足をさすりながら話しかけるが、ヤギのような目でじっと見つめられると息苦しくなり、「また来るね」と10分ほどで病室を出た。
 
父が亡くなったことも言えないまま(うすうす気付いているのかもしれないが)、時間だけ過ぎて行くのがもどかしい。
 
若いころから帰省するたび、私の姿が見えなくなるまでずっと見送ってくれた母を思い出して、運転席から見える田園風景がぼわっとぼやけた。
 
実家に戻ったのは夕方。
田舎は日が暮れるのが早い気がする。
 
姉の家で食べすぎたのか、私も妻も夕食を食べる気がしない
(娘だけ「おなかすいた~」って....)
 
外食する気にもならないが、スーパーへ買いだしに行くのも面倒。
 
ならば温泉に行って風呂上がりになにか食べようと、クルマで10分、菅平のふもとにある「湯っ蔵んど(ゆっくらんど)」に行ってみた。
 
田舎でいう「クルマで10分」は、ほぼ10キロくらいを指す。
実家からここまで信号が3つしかなく、オールグリーン。
都内なら30分以上かかるところも、あっというまに到着。
 
ここは大型の温泉施設で、前回来たのは夏に行われた叔父の一周忌
 
離れにあるレストランだったので、温泉には入らなかった。
 
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500台くらい停まる駐車場はほぼ満車で、館内も大勢の客でにぎわっている。
 
白根山浅間山など火山に囲まれた長野県は、「掘れば温泉が出る」土地柄で、
近所は町営、村営の温泉だらけ。
なのに熱いお湯が苦手なのと、大浴場より自宅の風呂が好きだった私は、昔から温泉が好きではなかった。
 
娘は妻が女湯に連れて行ったので、一人で大浴場に入ってもどこか落ち着かない。
子供連れのお父さんを見て、うらやましく思ったり.....。
 
露天風呂やサウナなど無理していろいろ入ってみたが、20分ほどで出てしまった。
 
待合室で妻を待つあいだ、目の前のテーブルを占拠して大声でしゃべっている、おばさんの集団をなんとなく眺めていたら、聞き覚えのある声が.......。
 
よく見るとここで一周忌をした叔父さんの、長女ののり子ちゃんだった。
彼女も私に気付きまた大声で驚く(オバサンである)。
 
彼女の嫁ぎ先はここから歩いても帰れるところ。
今日はママさんバレーボール大会があったようで、ここの宴会場で打ち上げをして、温泉に入っておしゃべりをしていたらしい。
 
昔はこういう田舎の付き合いが苦手だったが、気の置けない仲間との近所付き合いもいいなと、田舎の葬式や一周忌に参加してみて、思うようになった。
 
妻と娘もお風呂から出てきた。
のり子ちゃんと会うのは3月の父の葬儀以来。
のり子ちゃんも子供は息子二人、
「本当は女の子が欲しかったのよ」って。
姉と同い年で今年55歳の彼女にとって、娘は孫のような存在だが、20代半ば過ぎの息子たちに結婚する予定は「まったく」無いそう。
 
「孫を抱けるのはいつかしらねぇ」と、半ばあきらめムードだった。
 
田舎にいる私の同級生らは、楽しみといえば異性と付き合うことぐらいで、みんな20代で結婚したが、今は都会だけでなく田舎の若者も、結婚に興味はないようだ。
(このあと大広間で食事をしたが、酒を飲んで盛り上がる大人たちと、一人でゲームや携帯に没頭している子供たちの対比が、異様に感じられた)
 
くだらないゲームやアプリで金もうけしている大人の、責任は重い。
 
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またここでも知り合いに会うんじゃないかと思ったが、誰もおらず。
 
 

アイスを食べさせるつもりはなかったが、周りがみんな食べているのを見て
「あいすたべる~」って。
一度言い出したら聞かず(誰に似たのか)、いちごアイスにご満悦の娘。
 

「ママにもちょうだい」
「は~い」
 
今まではひとり占めが多かったが、保育園で少しづつ「分けあう」ことを覚えたようだ。
 
都会育ちの妻は温泉が大好き(女性はみんな好きか)
 
なにも無い田舎に帰ってもつまらないので、温泉に入れて食事もできるここは、気に入ってくれたようだ。
 
「次回はパパとお風呂に入ろうね」って聞いたら、
「いいよ~」って。
 
温泉に入る楽しみが一つ増えた。