R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

助かりました

先々週の大雪の翌日、
管理しているアパートの住人から
「出かけようとしたらドアが開きません!」と電話が。
 
まだ道路に雪が残っているなか、ノーマルタイヤのクルマで向かうと、
吹きだまりになった雪が、ドアの半分まで覆っていた(これじゃ出れないわな)
 
他の住人にも協力してもらい雪かきをして、なんとか救出に成功した。
 
この週末も大雪だったので、あわててホームセンターでスコップを購入。
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自宅前の雪かきをしたあとに、スタッドレスに交換した。
 
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この時点で午後5時。
だんだん薄暗くなってきた
雪も勢いを増し吹雪のなか、なんとか3本まで交換したが、ずっと中腰だったので腰が痛くなってきた。
 
国産と違いドイツ車はディスクローター側にボルトが埋め込まれておらず、14mmのボルト5本で締め込むが、かがんだままホイールをちょっとだけ持ち上げ、ボルトを締めるので、腰に負担がかかる。
 
4本目でホイールを持ち上げる力がなくなる。
気力をふりしぼってなんとかボルトを締めたが、5本のうち2本が締まらない。
{??}
何度やってもボルトが空回りするので、仕方なくホイールを外し、ローター側の穴を見ると、ネジ穴をなめてしまったらしい。
 
「やっちまった.......」
ジャッキアップしたままではまずいので、とりあえず3本だけ締めてクルマを下ろした。
 
もう6時で真っ暗だが、あいかわらず吹雪。
そろそろ娘をお迎えに行く時間。
 
明日またアパートから救援要請が来ないことを祈り、いろいろ対処法を考える。
 
タップを借りようと近所のGS乗りで、メカに詳しいKさんに電話。
事情を話すと、
「タップは難しいので、ディーラーに任せた方がいい」とのこと。
 
たしかにこれでタップでも折ろうものなら、もっとドツボにハマるだろう。
 
ディーラーに問い合わせると、「ローダーで引き取りに行くが、大雪の影響で事故が多くて、いつになるか分からない」とのこと。
 
翌日曜は朝から雨(というか豪雨)
これなら一日で雪も解けるかもと、ちょっと安心した。
 
明けて今日月曜日、
とりあえずじ~じに相談してみようと思ったが、また携帯の電話帳が消えてしまい、携帯番号が分からない。
 
(※私の携帯番号を登録している方、
 すみませんがショートメールでもいいので、そちらの電話番号を教えてください)
 
しかたないので自宅に電話するとママが出られて、
「御殿場に行ったきり、まだ帰れないみたい」って。
 
たしかに東名は通行止めのまま。
幸い高速で通行止めに巻き込まれたのではなく、御殿場のガレージにいるらしい。
 
仕方ないのでメカのスーさんに電話。
 
なんとかなるならボルト3本止めのまま、ゆっくり走って向かおうかと思ったが、
「走ると危ないのでそっちにいくよ」と言われた。
 
ジャッキアップして準備していると、バイクでスーさん登場。
ローターを留めている「トルクスナット」が、何かの力で回ってしまい、ボルト穴をほんのちょっとふさいでいるとのこと(交換したときは暗くて気が付かなかった)
 
ボルトがまっすぐ立たないまま締め込もうとしたので、斜めに噛んでネジ穴をナメてしまったようだ
 
トルクスをゆるめ持参したタップで、ネジ穴を切ってもらう。
 
この間10分、本当にあっという間だった。
 
ディーラーならマニュアル通り、ローターをバラしてタップを立てるか、ヘタすればローターごと交換かも。
 
なにもない砂漠のビバークで壊れたレンジャーを、翌朝のスタートまでに直してしまうすご腕。
さすがである。
 
夕方にお礼を持ってJRMに伺うと、
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金曜に入ったばかりのレンジャーのキャビンが、もうスケルトンになっていた。
 
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手前のドア内側はマシンガンで撃たれたように、穴だらけ。
 
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軽量化のためスタッフのT君が、ドリルでひとつづつ穴を開けていた。
T君の持つビニール袋に、くりぬいたドアの破片が。
 
スーさん曰く「これだけ穴を開けても、片側でコーラ1本分しか軽くならない」って。
 
新型キャビンは従来型に比べて、左右で20cm小さいので、100キロくらい軽くなるのかと思ったが、、
「それでも20kgくらいしか軽くならない」らしい。
 
他にもフロントの日野のエンブレムをくりぬくとか、
毎年この涙ぐましい軽量化を見るたび、「明日のジョー」で減量に苦しむ、力石徹を思い出す。
 
ダカールラリーのオーガナイザーASOに、軽量化についてお伺いを立てると
「レンジャーはじゅうぶん軽いので、軽量化は必要ないだろう」と言われるとか。
 
たしかにカマズやタトラなどのモンスターカミオンに比べれば、はるかに小さいが、
レンジャー7トンに対し、カマズ9トンって、レギュレーションではキャビンは鉄ボディのはずが、彼らはフルカーボンなんじゃないかと、疑ってしまう。
 
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スーさんが悩んでいたのは、このバンパーの取り付け。
ボディはひと回り小さくなるが、足周りのワイド(幅)はさらに広げるらしく、ドアを切ったり貼ったりしなければならない
 
「チョロQ?」
 
イメージはまさにチョロQに近いだろう。
 
まだまだ2015年モデルの改造は始まったばかり。
 
これからまっさらのフレーム(鉄骨)に、配管や固定のため1000か所以上の穴を開ける、考えただけでめまいのするような作業が待っている(それも炎天下の下で)。
 
鉄製キャビンは500kg以上。
「もっとフロント周りを軽量化したんだよね」と、スーさんが本音をポロリ。
 
冒険家やスポーツ選手が資金を調達する、いま流行りの「クラウドファンディング」とやらで、数千万円の資金でも集まれば、カーボンやチタンを多用した、超軽量キャビンが出来るのだろうが、来年のダカールまで11カ月を切った今、彼らにそんな夢を見ているヒマはない。
 
 
あさって水曜もまた雪の予報とか。
これで緊急出動要請があっても、安心して出かけられる。
 
本当に助かりました。
スーさんありがとね。
 
さて、じ~じは無事に帰還できたのかな??