今日は妻の勤務先が創立記念日で、お休み(イイナァ)。
せっかくの平日だし、こんな日は娘を連れてネズミの国でも、行けばいいのだが、
娘も妻もそれほど興味を示さない。
なのでとりあえず娘は保育園に送り届け
仕事も午前中だけだったので、長野の幼なじみT君の「知り合い」がやっている、
白金のフレンチへ二人で食べに行くことに。
T君の家業は酒屋
高校時代は毎年夏休みになると、酒屋で配達のアルバイトをさせてもらった。
私の両親は農家の出のせいか、刺身や寿司など生魚のたぐいを、ほとんど食べない。
そんな家庭で育った私は、高校生になるまで刺身を食べたことも無ければ、寿司屋に行ったことも無かった(当時は回転寿司はまだ無い)。
自宅には池があり、父の趣味で錦鯉を飼っていた。
たまに川で釣ってきた黒いコイも入れたが、錦鯉が病気になるので、不定期に「コイこく」にして食べていた。
小学校のとき先生から、
「理科の解剖でコイを使いたいので、池でいらないコイがいたら分けて欲しい」と言われた。
父に言うと「解剖が終わったら持って帰ってこい」という。
言われたとおりバラバラになったコイを持って帰ったら、その晩はコイこくだった。
以来、コイこくはおろか、コイの刺身も食べられなくなった。
T君の伯父であるMさんが運転するトラックで、田舎の繁華街をビールや酒を配達して回った。
駅近くの数百メートルしかない繁華街は、昔は「赤線」だったらしい。
スナックやバーの高齢のママさんが妙になまめかしく、声かけられてはドギマギしたのを思い出す。
暑い日の夕方、いつもの寿司屋に配達したとき、Mさんから「ちょっと休んで行こう」と言われた。
Mさんはカウンターで生ビールを飲み(運転中だが酒豪のMさん曰く「ビールは水なのでOK」らしい)、
私は生まれて初めて「板に乗った」寿司を食べたが、このときはそれほど美味いとは、思わなかった。
一週間に1回くらい御馳走になったが、これ以外で寿司を食う機会は訪れず、高校を卒業、専門学校も社会人になっても、寿司に縁はなかった。
いろいろあって不動産会社に就職したとき、社長がお祝いに銀座の高級寿司屋に連れて行ってくれた。
時代はバブルになりかけのころで、みんな羽振りがいい。
「好きなもの頼んでいいぞ」と言われたが、カウンターのガラスケースに並ぶ、魚の名前が分からない。
なので「のり巻ください」と言ったら、みんなに笑われた。
正直、生魚は好きではなかったので、それからも寿司屋に連れて行かれるたび、
のり巻を頼んでいた。
社長に「お前を接待するなら、寿司屋が一番安上がりだナ」と、真顔で言われた。
社長が「だまされたと思って、オレと同じものを食え」と言って、トロやウニ、イクラなどを注文した。
おそるおそる食べると、トロが口のなかでとろけた。
「???!!♪」
こんなうまいものは食べたことが無い
ウニもハマチもエビもイカも、みんな美味い。
フグの白子なんて、下の先がピリピリするのがたまらない。
以来、寿司屋に行くと「ウニウニイクラトロトロアワビ」と頼むので、
そのうちだれからも誘われなくなった。
それでも〆サバは生臭いうえに酸っぱくて、食べられなかった。
カツオもやっぱり血なまぐさくて、苦手。
TBIに行ったとき高知でのキャンプの夕食、
恒例らしいがカツオのたたきが山盛りで出た。
苦手というと「これは新鮮だから大丈夫」と言われたが、
やっぱり生臭くてショウガと醤油をたっぷりつけて、目をつむって食べたのも、なつかしい思い出。
アジやイワシなど光りモノは、勝手に〆サバと同じで酸っぱいと思い、35歳ごろまで食べたことがなかった。
「お前はイルカか」と言ったら、「とりあえず食べてみなさい」と。
「もし酸っぱかったらここはアタシが払う」というので、
おそるおそるキラキラ光る、イワシを食べてみた。
「???酸っぱくない!」
脱線したが田舎の酒屋に話しを戻す
郊外型の大型酒店が出来て、T君の酒屋も経営が厳しくなった。
Mおじさんは親族経営だった酒屋を出て、奥さんと居酒屋を始めた。
Mさんの娘がヒロミちゃんで、高校を卒業してから看板娘として、店を手伝っていた。
このヒロミちゃんの親友が、今日行ったフレンチのマダムでソムリエ。
ヒロミちゃんから「親友が白金ってところで、ダンナさんとフレンチやってるから、食べに行って」と言われたが、昔は大好物だった脂っこいフレンチが、歳を取ったせいか、コースの最後まで食べきる自信がなく、行くのを躊躇していた。
今の妻と結婚披露パーティーをやったのも、Oさんがやっている白金の老舗フレンチ。
毎年、結婚記念日に来ようねと妻と約束したが、娘が産まれてそれどころでは無くなった。
バッチョーネやぽるこなど、イタリアンでも、娘が食べられるのはパンとパスタが少々。
なによりじっとしていない子供を連れていくのは、店に悪いしこちらも食べた気がしない。
敷居の高いフレンチならなおさらだろう。
帰省してMさんの居酒屋に行くたび、「食べに行ってくれた?」と、ヒロミちゃんに言われたが、やっと今日、約束を果たせた。
クルマで行こうと思ったが、倹約家の妻は駐車場代がもったいないから、
電車で行こうという。
乗り換えが面倒なのでバイクで行くことを提案。
結婚前後はGSの後ろに乗ってくれたが、お嬢さまはバイクは好きではないらしく、以来一度も乗っていない。
今日は天気もいいので珍しくOKが出たので、ランチの予約をして「チョー安全運転の」GSで向かった。
50km/hで走る横を、ベンツやカイエンがバンバン抜いていく。
白金には都営のバイク専用駐車場があり、便利。
歯医者のマミ先生のところへ行くときも、ここを利用していた。
お店に着くと上品な女性が出迎えてくれた。
「奥さんですか?」と聞くと、「はい」と言われたので、
「須坂のヒロミちゃんから紹介されました」と言ったら、かなり驚かれた。
白を基調にした落ち着いたお店。
タイヤ屋の査定ではないので料理の写真も無いが、オーナーシェフのご主人が丹精込めて作った料理には、グルメな妻も満足してくれたらしい。
菅原じ~じの事務所からも歩いて数分。
帰りにタンデムで事務所に寄って、テルちゃんにも薦めておいた。
でもやっぱりコース料理は満腹で、晩ごはんはサラダで十分だった。
たまの贅沢だけど、妻が喜んでくれるのがなにより嬉しい。
ホテルや老舗の気取ったレストランより、身内でやっている店が好き。
バッチョーネ、ぽるこに続き、またお気に入りの店が増えた。
帰宅して北海道4デイズのエントリーをした(今日がプレエントリーの最終日)
車種の欄以外は記入済みだったが、とりあえず「GS」で申請しておいた。
入金が3時を過ぎてしまったので、申し込み用紙と振り込み控えをメールで送ったが、無事受理されただろうか。
自転車の富士ヒルクライムは、6500人の定員が数時間で閉め切り。
東京マラソンも定員の10倍以上の申し込みと、世の中にドMは増殖中なのに、
この手のバイクイベントは2か月のエントリー期間があっても、定員に満たない。
世界一バイクやクルマを作っているはずなのに、国際レースのライダーやドライバーは、外国人頼みというのも普通に考えればおかしな話だと思うが。
4年前エントリーしながら、直前に父が緊急入院して、キャンセルした。
いまだに母親は入院中だが、今年は大丈夫だろうか。
今日の娘の晩ごはんはエビフライ
家族3人で5本揚げたうち、娘が4本食べた(!)。
「パパもエビフライ、たべたかったでしょ」と自慢する娘だが
「パパとママはお昼にもーっと美味しいもの、食べたんだよ」とは、
口が裂けても言えなかった。
でもオレ、6月の富士ヒルクラに向けて、減量中だったよーな.....