日曜日、お台場まで娘と初タンデムはちょっと心配。
なので土曜日、ベンツディーラーのIさんから新車発表の招待状をもらったので、雨が止んだ午後、ディーラーまでプレランしてみた。
本当はジェットでなくフルフェイスを買いたかったが、視界の悪いフルフェイスはすぐ眠くなるとかで、ジェットにしてみた。
まず娘にタンデムベルトを装着してバイクに乗せる。
次に私がバイクにまたがり、タンデムベルトの「親側」のバックルを留める。
あまりにあっけなく、
「本当にこれだけで大丈夫か?」
とちょっと不安になる。
とりあえずゆっくり走ってみる。
娘に「こわくない?」と聞くと
「だいじょうぶ」って。
こんなに慎重に運転したのは、限定解除の一発試験のとき以来かも
というくらい安全運転を心がけながら、中原街道→環八を走る。
信号で止まるたび
「こわくない?」
「だいじょうぶ?」と話しかける
「こわくないよ」
「たのしーよー」とのお返事にホッとしながら、
「バイクに乗っててよかった」と、しみじみ思う。
信号待ちでショールームのガラスに映る姿を見た娘。
「ぱぱといっしょでたのしいね」
と言われ、思わずぶわっと視界がかすんだ。
ディーラーに着いたらこちらに気が付いたIさんが、飛んできてくれた。
バイクに乗ったままバックルを外すのにひと苦労。
Iさんが娘を抱っこして下ろしてくれたからよかったものの、一人でできるか心配になる。
初めてのバイクで寒い思いをさせてはならぬと、スキー用ジャンバーにオーバーパンツと、かなり厚着をさせたら、「あつい~」って。
念のため持参したナイロンジャンバーに着替えさせた。
去年、車を買い替えたのでもう客ではないが、律儀なIさんは新車発表のたびに招待状を送ってくれる。
今回の来場特典グッズは
KONITZのマグカップ、
国産メーカーには真似のできない演出に、またベンツ乗りたくなった(ウソ)
以前、Vからの乗り換えにG500に興味を持っていた私。
リアゲートにバイクを載せるキャリアがないか探したが、見つからなかった。
燃費も悪いというのであきらめていたが、Iさんから
「G350のBLUE-TECH(ディーゼル)が出るけど、どうですか?」と連絡があった。
価格を聞くと989万円!(AMGだと1600万円!!!)
ガソリンが高いからディーゼルでもと思ったが、いくらなんでも高いだろう。
都内でポルシェのカイエンと同じくらい、よく見かけるゲレンデバーゲン。
特に高級住宅地ではセレブなマダムがハンドルを握っていることが多い。
インプレを読んでも「トラックのようなハンドリング」とある通り、決して乗りやすいとは思えないが、Gに乗るお金持ちはハイオクでも軽油でも気にしないんだろうナ。
むかしはベンツオーナーがポルシェも欲しいというと、ベンツとポルシェの営業マン同士が紹介し合い、お互いの縄張りを荒らさない暗黙のルールがあった。
たしかにこのAMG GTはリアビューがまんまポルシェ。
国内でもかなりの予約があるらしく、
「私のお客さんも数人予約されてます」って.....。
まだベンツやBMWが1000万以上したバブル全盛期、
ベンツのAクラスが出たときは
「メルセデス、おまえもか」
とガッカリしたのも記憶に新しいが、この調子では国産メーカーもうかうかしてはいられない。
「そのうちベンツで{軽}も作るのでは?」とIさんに聞くと、
「欧米で軽が売れればあり得ますね」って.....。
軽にスリーポンテッドスターが付いたら、シャレで乗りたい気もするが、自宅に駐車場が無く毎月3万円払って駐車場を借りている身分では、バイクはおろか車2台もぜいたくな話か.....。
そしてディーラーの帰り、
サイドスタンドは傾きすぎるのでメインスタンドを掛け、娘を乗せたあと自分もまたがりバックルを留める。
エンジンをかけバイクを押してスタンドを下そうとするが、ディーラーのエントランスはピカピカ光る大理石らしく、滑ってスタンドが下りない.....
Iさんに後ろを押してもらいなんとかスタート。
こんなことで明日は大丈夫かと、また不安になる。
自宅まであと10分、洗足池の信号待ちで、
「パパ、ねむくなっちゃった」というので
「ねていいよ」と言ったとたん爆睡。
そこから自宅まで後ろで「ぐらんぐらん」揺れている娘をバックミラーで確認しながら、「落っこちないだろうナ」と本当に心配しながら走り、なんとか帰宅。
肩掛けのベルトを短く締め直した。
妻の心配をよそに
「ばいく たのしかったよ~」と自慢する娘(半分は寝てただろ)
まずは嫌いにならなくてよかった。
だいぶ話が長くなったが、翌日曜日は快晴。
娘と妻がバレエ教室に通っているあいだにタイヤ交換をした
先月、父の三回忌で帰省するのでスタッドレスのままだったが、往復300km雪の「ゆ」の字もなく、ただタイヤを減らしに行ったようなもの。
週末は天気が悪かったので交換できないまま、今日になってしまった。
そして娘が帰宅
「すがわらのじ~じにあいにいくんだよね」って、ちゃんと覚えていた。
自宅からお台場までバイクで30分
タンデムでのんびり走るので40分と予定して出発したが、日曜なので都心に近付くほど道路も空いていた。
バイクにタンデムして後ろに乗っているおねえさんや、
信号待ちで隣りに止まった車から、「かわいい」と手を振られよろこぶ娘。
こちらもなにかうれしくなるが、安全運転に集中する。
そしてレインボーブリッジ下の一般道を走り、お台場へ。
「パパ~うみだよ~」と娘のテンションもマックスへ
走行車線を制限速度で走るわれわれの横を、家族連れのクルマが追い越しながら手を振ってくれるので、自分も手を振って大喜び。
そのたびにグラグラして危なっかしいこと、この上ない。
なんとかお台場の会場に到着。
たくさんの来場者に囲まれるレンジャー発見。
飛びぬけて背が高いので、すぐ見つけられるのがいい。
座席の体験乗車待ちでたくさんの人が並んでいた。
そしてじ~じ、テルちゃんと孫たちに再会。
「日野三人娘」
今日のためにTシャツを持参したので、あわてて着させた。
パドック裏では三人娘が折り紙に夢中。
知り合いとはいえ我が家同然に馴染んでいる娘。
「世界のスガワラ」にサインをもらおうと並んでいる人たちから見れば、
とんでもなく贅沢なことを彼女たちは知る由もない。
そのあいだに会場をひと回りしてみる
トヨタや日産のフォーミュラマシンが、所狭しとドリフト中。
自撮り棒でもないと見えないほど、毎回大人気。
ホンダのブースでは往年のレーサーを展示中(名前わからない)
こんなフルバンクの再現シーンが意外に人気
それにしてもカメラ片手のマニア(オタク)はアイドルの追っかけと、同じ人種のような気がするのは、私だけだろうか。
トヨタ車体のブースは少しさびしそう。
三橋君はワークスをやめてしまったらしいので、デモランもやらないのかな。
レンジャーのタイヤ交換のデモンストレーションが始まり、またたくさんの人だかりができる。
そろそろ娘もおなかが減ったころなので、じ~じたちに別れを告げ、会場を後にした。
コンビニでおにぎりやサンドイッチを買いこみ、またタンデムベルトの装着。
メインスタンドを立てたバイクに娘を乗せ、自分もバックルを留めて足で押してスタンドを下そうとするが、少しでも地面が傾いていると下ろした途端、立ちゴケしそうな予感が......
仕方ないので傾きすぎるサイドスタンドを出し、傾くバイクに娘を乗せて自分もまたがり、バックルを留めてからバイクを起こす。
これなら安心して装着できることに気付くが、できればもう少しサイドスタンドが立つよう、フラットのT君に治してもらおうか。
せっかくお台場に来たので砂浜でランチを食べようとバイクを停める。
砂浜になっているビーチは観光客が多く、歩道にバイクが停めづらいのでかなり手前に停めたが、こちらは岩場だった。
そんなことも気にせずバクバク食べる娘。
ここがどこかもわかっていないんだろうナ。
おなかもいっぱいになり心地よいバイクの振動で、あとは寝るだけ。
芝浦あたりから寝てしまい、また右に左にぐらんぐらんと忙しい。
カラダを固定するベルトは締まっているので落ちる心配はないが、ヘルメットが脱げるのでは?と心配するほど頭がガクガクしている。
信号待ちで止まったときヘルメットのベルトを締め直すが、自宅まで熟睡していた。
自宅の前で下ろそうとしたら目をさまし
「このままぶらんこのりにいきたい~」って......
仕方なく近所の公園にバイクで向かう。
たまたま保育園の同級生父子が遊びに来ていて
「ばいくですがわらのじ~じのところにいったんだよ~」と、まるで意味不明の説明をする。
同級生の男の子は今が仮面ライダーブームらしく、バイクに興味津々。
バイクに乗らないお父さんに
「ぱぱもばいくのって~」とせがんでいた。
とりあえず無事帰宅できたが、ビールを飲みながら夕食を食べたら、ドッと睡魔が襲ってきた。
走り出せば大型バイクは安定感があるが、やはり都内はクルマが多く、ゆっくり走っていても本当に気が抜けない。
信号待ちや右折レーンで停まっているとき、信号無視や速度オーバーで突っ込まれたら?
高速道路の逆走で突っ込まれたら??
危険ドラッグのクルマに突っ込まれたら???
なんて考えるだけで恐ろしくなる。
デザインがイマイチで買う気にならなかったが、無防備な子供用にエアバッグを着せようかと、真剣に検討中(ベストタイプなら自分も着てみようか)。
「パパ、またばいくのろうね」
そう言ってくれるのがせめてもの救いの、初タンデムだった。