R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

ヒットエアー

頼んでいたブツが届いた
 
イメージ 1
 
 
16で免許を取ってバイクに乗り始めて37年。
3歳で父親のカブにタンデムしたころから数えれば、バイク歴は50年だが、
先日、娘とタンデムした際、改めて
「カラダがむき出しのバイクはあぶないなぁ」
と感じた(今まで何百回も転んでるのに......)。
 
娘のために子供用のハーネスタイプを購入しようと思い、先日パンク修理剤を買った「2りんかん」に行ったら、子供サイズは無かったがベストタイプのエアバッグ解放を体験させてもらった。
「店員さんがコードを引き「バン!」とエアバッグが開くと、背中から首にかけてギューっと締められる感覚が。
 
ふだんバイクに乗るとき脊椎パッド付プロテクターは着ているが、首は守れない。
ネックブレースは首が回らないので、都内の運転はかえって危険。
なのでこのエアバッグジャケットはずっと気になっていた。
 
「これなら身を護れるかも?」と思ったが、
先日ひさびさにお会いしたK内さんから、
「タンデムベルトしていたらエアバッグは付けられないでしょ」
と言われ初めて気が付いた。
 
このエアバッグを膨らませるためには、レインウエアの上に着なければならないし、タンデムベルトをしていたら親も子供もベルトが邪魔で、エアバッグが開かない。
 
事故で体が投げ出されたとき自分が下になればいいが、普通は背中から落ちるので、子供が下敷きになり親が助かるのでは本末転倒。
 
K内さんが娘さんのために購入したタンデム用の腰ベルトなら、エアバッグも着られるが、カラダをホールドしていないので後ろで寝てしまったら、間違いなく落っこちる。
 
妻に話すと
「娘を乗せるのは週末だけでしょ。毎日バイクに乗る自分用をまず買えば?」
本当に女性は冷静である。
洋服は基本ユニクロの妻だが、4万円という価格を言っても
「身を守るならいいんじゃない」って。
 
イメージ 8
これは「モトラッド2メッシュジャケット」というタイプ
 
これから暑くなるのでベストにしようか、もっと簡易なハーネスタイプにしようか迷ったが、購入した人のブログを読むと、
「夏の暑いなかジャケットの上にベストの重ね着はつらい」
と書かれていたので、とりあえずメッシュのジャケットタイプを買ってみた。
 
オフロードバイクに乗るようになってからは、この腰まであるエンデューロジャケットが定番、
なのでロードの人がよく着ているショートジャケットは、腰のあたりがスースーして着られない。
 
 
イメージ 2
オプションで左の脊椎パッドも購入した
右の付属のスポンジと比べても頑丈さは歴然。
エアバッグといっても所詮は「丈夫な風船」
すき間はあるので少しでも広い範囲をプロテクトしたほうがいい。
 
 
イメージ 3
ベルクロテープで簡単装着
左右のプラスチックはこれもオプションで購入した、2分割の胸部プロテクター。
事故のとき頭部と脊椎、頸椎以外に、胸部打撲も死因の上位らしい。
 
 
イメージ 4
これが一番重要なガスボンベ
かなりかさばって重いが、ラリーのときはジャケットの下にプロテクターを着込んで、首にはネックブレースを付けるので、それに比べれば気にならないレベル。
タイヤを膨らますボンベでは容量が足らないらしい。
万が一、立ちゴケしたりコードを付けたまま引っ張って、エアバッグが作動したときは、「1本1260円」とか。
 
私のことなのでいつかはやらかすと思うが、そのときのためにテールバッグに予備のボンベも入れておこうか。
 
 
イメージ 5
夏用のメッシュジャケットなので、随所にベンチレーションのための換気口がある。
 
 
 
イメージ 6
背中にも。
 
とりあえずS君に髪を切ってもらおうと代々木上原まで着て走ってみることに。
 
バイクのシートを外してフレームにハーネスケーブルを取り付けて、
ジャケットに繋ぐ。
メッシュジャケットなので今日ぐらいの気候では、ちょっと涼しいくらい
(これはこれで風が抜けて気持ちがいいかも)。
なにより万が一のとき、エアバッグが作動してくれるという安心感が頼もしい。
 
S君の奥さんは原チャリを運転中クルマとぶつかり、10年近く車いす生活を送っている。
なのでデューク乗りのS君にも試着してもらい、購入を勧めておいた
(家族想いのSくんのこと、きっと買うだろう)。
 
イメージ 7
デザインだって思ったより悪くない(こんなにポケットは要らないと思うが)。
 
背中や腕に派手なロゴが入っているジャンパーより、よほどシンプルでいい。
 
願わくばエンデューロジャケットのように暑い夏は袖が切り離せれば、
ベストとしても使えてコストパフォーマンス的にもいいと思うのだが。
 
 
試着させてもらった2りんかんには申し訳ないが、さすがに定価で購入する気にはならない。
 
ヒットエアーを作っている会社の近くで専門店らしい。
社長さんがおじさんなのもいい。
 
価格は4万円弱だが、これで事故のときのリスクが半減するなら安いもの。
エアバッグは開かないのが一番だが、なにが起きるかわからないのが人生なのは、長く生きていればみんなわかっているはず。
 
イタリアのダイネーゼもエアバッグは開発しているが、こちらはコードを引っ張るタイプではなく、「無線で」エアバッグが膨らむらしい。
それゆえ価格は37万円(って安いバイクが買えるだろう)
 
無線制御なのと舶来ものでは仕方ないが、
「いざというとき電波が飛ばなかったら.....」
とアナログおやぢは思ってしまう。
 
やっぱり日本人なので日本製を応援したい(バイクは舶来ものだけど)
 
ヒットエアーの考案者の社長さん。
いろいろな記事を読むとここまでの道のりは、相当苦労したようだ。
そういう話にもアナログおやぢは弱かったりする。
 
奇しくも昨日、俳優の萩原流行氏が事故で亡くなった。
後続車に轢かれたのではこれを着ていても助からなかったかもしれないが、おとといは環七で車を運転する52歳(!)の男性が脳梗塞で意識不明になり、歩道に突っ込む事故があったばかり。
万が一わたしも運転中、意識不明にならないとも限らないし、まわりを走る車のドライバーがそうならないとも限らない。
 
転んでケガしてから杖を突くか、転ぶ前に杖を突くかは、大きな違いがあるだろう。
 
ヒットエアーの書き込みを読むと
「デザインがダサい」
「価格が高い」
などいろいろ書かれている(たしかに昔のデザインはひどかった)。
 
「自分はスピード出さないから大丈夫」
なんていう輩がいるが、むかしツーリング帰りの知人が自宅近くの狭い道で転び、電柱で背骨を折って半身不随になった。
 
自分だけは大丈夫なんて、いったい何の根拠があって言えるのか
かくいう私も
「オレは悪運が強いから大丈夫」
とずっと思って生きていたが、フツーの人に比べればかなり「運」を無駄遣いして命拾いしてきた。
そろそろ運も尽きるころかもしれないので、カネで買えるなら「モノ」に頼りたい。
 
悪あがきと言われても構わない。
愛する家族によけいな心配をかけないのが、
大人の男の責任なんじゃないかな。