R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

旧車受難の時代

5月になりクルマとバイクの納税通知書が届いた。
去年買い替えたレヴォーグが2万円、GSは4000円
ベンツのVが58000円だったのに比べて、約3分の1に(外車は高すぎる)。
 
「古い車は税金が高くなる」
なんてどこかの記事で読んだが、てっきり30年以上前の旧車のことかと思ったら、
「ガソリン車は13年超、ディーゼルは10年超」で税金が高くなるらしい。
 
13年前の車、特に国産車はなかなか壊れないので普通に街中を走っていて、影響を蒙る人も多いはず。
 
環境とかエコとかを考慮してのことなのだろうが、原発停止以来、火力発電用の石油を一日100億円、年間4兆円も燃やし続けていて、今さらエコもないものだ。
 
海外の自動車先進国は古い車は「文化遺産」として免税されるというが、世界一クルマを作っているこの国は、車を「道具」か「アシ」としか考えていない。
 
フェラーリランボルギーニ、ベンツやポルシェなど、俗にいう「高級外車メーカー」は社内に旧い車をレストアする部門があり、顧客の要望に応じて修復してくれるという
記事のなかにも書かれているが日本のメーカーは、
「旧車を修復していたら新車が売れなくなる」との考えなのだろう。
 
GSの前に乗っていたアフリカツイン
特に初期型の650は当時でも、すでにパーツ供給が打ち切られていて、カウルやタンクなどは「全世界で10個オーダーがたまったら」特別に作ってくれた。
 
パーツセンター勤務だったおーてんさんから
「アフリカのカウル、全世界で7個オーダーがあって、あと3個で作るけどどうします?」
と聞かれ、迷わずオーダーした(なので家中カウルだらけだったが、世界中に「同志」がいるようで当時はうれしかった...........)
 
その点GSはどんなパーツもフツーにストックされている。
 
フラットに修理に出すとメカのT君に必ず
「寿命?」
と聞くが
「大丈夫です」
と言われまた直されてしまい修理代はかさむ一方で(もう新車一台分以上は払っただろう)、いつまでたっても買い替えられない。
 
「貸した元金は絶対受け取らず、高い金利を永遠に取り続ける{ヤミ金ウシジマ君}」みたいだが、
「寿命なので1200GS買ってください」
と言われないだけ良心的なのだろうか。
 
今のところ旧いバイクの税金は上がらないらしいので、とりあえずひと安心だが、いつか2台駐車できるガレージ付の家が買えたら、83年あたりのポルシェ911SCが欲しいと思っていた。
有名な「73カレラ」はエンジンが神経質すぎて渋滞する都内は乗れないし、アイアンバンパーのナローもパーツが高く、自分で修理できないと維持費が大変。
乗ってみればわかるが3.2や現行の3.6Lのカレラより、2.7LSCのほうがバイクみたいなエンジンで、運転していて断然楽しい。
 
でも旧い車に乗るにはパーツ代も含めて税金もますます高くなるらしく、タダの道楽おやぢではダメ。
50年以上前の世界中の名車を数十台コレクションし、老練な専属メカニックが毎日レストアしている○○さんのような本当の道楽者なら、
「欠品した部品をイチから作る手間に比べれば、税金が倍になっても維持費はたいして変わらない」とか。
 
地域振興や観光客増加を見込んだ世界遺産誘致には一生懸命だが、身近な旧いものを大事にしようという気概の無い日本では、税金は高いわガソリンは高いわ、パーツの入手も困難な旧車乗りにとって受難の時代が、これからも続くことを覚悟しなければならない。