R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

この国の行方

専門学校時代の同級生で、長崎の海上自衛隊のTが3年ぶりに上京。
他の同級生らに声をかけ横浜で飲んだ。
自衛隊は54歳で定年らしくTは来年1月には引退。
定年応援プログラムとかで「電気工事技師」の資格を取らせてくれるため、自衛隊の千葉の施設で研修中とのこと。
他にもいろいろな資格が取れるらしいが、Tは
「自宅の近くに教習所があり、自腹で大型特殊からクレーンまでほとんど取った」とか。
それだけ資格があれば定年後も仕事に困ることは無いので、サラリーマンの同級生たちはうらやましがっていたが、自衛隊の公費ではなく「自腹」というのがTらしい。
 
5時から飲み始めて2軒目の焼肉屋で、突然揺れ始めた。
地震だ!」
「...これくらいなら大丈夫......かな?」
と思ったのもつかの間、2度目の揺れはたてよこに揺れて長い。
老朽化したビルの2階なので、照明やら棚のボトルなどかなり揺れている。
 
「ヤバいかも.....」
「出たほうがいいかな......」
お店のスタッフも客に逃げられては困るけど、このままだとヤバいと思っているようで、棚のボトルや皿が落ちないよう押さえながら、ひきつった顔で店内を見渡している。
1分ほどで収まったが、まだなんとなく揺れているような。
 
長崎はほとんど地震が無いらしい
(全国で2番目とか。「じゃあ1番は?」と聞くと「知らない」って...)
 
船に乗って海上にいたそうだが
「なにかに掴まらないと転倒するくらい」揺れたらしい。
 
みんな4年前の3.11のことを思い出し、
「ひょっとして電車止まってるかも?」
スマホで検索すると、案の定JRは運転見合わせが多い。
このまま電車が動き出すまで飲み続けるか考えたが、最悪は20km先の自宅まで歩くことを考えて、とりあえず横浜駅へ向かうことにした。
 
この焼き肉店は先月も集まって飲んだとき、偶然2軒目で利用した。
駅に近いのになぜか空いているが、肉は別にまずくないし、なにより流行りの店と違い騒がしくないのがいい。
今回は最初からここにしようと進言したが、私を除く全員が大酒呑み。
2時間飲み放題で浴びるほど飲まないと、割に合わないらしい。
次回もまた来たいと思ったが、なんと今日で閉店するという。
 
「やっぱり流行ってないからダメなのかな?」
と思い店長さんらしき人に
「なんでやめちゃうの?」
と聞くと、
「板前さんが辞めちゃうんですよ」って。
 
次の板さんがなかなか見つからず閉店することになったらしい。
 
せっかく横浜で穴場を見つけたのに残念だが、店長も
「子供二人いるんで働かないと」って。
 
「次の店が決まったら連絡して」と私の名刺を渡した。
 
電車が止まってもっと騒然としているかと思ったが、横浜駅は意外に和やかな雰囲気。
平日ではなく土曜の夜で圧倒的に若者が多いからか、これから街に繰り出す若者たちとたくさんすれ違った。
 
Tが乗るJRは止まっていたが、私が乗る東横線は遅延ながら動いていた。
とりあえず自由が丘まで行き、JRが動かなければウチに泊まろうとTと乗り込んだ。
東横線で迂回して帰ろうという人でホームは混雑していたが、後ろの人が
「平日朝のほうがもっと混んでる」と話していたので、これは混雑とは言わないのか
(ふだん電車に乗らないので混雑というものを知らない)
 
戸越銀座に着いたがまだ山手線は止まっているらしいので、コンビニで3次会用の飲み物とつまみを買ってTと帰宅した。
 
改めて呑み直しながら国会で連日討論されている「安保法制」について、最前線にいるTに聞いてみた。
T曰く
「おれたちはイザというときの覚悟は出来てるけど、ほとんどの国民が(覚悟が)出来ていないんじゃないのか」
憲法9条さえ守っていれば日本は大丈夫」と思っている能天気な政治家や世論では、命がけで最前線に行く隊員の「はしご」を外されかねない。
 
子供のケンカだってこちらが数で負けていたら、相手の一番強い奴をまずやっつけて戦意を喪失させるし、「やられるまえにやる」のが当たり前。
なのに「専守防衛」って、やられてからじゃ間に合わないだろう。
上陸した敵に向かって「私たちは戦いません」と六法全書を掲げても、
相手にすれば「こいつらバカか」と、なぶり殺しに遭うだろう。
 
最新鋭ヘリの情報を知り尽くしているTは、自衛隊OBが天下っている企業から、
「定年後はぜひ当社へ」との要請を断ったという。
 
Tにすれば30年以上国家のお金をいただいて生きてきたうえに、
定年後も自衛隊のコネで生きるのを、「潔し(いさぎよし)」とは思わないらしい。
 
昔からすべてポジティブ思考で生きてきたT。
すでに来年は「今までと全然違う仕事を始めるべく準備中」とのことだが、
たぶんTなら何をやっても大丈夫だろう。
 
海外派遣の自衛官がこの数年で54人、自殺したことを聞くと、
Tも海外派遣中に数回、海賊に遭遇したことがあり
「(死ぬ)覚悟したことは何度もある」と言っていた。
 
なにもしらない我々から見れば
「危険な海外に行くのだから、さぞボーナスも出るんだろう」と思っていたが、
「手当は1日2000円だけだよ」と言われ驚いた。
 
生命の危険がある「戦地」に1か月行っても6万円しかもらえないのでは、
本当に命がけで行く隊員が何人いるのか?
 
「それでも現場はまじめだからみんな行くんだよ。
東日本大震災のときもがんばりすぎて、みんな壊れちゃった...........」。
 
Tの知り合いだけでもこの3年間で
「4人自殺した」という。
 
私の周りで自ら命を絶った友人はいるが、20年間で3人だけ。
いくら年間3万人が自殺する「自殺大国ニッポン」でも、3年で身内4人は異常な数字だろう。
 
安保法制の国会中継を見ていても、本当に憲法9条で日本は大丈夫と思っているのは共産党ぐらいで、野党は「私たちは反対してますよ」と一応アピールしているが、法整備が必要なのはみんなわかっているはず
なによりヤジと怒号でよく聞こえてこない。
小学生でも授業中は静かにするのに、「私語禁止」にできないものか。
 
政府は国家プロジェクトと称して外国人観光客誘致に力を入れているが、所詮は中国人がメイン。
家電やミルクを爆買いするだけなら我慢もするが、この数年でどれだけの国内不動産を中国人に爆買いされたか知れば、平和ボケした日本人も少しは不安に思うはず。
 
今、都心のタワーマンションを買っている中国人は、本当の中国人資産家から見れば「小金持ち」らしい。
資産数百億から数千億の資産家たちは、東京オリンピック後に暴落するであろう日本の不動産を買い占めるべく、
「手ぐすね引いて日本の崩壊を待っているよ」
と、香港在住の英国人投資家Mさんが言っていた。
 
今のうちに外国人は日本の不動産を買えないよう法改正しないと、
20年後、山手線の内側はチャイナタウンと化しているかもしれない(ひょっとして東京23区も......)。
 
労働者としての移民の受け入れも考え直したほうがいい。
ヨーロッパやアメリカは南米やアフリカ、イスラム系移民が増えすぎて崩壊寸前なのは、周知の事実。
国民全員がおとなしいヒツジのような日本に、海外から「野性の山羊」をたくさん持ちこんだら、ブラックバスに占領された琵琶湖や「タマゾン川」と化した多摩川を見てもわかるはず。
おカネが無いからと言って子供を作らない先進国と違い、カネが無くても産み続ける途上国の移民が流入したら、こちらも20年後は学校の子供の半分以上が外国人、なんてことに間違いなくなるだろう。
すでに東京でも外国人の多いエリアでは、この現象が起きている。
日本人の「おカネが無い」と彼らの「おカネが無い」はレベルが1万倍くらい違う。
普通に生きている限り日本で飢えることは無い。
 
「外人でも若い人が増えれば将来安心だわ」
なんてのんきなことを言っているおばあちゃんを知っているが、
こんな「人類みな兄弟」的考えの人が実は多いのではないか。
 
中国がスプラトリー諸島に建設中の人工島を「軍事目的」と認めた今、移民と称して日本に入り込む中国人も多いはず。
 
それがあるとき国内で一斉蜂起したら?
 
そんなSFみたいなことが起きるわけないと普通の人は思っているだろうが、防衛の最前線にいるT曰く
「本当にこのままだとあぶないことが、みんななんでわからないのか」
と酔いも手伝って語気を荒くしていた。
 
手当2000円が2万円になったからといって危険が減るわけはないが、隊員のモチベーションは上がるはず(無駄な公共投資や働かない政治家に払うカネを無くして、1日20万円払ってもいい)
 
話し合いで平和になるなら軍隊はいらないが、そんな悠長なことを言っている場合でないことは、国会で騒いでいる左右どちらのセンセイがたもわかっているはず。
 
原発再稼働問題も
「石油がたくさんあるから大丈夫」
なんて本気で信じている人が多い。
 
原発が稼働せず火力発電所も壊れて、夏の猛暑に一週間も停電すれば(3日でもいい)、原発反対を唱える政治家や自称文化人、電気が無いと稼げないメディアも一斉に再稼働に賛成するだろう。
 
沖縄あたりに1発ミサイルが撃ち込まれれば、全国民が目を覚ますのだろうが、昔の戦争と違い破壊力が飛びぬけて優れた兵器の今では、T曰く
「最初の一発で勝負はついちゃうよ」。
 
まずは現場で命を懸ける人たちのことを、もっと考えられる世の中にできないものか。