R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

BTMとRIDER

仕事帰りに自転車でモンドモト I 川君のお店に立ち寄った。
 
「今月号いいですよ」と勧められたので、モンドモトが協賛販売店になっている、ビッグタンクマガジン(以下BTM)をひさびさに買ったら、「ライダー」という雑誌も「おまけに」もらった。
 
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「ライダー」とはまた直球のネーミングだなぁ
 
と思ったら、フリーライドマガジンのM上さんが始めたらしい。
フリーライドは廃刊になったのかな。
 
パラパラめくるとどちらもサハリンツーリングの特集が。
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って写真がかなりかぶっているのは、M上さんが写真提供しているからか。
 
オフに目覚める前に参加した「第1回ロシアンラリー」では、シベリアの大地に本当にイジメられたし、北方領土も返す気はなさそうなので、ロシアにいい思い出はない。
雨が降ってマディ地獄と化した一般道はライダー誌曰く50km、BTM曰く100kmとかなり差があるが、とにかく日本ではありえない長距離で、泥地獄が延々続く。
 
ロシアンラリーでも大雨でグチャグチャになったダートで何十回も転倒、
バイクに乗っていることをこれほど後悔したことは、後にも先にもない。
 
「枯れ川」だったはずが大雨で氾濫した川を、腰まで水に浸かって渡りながら、
「このまま死ぬんじゃないか」
とまじめに思った。
以来マディが大嫌いな原点は、これが原因だと思う。
 
スウェーデンオールソンフェイスブックでアップしていた画像。
毎年タイで行われるアジアクロスカントリラリーに参戦していて、私も何度も誘われたが、「マディと川渡りしかないレースは御免だ」と断っていた。
 
「ローカル能力」と翻訳されているが、このくらいの道、地元の人には当たり前なんだろう。
 
モンゴルでもこちらが最新型オフロードバイクで難儀しているダートを、前後に子供を乗せた遊牧民のおんぼろバイクが、「平然と」追い越していった。
 
タイヤも何十回パンク修理したかわからないほど、パッチの貼り過ぎでタイヤが六角形に見えた。
 
 
モンドI 川君にビッグタンクを勧められた理由が、これ
 
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オフ界のレジェンド ジョバンニ・サラ
KTM2016年モデルの広報で来日し、ビッグタンク編集長H木さんがインタビューしている。
 
モンドI 君はエンデューロとメカニックの修行で、イタリアのKTMファリオリレーシングに在籍していたことがあり、KTMワークスライダーのサラとも親しかった。
 
今回通訳を務めたのが全日本EDライダーのO選手で、I 川君とも親しい。
 
そんなO選手が気を利かせてI 川君に電話してくれて、ひさびさにサラと話をしたという。
「イタリア語すっかり忘れちゃって、あまり話せなかった」
 
そういう I 川君だが、その顔は本当にうれしそうだった。
 
私はもちろんサラと面識はない(ファラオに来ていたのか知らない)が、ページをめくっていて思わず手が止まった。
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ファブリツィオ・メオーニ
KTMワークスライダーでサラの親友だという。
2005年のダカールラリーで帰らぬ人となってしまったが、前年のファラオに来ていた
 
98年のパリダカで主催者貸与のGPSが不調になり、GPSを叩きながらわめき散らしていたシーンが有名だが、このときキャンプにいた私は彼のすぐ後ろで、
「この人なにを怒ってるんだろう?」
と不思議そうに眺めていた。
 
ビッグタンクで他に気になった記事といえば
 
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KTM2016年モデルの「シックスデイズ仕様」
 
WP(ホワイトパワー)の足回りに代わるぶん、ノーマルより10~15万高くなるが、鈍感な私でさえ違いが分かるほどその差は歴然。
 
いつか娘に遊んでもらえなくなったらまた乗ってみたいが、ウデが無いぶんラクをしたいので、KTMなら迷わずシックスデイズを選ぶだろう(そのころはHVか電動か.....)
 
この2冊、どちらもほぼ1000円(ってビッグタンクって300円じゃなかったの?)
 バイクに興味が無くなったこともあるがたぶん本屋で立ち読みしても、この程度の内容では買わないだろう。
 
2冊とも内容が似た記事が多すぎるし、カラー写真を多用して無理やりページを埋めている印象。
 
「ライダー」文中の編集長コラムでM上さんが
「フリーライドマガジンはオフ雑誌じゃない」
と書いているが、私の周りのバイク乗りほぼ全員が
「フリーライドはオフ雑誌」
の認識で、私もそう思っていた。
 
ロードバイクのインプレも載せてはいるが、ツーリング程度の企画では財布のヒモが固い中高年ライダーは買わないし、ロード乗りなら他にたくさんあるロード専門誌を買うだろう。
なのでオンオフどっちつかずの印象が強かった。
 
M上さんもH木さんも個人的に存じ上げているが、今でも「心はオフローダー」の私から見れば、ビッグタンクマガジンのほうがオフにこだわっているぶん、潔いように思うが、どちらももっと無意味な写真を省き内容を凝縮すれば、500円くらいでできるんじゃないのか(昔のBTMはたった300円で読み応えのある雑誌だった)。
 
私がオフに目覚めた20年前は、オフ雑誌といえばガルルかバックオフ、
MX系はダートスポーツくらいだった。
 
今はBMWバイクスやボクサージャーナルも、オフの記事を載せると本が売れるらしいので毎回取り上げている(ってフラットに行ったとき立ち読みするくらいだが)。
 
GSトロフィーなる世界大会があり、その日本代表になりたくてGSを買うという、中高年ライダーが本当にいるらしい。
200~300万もするバイクを惜しげもなく放り投げるなんて信じられないが、そんな宗教チックなマニアがたくさんいるなら、いっそのことビッグオフに的を絞った雑誌を作ったほうが、意外に売れるんじゃないかな。
 
なんて無責任なことは言えないが、本が売れないこの時代に1000円も払わせるなら、オリンピックのロゴマークのようにどこかで見たような内容ではなく、オリジナリティのある本を作らないとネットで簡単に情報が得られる今、生き残れないだろう。
 
「買いたくない人は買わなくてもいい」
なんて思っていると本当に誰も買わなくなる。
 
BTMとライダー、毎回同じような内容では客の食い合いになり、共倒れもありうる。
 
バイクに興味のない私のような者が買いたくなるような、本を作ってほしい