R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

DOA2016 その1



3連休はDOA(ドア・オブ・アドベンチャー)に参加するため、家族で福島の鮫川村へ。
土曜朝6時に受付と車検なので、金曜夜に現地入り。
午後3時半に仕事を切り上げて小学校へ娘を迎えに行き、帰宅して一緒にシャワーを浴びて、おにぎりをにぎって食べさせて4時半に出発。
首都高で妻の職場がある錦糸町に向かうが、3連休前だからか、会社へ戻る営業車のせいか、すでに天現寺から大渋滞。
18キロ先の錦糸町に着いたときは、6時を回っていた。
妻を乗せて急いで出発、
加平でやっと渋滞は解消したが、自宅から都内20kmを移動するのに3時間もかかってしまった。
夕食がまだだったので守谷SAでラーメンを食べる。


おにぎりを食べたあとなのに、大好物のラーメンを見て我慢できず、ペロリ。

これは環七にある「せたが家ラーメン」だが、他に中目黒の「焼肉トラジ」や南国酒家の中華など、東京の有名店が数多くサービスエリアに出店している。

「儲けようと欲を出し、通販や冷凍ものを始めたら、どんな名店でも味はすぐ落ちる」
と思っているが、所詮SAで作っているのはアルバイト。
一時的に儲かってもオーナーの気持ちは、味よりカネに向いているので、すたれる日も近いだろう。

9時にいわき勿来ICに到着。
勿来ICからキャンプ場までコンビニもなにもないというので、ビールを買おうと町へ下りたが、ナビが示すローソンとファミマはどちらもやっていない....。
なんとかセブンイレブンを見つけて酒を買い、20数キロ先の鹿角平(かのつのだいら)キャンプ場を目指す。

10年ほど前まで毎年、いわきの大和モータースの有志が主宰する、「いわきツーリング」に参加して、この辺りのお山を走り回っていた。

勿来から鮫川村までの国道298号を走ると、「四時(しどき)」、「田人(たびと)」、「おふくろの宿」など、懐かしい名前がたくさん出てきて、当時のことが走馬灯のように蘇る。
「ツーリング」といえば爽やかに聞こえるが、そこは国内外のラリー経験豊富な「チーム大和」メンバーがルートを作っている。
「せっかく遠方から来てくれる{お客さん}を、精いっぱいおもてなししよう」

そしてキャンプ場に到着。
すでに数十台のクルマやバイクが来ていて、テントも同じくらい張られているが、10月の高原は寒い。
早く寝るために真っ暗ななかテントを立てなければ。

娘が寝てしまったので妻にはクルマに残ってもらい、やっぱり私が一人で張ることに。
自宅で一度張っただけだが、説明書を見ながらなんとか完了。
一人で張る練習をしておいてよかった。

そしてここで初めて今回のイベントインフォメーションに、目を通すのであった.....。

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我が家のシュラフは20年前オフを始めたときに買ったモンベルと、その後に買い足した3つだけ。
ダウン以外は3シーズン用だがかなりヘタっていて、妻も私も寒さで夜中に目を覚ました。
ゴアのシュラフカバーに入っても寒いので、パーカーやジャンパーを重ね着し、靴下も履いてなんとかしのいだが、フリースも持参せず10月の東北をなめていた。

夜半からクルマやバイクが続々到着し、5時頃にはあちこちで話し声が聞こえて、自然と目が覚める。
夜はガラガラだったのに、かなりの数のテントに囲まれていた。
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小雨の降るなか受付に行くと、主催者のY原さんやタービュランスIさん、地元いわきのナオミさん(注:男性です)らスタッフさんたちと、マザー牧場以来の再会

毎回福島DOAのルート作りにはかかせない、いわきのO友先生も「愛機」旧型アフリカツインでスタッフとして来ていた。

5年前、私のKTM250を買ってくれた、静岡のW田さんとも再会
50過ぎのおぢさんバイクチーム「ギブアップ(?)」のメンバーらと、DOAには毎年来ているらしい。

洗足池のおじいさん」ことU田さんにも、ひさびさに再会。
2004年のファラオラリーで走ったKTM400に、荷物満載&自走で東京から来たという。
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左からU田さん、W田さんと私。

ビッグオフロードクラブのGS乗りM田さんと、会長でカジバTさんも。
そして東北ロングディスタンス(TLD)やTBIを一緒に走った、仙台の元アフリカ乗りじゅんちゃんにも、十数年ぶりに再会した。

事前のエントリーリストを見て名前と顔が一致したのは、100人中ほんの数人。
マザー牧場のときもほぼ全員知らない人で心配だったが、心強い仲間たちに会ってちょっと安心した。

妻と娘は今日はスパリゾートハワイアン、明日はアクアマリンふくしまに行く予定だが、みんなから
「雨だから走らないで、家族とスパリゾート(ハワイアン)行くんでしょ?」
なんて冷やかされる。
だってコマ図を貼る{のり}もテープも忘れたし(てっきり海外ラリーのようにロールになっているのかと.....)、最後尾スタートをいいことに、参加者が続々とスタートするなか、普段着で余裕かましてるし.....

今回はY原さんがルート探索用に中古を買い、大和モータースでオーバーホールしたセロー225をお借りすることに。
マップホルダーもICOも無いが、Y原さんから
「ICOが無くてもオドメーターで走れるでしょ」って。

ツラーテックの手巻きのマップホルダーは持参したが、ハンドルバーに付けるための工具も持ってきていない......

周りの人に工具を借りて岩手のうめさんに手伝ってもらい、なんとか取り付け完了。
スタッフさんにのりとテープを借りて貼ったコマ図をセットして、準備完了
(あとは着替えるだけ.....)

スタートではY原さんの粋な計らいで、娘にスタートのカウントダウンをやらせてもらった。
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あいにくの雨だが気持ちがほっこりする。

それにしてもマップホルダーが邪魔で、オドメーターが全然見えない。
仕方なので「動物的カン」とコマ図に書かれた絵を頼りに走り出す。

20kmまで調子よく走れたが、「20.34kmを右折」の絵にだまされて、ミスコース。
なかなかT字路に出ないなぁと思っていたら、前方から引き返してくる1台のKTMが....。
彼のあとに続いて、今来た林道を引き返す。
まぁみんなが走ってない林道1本、余計に走れてラッキーと思うことにしよう。

それにしてもこんな調子で走って大丈夫かと、不安になりながらCP1に到着。

仕方ないので偶然そこにいた、現地人ガイドを雇うことにした。
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チャーリー・サトウ・ドミンゲス
年齢は「タブン65サイ」とか。
地元いわき出身らしいが、ひげだらけのその風貌から見て、きっと祖先はアンデスの移民かもしれない。
バイクは赤いはずのタンクの色が抜けて、ピンク色のXR250、
たぶん90年初めのころのキック仕様。
チビッコのチャーリーおじいちゃんがキックするたび、ヨロヨロしてちょっと心配になる。

「ワタシニツイテキナサイ」
そういわれて走り出し、林道に入るとチャーリーの走りが激変。
先行するバイクを見つけるとものすごい勢いで、右から左からあおりたてる。
こちらもガイドからはぐれたら、またミスコースしかねないので、非力なセローで必死について行く。
あおっては抜き、あおっては抜きの繰り返しで、いつのまにかかなり前にいた。

CP2手前にはQP(クイズポイント)がある。
「公園の案内表示の裏に立っている、太陽光発電機の名前は?」

見に行くと
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「E-POLE」というらしい。
こういうの面白いね。

そしてCP2に向かって走る。
ラリー慣れしているチャーリーは、駐車場の奥に隠れるように待機している、CP2を発見。
スタッフはタービュランスIさんと、もう一人のIさんのI Iコンビ
ほとんどの参加者がCP2に気付かずに通り過ぎて行き、しばらくすると戻ってくるが、そのままCP不通過で行ってしまう人も数人いたとか。

それからもチャーリーとの夢のようなランデブー走行は続く。

林道(というかダート)を走るのは、2年前の北海道4デイズ以来。
あのときもスガワラじ~じのセロー250をお借りしたが、今回Y原さんからお借りした225もなかなかいい。
非力ゆえ林道の上りは苦しいが、グリップ抜群のトライアルタイヤと軽量ボディで、下りの林道は面白いほどよく走る。
歴代セローのなかでも「名器」と言われる由縁に納得。

チャーリーのタンクがリザーブになったので、私もGSでガソリンを入れると、7Lも入った(この年式はたぶん8.8Lなので、私も危うくリザーブになるところだった)
ふたりでそれだけ回していたのか。

その後いわき勿来IC前の国道298号に戻り、最後にいわきツーリングでも走った仏具山の林道へ。
9月の台風で路面が荒れたうえに、雨もひどくなってきたが、前を走るチャーリーを追いかけながら
「バイクってたのし~~!!!」
とヘルメットのなかで笑いながら
「もう一度この林道を走りたい!!」
と心の底から思った。

そして一日目ゴール。
妻と娘はスパリゾートからこれから帰るとメールがあった。
先に到着していたU田さんが温泉に行くというので、バイク2台で「ホットハウス鮫川」へ向かう。
いわきの「おふくろの宿」と同じく、たしかここにもいわきツーリングで泊まったような。
風呂は狭く5人はいるとギューギューだが、一日中雨に降られて冷え切ったカラダに、熱い湯が沁みていく。

キャンプに戻ると妻と娘も帰っていた。
スパリゾートはかなり広くて回り切れなかったらしい。
それでもプールで泳いで温泉に入ってフラダンスを見て、娘は
「たのしかったよ~」って。

そして夕食の時間。
地元鮫川村のお母さんたちが作ってくれた、豚汁やきんぴら、野菜天ぷらや肉じゃがなどなど、ほんとうにおいしくて何度もおかわりしてしまった。
娘は煮込みうどんがお気に入りだったらしく、3回おかわり。
みんな一日遊んでカラダを動かしたのだから、食べ過ぎではないと思いたい。

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そして地元いわきのジャズバンドのライブが始まり、そこらじゅうで宴会が始まった。

チャーリーはよく見たら、大和モーター商会の社長さんだった
いろいろ忙しくて今年林道を走るのは、今日が初めてとか。
あのキレた走りは、歳はとっても長年、林道を走ってきた経験のなせるワザだろう。

それにしてもこのDOAは、オフ初心者のためのイベントだったはず。
今日のようなハードな林道を1200GSなどのビッグオフが、ちゃんと走れるのか心配だったが、ほとんどの人がゴールしていた。
福島のDOAも5回目開催になり、最初はビギナーだった人たちも、それなりに上達したということか。

おなかがいっぱいになった娘から
と言われ、わるいおじさんたちの誘いを断ってテントへ。
あっというまに深い眠りに落ちたのだった。

2日目へ続く