R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

アドベンチャーナイト(悪魔のバイク)

そして先週末
7時にS師匠と守谷SAで待ち合わせし、いわきへ向かう。
 
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それにしても本当にデカい。
タンクは小学校の机ほどもあり、ここで食事ができるんじゃないかと思う。
 
守谷から次のSAまでSさんのアドベンチャーに乗らせてもらう。
 
絶対に足が着かないと思っていたシートも、前側はかなり絞ってあるので、ノーマルシートが100GSと同じくらいの高さ。
172cmの私でもかかとまでベッタリとは言わないが、つま先以上に足が着いてこれなら安心かも。
 
走り出してすぐヘルメットのシールドが曇った。
「??」と思ったが、大きなスクリーンが風をさえぎっていることに気付く。
100は小さいカウルしかないので、常に強風にさらされていて、シールドが曇ることは絶対ない。
 
そしてこのバイク、とにかく速い。
100GSは120km/h前後で走るのが一番快適だが、アドベは120km/hだとアイドリングのように静かで、眠気さえ覚えるほど。
 
試しにほんのちょっとアクセルを開けるだけで、ドッカーンと背中を押されるように加速。
一瞬で150km/hを軽くオーバー、はるか前方にいた車があっというまに近づいて、まさに「瞬間移動」した感じ。
 
100GSだと140km/hから上は風圧との戦いだが、アドベは大型スクリーンのせいで、なんのストレスも感じない。
 
たった数キロ乗っただけでフラットツイン50年の進化を、まざまざと思い知らされたとともに
「これ欲しい!!」
と思った。
次のSAで自分の100に乗り換えるが、強風のなかアクセルを開け続けていないと前に進まないことに、苦痛すら感じてしまった。
 
なんとか大和モーター商会に到着。
岩手から300キロ南下したうめさんは、すでに着いていた。
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どちらも同じ2016年仕様だが、新車?と見間違うほどのS師匠のGSに比べて、うめさんのGSは冬の融雪剤のせいか、フレームやカウルを含めて全体に白っちゃけていて、とても最新型に見えない(たび重なる転倒でボロくなっているのも原因か?.....)
社長さんがワックスで磨いてくれたが、油膜として固着しているのか、まるで「艶消しブラック」。
岩手はもうじき雪で乗れなくなるので、
「冬のあいだガレージで磨いたら?」
と言うと
「マイナス10℃のガレージじゃ凍死するよ」
って.....
 
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先月のDOA以来だが、社長さんもお元気そうで安心した。
飛び込みで来たお客さんから旧車のベアリング交換を頼まれて、サイズを計測中。
 
先日のDOAで「濃密な2日間」をご一緒させてもらったが、
「あのあとも全然筋肉痛にならなくってね~」
「逆に肩こりとかなくなって、調子よくなっちゃったよ~」
とか。
整備士と言う仕事柄、寒い屋外で無理な姿勢の作業が多いので、たまには林道で思いっきりストレス発散するのも、カラダにはいいのかもしれない。
 
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こんなボロボロのCBナナハンで、エンジンがかかるのか?
と思ったら
「大丈夫だよ」
と社長さんが、点滴のようにガソリンをキャブにつなぎ
 
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うめさんが軽くキックすると、一発でエンジンがかかった。
 
何十年ぶりかに聞いたナナハンサウンドだが、このオーナーはこれ以上のレストアは望まず、
「ガレージでこのエンジン音を聞くだけでいい」
という奇特な人らしい。
他にも年式不明でもう土に還る寸前の、ボロボロのカブをレストアして欲しいなど、あいかわらず無茶な注文をする客が多いらしいが、それをみんな受けてしまう社長さんの人の好さにも、本当にあきれる(よほどバイクが好きなんだナぁ)
 
社長さんも交じってず~っとアドベ談義で盛り上がるが、そろそろ食事して宿に向かかう時間。
カレンダーをおみやげにいただき
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こういうのが一番使いやすい。
社長さんありがとうございました。
 
社長さんに別れを告げ、今度はうめさんのアドベンチャーを試乗させてもらうことに。
シートをノーマルからローシートにするには、シート下の金具を裏表にひっくり返すだけ。
これで2cm下がり、さらに足つき性が向上。
信号待ちでも足がしっかり着いてこわくない。
 
そしていつもの四倉(よつくら)の道の駅へ、食事に向かう。
 
うめさんのアドベはマフラーがヨシムラのチタンなので、かなりうるさい。
もちろんフルパワーなので、ちょっとアクセルを開けるだけで瞬間移動するのは、こちらも同じ。
速度違反で捕まるのでは?
と走りながら終始ビクビクするのは、ホント心臓に悪い。
 
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前回来た時より堤防が高くなり、復興が進んでいることを実感する。
それでもここが津波で壊滅的な被害を受けたことは事実なので、きれいな公園になっても実感がわかないのは、なぜだろう。
 
時刻は2時過ぎ。せっかくの天気だし、このまま今晩泊まる「おふくろの宿」に直行するのも、なんだかもったいない。
うめさんの提案で先月のDOAで通った芝山公園へ行くことに。
またうめさん号を借りて、今度は山のワインディングを堪能。
高速だけでなく一般道も、その巨体から想像できないほどキビキビ走る。
 
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そして芝山に到着。
うめさんは10年以上前に一度だけ山でGSに乗り、舗装路で転んでヘッドを割ったことがある。
ひさびさに乗る旧型GSを
「アクセル開けても進まないし、ブレーキは効かないし、クラッチ重いし、こんなのによく乗ってるね」
と半ばあきれていた。
 
残念ながら私もずっとそう思っていた。
都内のアシとして使っているぶんには、出しても80km/hくらいだし、信号待ちのストップアンドゴーを繰り返すので、それほど不満は感じないが、いざ高速やハイスピードで走るシチュエーションになると、そのポテンシャルの低さは否定できない。
 
道を間違えて狭い道でのUターンも、巨体に似合わずクルっと小回りができて、また驚く。
そしていよいよ林道へ。
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うめさんから「ロードモード」や「エンデューロモード」の切り替え方法をレクチャーされる。
どのくらい違うのか体感できるよう、最初は「レインモード」で走ってみて、途中から「エンデューロ」に変えてみてと言われている。
分かったふりして聞いているが、実はアナログおやぢはイマイチよくわかっていないので、とりあえず最初からエンデューロモードにしてもらった。
 
他人のバイクでこんなに走っていいのか?と思うが、そこはうめさん
「転んでも構わないからおもいきり楽しんで」って。
水たまりでは私が転ばないかと、カメラを構えて待っていたり......
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ぬかるみを慎重に走るS師匠
 
コーナーを曲がったところがマディになっていて、うめさんが私のGSを停めて、カメラを構えようとしていた。
借りたバイクを泥だらけにしたり、マディで転倒させては申し訳ないので、Sさんより先に水たまりの浅いラインを抜けたが、
「だめだよ~ そこで派手に転んでくれなきゃ~」
って.....
 
自分のバイクを貸して転ぶのを期待するのも、おかしいかと思いますが....(^_^;)
 
舗装からダートに入るとき100だとちょっと身構えるが、アドベはダートに入っても舗装路かと錯覚するほど、何事も無く走れてしまう(タイヤはロード寄りのミシュランシラク
さすがにひと様のバイクなので無茶は出来ないが、コーナーはアクセルを開けていくと、車体が安定することを実感した。
 
そして大和モーターから50数キロ、高速ワインディングに林道と、ディーラーの試乗ではありえないシチュエーションで、思いっきり堪能させてもらい、5時ごろに「おふくろの宿」に到着。
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最後に来たのは10年ほど前のいわきツーリングだったか。
なにも変わっていないことにホッとする。
 
夕食は6時半なので、風呂に入ってビールを買って、夕食まで部屋で呑むことに。
話題はアドベ一色。
バイク歴40年以上で還暦間近のお二人が、「あがりのバイク」として選んだことが、今日一日アドベに乗って納得。
 
日本に入ってくるアドベには、背の低い人のために足回りを短くしたローダウン仕様と、本来の長さのプレミアムラインの二種類がある。
 
林道を走るSさんもうめさんも当然プレミアムラインだが、せっかくノーマルGSより足の長いアドベなのに、足を短くしてしまったローダウンではもったいないだろう。
 
案の定、「足つきが悪い」という理由で、購入をためらっていた日本人ユーザーのため、わざわざ本国でローダウンしてくれたのに、かえってプレミアムラインのほうが売れて、ローダウンが余ったとか。
 
突然アドベに興味を持ったこの1か月、
ネットで試乗インプレやアドベオーナーのブログを読み漁ったが、ほとんどがキャンプやロードメインのツーリングライダーばかり。
荷物満載ならシートは低いほうがいいし、林道を攻めないならローダウンでいいと思うのだが、使いこなせなくてもユーザーは正直だ。
 
ブログでは私が知りたかったオフの走破性情報はほとんど得られず、ずっと消化不良だったが、今日一日自分で走ってモヤモヤがすべて吹き飛び、購入を決めた。
 
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そして食べきれないほどの豪華な夕食
(実際これだけでおなかがいっぱいになり、ごはんまで辿り着けなかった)
 
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本当に頼りになるうめさんとS師匠。
10年前は私も含めみんなアフリカツインで、パリダカの「ホンダvsBMW」の場外戦よろしく
「死んでもGSなんか乗らない」
なんて言っていたのにねぇ......
 
うめさんなんて空冷1200GSからアドベ2台乗り継いでるし、SさんもHP2から乗り換えている。
 
このあと部屋に戻りおふたりが購入した某ディーラーに、Sさんが電話で確認したところ、2016年のアドベは完売で、ちょうど2017モデルの第一便2台が、船で日本に向かっているとのこと。
足廻りはプレミアとローダウンの二種類あったが、オフ寄りのこのディーラーは、プレミアムラインを確保したという。
 
2017モデルは大幅なモデルチェンジは無いというので、それなら2016の売れ残りか、2015あたりでダート未走行、パニアケースフル装備の中古でいいかと思ったが、水冷アドベはもともとタマが少ないうえに、なかなか売りに出ていない。
 
こうなったら2017年プレミアライン、第一号を買うしかないということで、明日の帰りお店に伺うことに。
 
Sさんは高速でほんの数キロ乗った私の100GSが、大柄な体格に合わなかったのか、
「ヒザが痛い」
とうなっていた。
うめさんも100GSの重たいクラッチに、
「肩が痛い」
って.....
「こんなバイクでよく長野まで走れるね」
と言われるが、10年以上これが当たり前になっているので、筋肉痛は無い。
 
翌日はみんな興奮しているのか5時前に起きてしまい、しかたないので朝風呂に入ったりして時間をつぶし、7時の朝食を食べてすぐ、200km先のディーラーへ出発した。
 
うめさんはそのまま岩手に帰らず、私が契約するのを見届けたいとか。
今日の高速もうめさんのアドベに乗せてもらう。
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「うめさん、100GS似合ってるよ」
と言っても
「ぜったい乗らない」
って.....
 
そして帰りの高速も瞬間移動を繰り返し、夢の世界へ。
あまりに速いので覆面パトカーに捕まらないかとそれだけが心配で、ミラーばかり見ていた。
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高速で休憩。
100に乗り続けたうめさんはぐったり.......
「アクセル開けても前に進まないし、ブレーキは効かないし、クラッチは重いし....」
って。
そりゃアドベと比べたら基本設計は50年以上(70年?)前のバイクなので、仕方ないと思うけど....
こんなに疲れていてこのあと岩手まで700キロ、本当に帰れるの?
 
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そしてやっとディーラーに到着
 
自己紹介もそこそこに商談へ。
社長さんも旧知の2人が一緒なので
「やりづらいなぁ(苦笑)」
って(うるさいおやぢたちですみません)。
 
車両以外に必要なものとして、左右パニアケースとトップケース、大型アンダーガードや純正ナビにETCなどなど。
「GSナンチャラ」なんてイベントに興味はないが(本気でダートを走るなら軽いレーサーが一番)、ツーリング先では林道も走るから、キャストでなくスポークホイールが標準装備なのも、アドベのいいところ。
 
順調にいけば12月アタマには岩手のうめさんちまで、往復1400キロの馴らしツーリングができるかもしれない。
 
S師匠、うめさん、2日間本当にありがとうございました(大和の社長さんにH社長も)
来年はいろんなところへツーリング、ご一緒させてください。