カフェしなの

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さらに上を

「スガワラさんのダカールラリーはどうなってるの?」
という問い合わせを何人かからいただいたので、レースリポートをば。

以下、日野チームスガワラのFBから

2017年のダカールラリーは、2009年に南米大陸に舞台を移して以来、初めてパラグアイが開催国に加わり、アルゼンチンとボリビアとあわせて3か国での開催となる。
レースは、2017年1月2日にパラグアイの首都アスンシオンをスタートし、アルゼンチン国境を目指し南下。アルゼンチンに入った後、ボリビアの国境に向け北上する。ボリビアに入国後は、標高3,500m以上を維持しながら首都ラパスまで北上し、1月8日に休息日を迎える。後半戦がスタートすると、標高4,000mを超えるアンデス山脈の東側を南下し、ウユニ塩湖の脇を抜け、再びアルゼンチンに入国。アルゼンチン西部のフィアンバラの砂漠地帯でレースのハイライトを迎える。13日間の激闘を終えた後、競技者達は同国の首都ブエノスアイレスで、1月14日にゴールセレモニーで観衆の祝福を受ける。
約8,000㎞を超えるルートが設定され、ボリビアの高地で4ステージが行われるなど、次回のダカールラリーも「世界一過酷なレース」となることが予想される。
 

● ダカールラリー2017 開催概要
開催国:パラグアイボリビア・アルゼンチン
トラック部門 競技区間3,910km
トラック部門 移動区間4,871km
トラック部門 合計走行距離:8,781km
日程:2017年1月1日  スタートセレモニー(パラグアイアスンシオン)
2017年1月2日  ステージ1 (パラグアイアスンシオン)
2017年1月8日  休息日 (ボリビア・ラパス)
2017年1月14日  ステージ12・ゴールセレモニー (アルゼンチン・ブエノスアイレス)





後半戦初日、2号車がSS総合14位で累計の総合10位に躍進
悪天候で短縮された161㎞のSSは141㎞地点で終了
1月9日 ステージ7
ラパス(ボリビア)~ウユニ(ボリビア
リエゾン 404㎞ SS 161km リエゾン 240km  合計 805㎞

 ダカールラリー2017は9日、後半戦初日の競技をボリビアのラパス~ウユニ間で行った。当初は322㎞の競技区間(SS)が予定されていたが、悪天候のため161kmに短縮。一方、移動区間に於いても雨の影響が少ないようルートを見直した結果、当初の予定よりも180㎞あまり長い合計805㎞のロングステージとなった。

 

 路面は前半部分は砂地のオフピストで砂の畝を越える小さなエルグも登場。砂は比較的深く、トラックには注意が必要だった。後半部分はグラベルのピストになったが泥濘化しているところも。そしてトラック部門は降雨による路面状況の悪化で141.37km地点で終了となり、その後舗装路に出てウユニへ到達した。
 前日の休息日にメカニックたちによってリフレッシュされた日野チームスガワラの日野レンジャーはこのSSを快走。ナビゲーションのミスもなく2号車菅原照仁/杉浦博之組がトラック部門総合14位/排気量10リットル未満クラス1位でフィニッシュ。また、1号車菅原義正/高橋貢組も確実な走りで総合36位/クラス2位の成績で走り切った。
 この結果により9日までの累積順位で2号車は総合10位に躍進。1号車も同31位とじわじわ調子を上げて排気量10リットル未満クラス1、2位のポジションを固めている。
 ウユニのビバークはマラソン行程として設定されているため軍の施設を利用したビバーク地にはアシスタンス部隊は不在。ただし今回は車両を完全に隔離するパルクフェルメ方式ではなく、選手が自身の手で車両を整備することは可能な方式(パルク・トラバイユ)のため、日野チームもトラブルはないものの乗員が粛々と点検作業を行った。なお、1号車はSSゴール後、本稿締め切りの午後10時時点ではウユニへの到着が確認されていない。
 明10日はウユニ~サルタ間でボリビア~アルゼンチン国境をまたぐ今大会中最長492㎞の競技が行われる予定だったが、再び降雨の影響で距離を短縮。ボリビア国内で行われるSS前半部は174㎞地点で終了となった。その後アルゼンチン側のSS後半部はトラック部門のみキャンセルされ、都合492㎞が174㎞に短縮されることになった。
 
菅原照仁/とりたてて難しいというわけではありませんが、注意の必要なSSでした。順位は我々の現在の実力からすれば順当なものだと思います。結果として累積順位も上がりましたが何位ということより、上位勢とのタイム差が気になります。今日はマラソンビバークですが、最近はクルマをしっかり造ってきているので走行に伴うトラブルは殆どありません。明日も短くなって残念ですが仕方ないですね。
 



1月2日にスタートしたラリーは前半戦を終え、後半初日に2号車のテルヒト号がSSで14位、トラック部門の総合で10位に食い込んだ。


一枚目の写真のようにほぼ垂直に登るガケは、コクピットからは空しか見えないので、本当におそろしい。


今年のトラック(カミオン)クラスは59台が参加している。
そのうちレンジャーやベンツ・ウニモグなどの、排気量1万CC以下クラスはわずか数台で、あとは1000馬力オーバーなんてまさにバケモノのような、タトラやマン、イベコなどモンスターマシンばかり(レンジャーは650馬力)

そんなバケモノたちのあいだで毎回総合10位台に食い込む、ひと回り小さいレンジャーは、欧米人に比べれば小柄なスガワラ親子とあわせて、尊敬の念を込めて「リトルモンスター」と呼ばれている。

ファラオでもスガワラ、とくにテルちゃんへの、主催者側女性スタッフからの人気は絶大。
ヨーロッパ人は「h(アッシュ)」の発音ができないので、「テルヒトteruhito」と呼ぶところを、黄色い声で「テルイート❤」と呼ばれていた。

アフリカから南米に移ったダカールのキャンプでも、欧米人選手よりむしろアジア系イケメンな、「テルイート」のほうが人気があるんじゃないかな。

話しをレースに戻す(脱線バナシのほうが楽しいけど)
チームスガワラにとってクラス優勝、&親子ワンツーフィニッシュはもはや当たり前。
ダカールのオフィシャルサイトで取り上げられるには、トラックの総合トップ10に入らないと、ニュースにもならないのが実情だ。

とはいえ広いヨーロッパ大陸を走るマンやイベコ、タトラなど、巨大な貨物車がベースのレーシングトラックと、狭い日本がメインのレンジャーでは、そもそもメーカーの開発用途が違い過ぎる。

レンジャーがパリダカに初登場したころに比べれば、排気量もパワーも格段に進化しているはずだが、それはほかのメーカーも同じ。
むかしのパリダカのパルクフェルメでカミオンクラスを見ると、大型ダンプが並ぶなかに一台だけ、「軽トラ」のように小さいレンジャーがあり、まるでマンガの世界だった。

それが海外メーカーも無駄なぜい肉をそぎ落とし、外観こそレンジャーとそれほど変わらないくらいの大きさだが、エンジンは排気量が倍だったりする。
テルちゃんが
パリダカのゴールの海岸で、2台づつならんでビクトリーランをすると、マンやタトラなどは{一瞬で}見えなくなってしまう」
と嘆いていたのを思い出す。
レンジャーが全開でダート180km/hやっとのところを、あちらは200km/h以上を余裕で出せるので、高速コースは最初から勝ち目がない。

相撲で小兵力士が大柄な力士に勝つためには、正面から組み合っても勝てるものではない。
そのへんをスガワラ親子は長年の経験で心得ていて、難所が多ければ多いほど、コースの難易度が上がれば上がるほど、モンスターたちの「わき」をくぐり抜けて、前に出て行った。
コースが南米になり、アフリカより難易度がはるかに上がった今、テルちゃんもじ~じも
「もっとハードなコース設定を」
と切に望んでいるだろう。

この日のテルちゃんのコメントが、それを物語っている
「とりたてて難しいというわけではありませんが、注意の必要なSSでした。順位は我々の現在の実力からすれば順当なものだと思います。結果として累積順位も上がりましたが何位ということより、上位勢とのタイム差が気になります。」


もっとハードなコース設定を期待したが、実際はそうでもなかったらしい。
彼が見据えているのはあくまでも総合順位。
上位とのタイム差が気になって仕方がないのだろう。

それにしても今年のコースはひどすぎる。
悪天候」なんて言葉で表せないほど、大雨が続いて洪水になってしまっては、いくら技巧者のチームスガワラでも、速く走ることは出来ない。

写真のキャプションに「flood(洪水)」って....

願わくば後半に控えるアルゼンチンの砂漠地帯が、史上最悪なくらいのハードなステージになって、モンスタートラックたちが底なしの砂地獄に「のたうち回る」なかを、牛若丸のように軽やかに駆け抜けて、大きくジャンプアップして欲しい。

そして本当に願わくばレッドブルもスポンサーに名乗りを上げて、
「日野レッドブル・チームスガワラ」
なんてことがじ~じの現役中に実現したら、本当にすごいことだろう。

でもじ~じのことだから

「長年お世話になってるヒノさんより、オロナミンCをパクったレッドブルのほうが、目立つカラーリングなんてオレには出来ないねぇ」

なんて言いそうだが.....

じ~じのナビのタカハシ君も、きっと毎日
「このバカ野郎!!」
なんて狭いコクピットのなかで怒鳴られまくっているんだろうナ。

メカのスーさんやナビのスギウラ君、スタッフのみんなもがんばって。