カフェしなの

TREK SUPER CALIBER改とたまに1250 GS HP

海とお山の女神様と

 
 
 
 
20年来の知人のOさんから、
「買いたい家があるので見てほしい」
と言われ千葉へ。

Oさんは63歳。
50歳でデザイン会社を売却し、東京と千葉と長野に土地を購入、
自分好みの家を建てて犬2頭と暮らしていた。
6年前の津波は千葉の家から100mのところまで水が来て、こわくなり売却してしまったが、その後もまた海ぞいのマンションを買って、週の半分をそこで暮らしている。

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風は強いけど快晴だがものすごく暑い。

首都高も京葉道路も波乗り有料道路もガラガラで、自宅から100キロなのに1時間ちょっとで到着。
30年くらい前に比べたら、道路が伸びて本当に近くなった。
高速道路で千葉に来るたび思うのは、東京は通勤圏内なのに、私の実家の長野より「田舎度」が高いこと。
私の実家はいちおう市街地なので、近所には田んぼも畑もなく、まわりは家だらけ。
東京生まれの妻は
「ハイジみたいにもっと山の中だったらよかったのに、つまらない」
と言うが、千葉は電車やクルマで1時間も走ると、「おもいっきり」緑豊かな里山が広がっている。
ファラオラリーから帰国し、成田から電車で東京へ向かう車窓に広がる、田んぼや里山の緑を見て、
「やっぱり日本が一番いい」
と再認識させられた。

Oさんのクルマで案内してもらう。
ここは地主と東京の不動産業者が10年ほど前に再開発したエリア。
オサレな雑誌「ブルータス」に掲載されたデザイナーズハウスなど、個性的な家が10棟ほど建っている。

まわりの土地相場は一坪当たり2~3万円なのに、この一角だけは「坪10万円」。
それでも千葉にはないロケーションが気に入って、移り住んだ人が多いらしい。
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この家も50坪の土地に50㎡の平屋建て
吹き抜けの広いワンルームで家族は住めないが、Oさんのような「こだわりの強いシングルおやじ」にはピッタリなんだろう。

年に数回は弁護士や銀行から
「千葉の土地を売ってほしい」
と頼まれるが、ほとんどが30年前バブルの時に、投機目的で買った土地

「倍になる」と言われ買ったのが当時は本当に2倍になったらしい。
そこで売ればいいのに「もっと上がるかも?」と、スケベ根性を出したらバブル崩壊

坪5万円で買った土地が最高20万円になったのに、今はタダでも買い手がつかず、荒れ放題の更地が果てしなく広がっている。

Oさんから
「このエリアは違うから」
と言われ見に来たが、ここは2020年オリンピックでサーフィン会場に決定し、「こじゃれた家」や、サーファー向けのおしゃれっぽいアパートが、バンバン建っていて、ちょっとしたオリンピックバブル状態。

でも所詮は千葉。
ほとんどのアパートに「入居者募集中」の看板がかかり、ロードサイドもさびれていて、「湘南」のような華やかさはない。

今は預金の金利株式投資で生計を立てているOさん
当初「湘南」も検討したが、外房に比べて100倍する土地の価格に、
「家を買ったら老後の資金が無くなってしまう」
と、土地の安い千葉にシフトした。
 
千葉と埼玉の不動産は
「アメ車と同じで買った瞬間、半値になる」
というほど値崩れが激しいというのは、われわれ不動産業者の常識。
 
5年前千葉郊外に3500万の新築一戸建てを、頭金ナシ全額借入れのフルローンで買った人が、離婚や失業、リストラでローンが払えなくなり、弁護士や銀行から査定を依頼されるが、ローンはほぼ全額残っているのに、築5年の自宅は1800万円とほぼ半値。
親に援助を頼りたくても子供を助ける余裕がなく、自己破産するしかない。
 
土地が余っているのでまわりにも新築一戸建てやマンションがどんどん建ち、2000万円台で新築が買えるのだから、中古が安いのは当たり前。
 
アパート業者が地主をたぶらかし、こちらも建築ラッシュ
 
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「アパート経営で1億円の資産を」
なんて広告が多いが、私には
「アパート経営は1億円の借金」
にしか読めない。
 
むかしから
「アパート経営はお金が余っている金持ちがやるもの」
で、それも現金払いが基本。
 
それをカネも無いのに欲だけ一人前のシロートが、セミナー業者にだまされて無理なローンを組んだら、もうからないのは当たり前。
 
都会のごく一部を除けばこれから人がいなくなるのに、地方の駅からバス便で部屋が埋まるはずがない(将来移民が増えて満室になったら、それも恐ろしいが)
 
スルガ銀行の不正融資ではないが、もくろんでいた家賃が入らず毎月のローンを払えない、自己破産予備軍が日本中におどろくほどいるのに、まだ買って儲けようという人がいるのに驚く。
 
「30年以内に大きな地震の来るエリア」で、千葉は全国1位らしい
そのなかでも外房を含む「千葉県北東部」はもっとも確率が高く、この日の前日にも小さい地震があった。

「ここを買ったら東京と長野の家は処分して、永住する」
津波で流されたら、そのときはあきらめるよ」
Oさんの決意は固いようだが、人生80年。
まだ若いんだし余裕はあるんだから、趣味で海辺のカフェでもやってほしい。
本人にいうと、
「もともと人見知りだし、面倒な客が来たら困る」とか。
確かに一杯数百円のコーヒーのために、イやな客の相手をするのは私もイヤ
(なので私の事務所は看板も出さず、「一言さんお断り」なのだ)

まあ気まぐれなOさんのこと、
急に千葉から引っ越しても、驚くことは無いだろう。

外房の帰り道、いつもの「千葉のごみ屋敷」へ
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ご存知「タービュランス
 
広いはずの整備工場だが、あいかわらずゴミの山が占拠して、作業スペースはほんのわずかしかない。
 
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そしてここもゴミ屋敷のような事務所で、お弁当を「子供たち」と三等分するIさん
 
寒いシベリアで生まれれば幸せだったのに、人間の私利私欲のためにこんな暑い国で生まれたことを、本当にかわいそうに思う。
 
とりあえずみんな元気そうなので安心した。
 
往復200kmを猛暑のなかツーリングしたので、軽い熱中症に。
鼻水も止まらず夏風邪もひいてしまったようだ。
 
それでも日曜はお山へ
大汗をかいてカラダからカゼ菌を追い出したい。
 
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標高500mくらいでもかなり暑い。
ロビンも暑くて大変そう
 
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今回のメンバーはモンキーIさんとマサルさん、そして初めてお会いするAさん、
大阪から東京に転勤してきたそう。
今日はモンキーのMTBを借りてサイクリング。
 
あいかわらずシングルトラックの激坂は、木の根ではじかれて足を着いてしまった。
「ギャップはタイヤを押し付けて{つぶす}んですよ」
とアドバイスをもらう。

もう一度戻ってやり直したいが、
緑内障はビールのイッキ飲みなど、眼圧がかかることは禁止」
とかかりつけの眼科医から言われているのを思い出す。
ゼイゼイ心拍数も急上昇しているので、次回がんばることに。
 
 
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そしてプロテクターをつけて「下り」の準備
 
コーナーの先の先を見ることで、ちょっとスムーズなコーナリングができたような。
と思っていたが、左キャンバーの下りを気持ちよく下りて行った途中で、前輪が谷側に脱輪。
もんどりうって転倒し左の手のひらを、どこかに強打。
 
痛みでグリップが握れないまま、岩がゴロゴロのガレ場の激下りへ。
リアブレーキをかけられないぶん余計な力が入らず、ロデオのように上下左右に振られながら、もう少しでクリアできるところで、勢い余ってブッシュへはじかれ転倒。
 
下で一部始終を見ていたモンキーIさん曰く
「何度もジャックナイフになりながら、なんとかバランスを保っていて、見ていて面白かった」
とか。
足のビンディングが外れず、ブッシュで逆さまになってもがいていたのを、マサルさんに助けてもらう。
起き上がって走り出そうとしたが、後輪がパンク。
 
お山の中でパンク修理が始まった。
 
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考えてみればパンク修理は2002年のモンゴルラリー以来
 
ファラオはムースタイヤなのでパンクは無縁だった。
 
お山を下りてベースに戻る途中、旧車バイクを停めて休憩中の一団がいた。
自転車のペダルを漕いで汗をかくのは気持ちいいが、ヘルメットやジャケットの中が汗で蒸れるのは、不快以外のなにものでもないのに、ご苦労なことだ。

ベースに着いてMTBを見ると
 
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ガレ場で転んだおかげで、ガリガリ傷が付いていた.....
 
お昼はベース近くの中華ソバ屋さんで、今年初の冷やし中華

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クルマで来ているみなさんに別れを告げて、2時半にベースを出発。
また熱中症にならないよう、途中のサービスエリアで休憩しながら、4時半に無事帰宅。
1200ccもある大きなバイクは、自分がエラくなったような錯覚を覚えてしまう。
遅いクルマが前を走っていると、つい追い越したい衝動に駆られるのを、抑えるのに疲れてしまう。
爆音をまき散らしながら、わがもの顔でバイクに乗る人たちを見るたび、
「自分もあんな風に見られているのか?」
といやな気持になる。

セローでトコトコ走っていると、「これがオレの分相応だな」と妙に落ち着くが、さすがに往復200キロをツーリングする気になれない。

ホンダのNCX750とかなら、中古が50万円台で買える。
ダートは行かずお山とふだんのアシにするなら、これで十分だろう。
なんてSさんに話したら、
「すぐ飽きるよ」と一笑された。
たしかに可もなく不可もなく、低価格路線を目指しているのだから、面白くもなんともないのは仕方ない。
試乗インプレでライターが、褒めるところの無いバイクを「必死に」、美辞麗句を並べたてているのを読むと、「そこまで言うか」と苦笑してしまう。
DCTに乗っただれかのインプレで
「これはナナハンのカブだ」
と言っていたが、これぞ言いえて妙、座布団一枚あげたい。

でもこれもドリームナントカでないと買えないので、やっぱりクソにかわりない。

 
以前は自転車で峠を走っていても、なかなか次のコーナーにたどり着けず、
「バイクならアクセルひと開けなのに」
ともどかしい思いをしたものだが、ペダルひと漕ぎの「重み」を感じられるようになった今は、すこしだけ謙虚になれたような(気がする)。

大汗をかいたおかげでカゼが治った気もするが、日ごろ悪いことして「良心の呵責」にさいなまれている人は、自転車で山を登ってヒーヒーゼイゼイ、大汗をかいてみればいい。
ウデと言わず体中から「不浄のどす黒い汗」があふれ出て、「デトックス効果」抜群だと思う。

 
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そしてバレエ教室が終わり、こちらも大汗をかいた娘とシャワーを浴びて、洗濯。
 
 
「パパー、血が出てるよ」
と娘に言われて見ると、足やウデの数か所がキズだらけ。
ジャージにもところどころ血痕が付いている。
打撲した親指は相変わらず痛く、シャワーヘッドが握れない。
 
毎回お山で転んだり前転したりいろいろやらかすが、少しづつ乗れるようになってきて、「絶賛慢心中」の私の心を見抜いた、お山の女神様からキツい「洗礼」を、もらったのかもしれない。
 
それまでに治ればいいのだが。