R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

GS伝説 その3

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今日のランチは20年来の友人Kさんがやっている、中目黒のイタリアン「Bacione(バッチョーネ)」。
彼もGS乗り。

彼のGSは菅原爺の盟友、元パリダカドライバーの横川さんから譲り受けたもの。
横川さんは84年第6回大会にXL250で出場、日本人初のクラス優勝という快挙を達成し、この大会の2輪部門優勝がガストンライエだった。

テネレ砂漠でガストンの駆るBMWに、文字通り「ぶち抜かれた」横川さんは、その圧倒的なスピー
ドと存在感のビーエムに魅せられて、帰国後このGSをオーダーしたそう。

ガストンに憧れてGSを買った人は大勢いるけど、パリダカの現場でガストンの洗礼を受けた人は、滅多にいない。
横川さんはその後4輪に転向し98年までパリダカに参戦したけど、以前、一緒に富士山にツーリングに行ったとき、ノーマルタイヤのこのGSで、ガレガレの富士の林道を「華麗に」にライディングしていたのが印象的だった。

十数年間、事務所の片隅で大事に保管されていたGSだけど、買い替えることになり売却を依頼された。

友人で京都在住の「GSマニア&レストア魔」、Mさんがすぐ手を挙げ、ピカピカだったGSはMさんの手でさらに「ビッカビカ」に磨き上げられた。

Mさんが諸事情で手放すことになり、また売却を頼まれた私が、当時はGSを知らなかったKさんの店に乗りつけ、「気に入らなかったら俺が買い戻すから」って無理やり買わせてしまった。

仕事が忙しく最近はバイクに乗る時間もないそうだけど、今でも店の前に置いておくと「売ってくれませんか」と尋ねられるらしい。

いまでは彼よりも奥さんがGS好きになり、「将来息子に乗せるまで絶対売らない」って言っていた(エライ!)。

これほど「由緒正しいGS」を持てる彼もまた、幸せなGS乗りの一人。

写真はダカールの海岸でビクトリーラン前の横川おやじ。いい顔してる♪

これは25年前だけど、還暦を過ぎた今も相変わらずダンディ。
奥さま曰く「ラリーやってなければ今より何倍も大きい家に住めた」らしいけど....

思いっきりやりたいことやった人たちは、歳をとっても皆いい顔している。

お金はあるけど夢のない大人が多いなか、お金では買えない「夢」をつかんだ、本当に幸せな人たちである。