「96時間」(原題 TAKEN)を観た。http://movies.foxjapan.com/96hours/
封切りから時間が経っているうえ平日の夜なので、映画館はガラガラだけど意外に女性客が多い。
主演のリーアム・ニーソン最高
「シンドラーのリスト」のときとは180度違う役だが、それが意外でよい。
パリに旅行中の娘を人身売買組織に誘拐され、元工作員の父親が単身救出に行く...、
簡単にいえばそんな話だが、そこはリュックベッソン、「ボーン・スプレマシー」を彷彿させる
展開で最後まで全力疾走、あっというまの1時間半だった。
昔パリでポン引きのおねえちゃんに、ぼったくりバーに連れて行かれ、命からがらトイレの窓から逃げ出した。
ローマのときは財布を忘れたとウソついて、ホテルへ取りに戻る途中で、連中のクルマから飛び降りて
助かった。
六本木では.....って、いつもなにやってんだ、オレは。
なのでパリは危険なところと思っているが、実は大好きな街。
98年パリダカのとき、骨折で入院していた日本の病院から成田に直行した。
パリに着いてからダウンタウンにある、シューセイ氏馴染みの安ホテルに泊まっていたが、
みんな東洋から来たフランス語の話せない、ビッコの身障者には優しくて、この滞在中は
いい思い出ばかりだった。
ファラオラリーはイタリア人の主催だが、予定が急に変わってもそこは陽気なイタリアン、
「ケセラセラ」と笑って済ませるが、お堅いドイツ人は「だからイタリア野郎は信用できない。
次はイタリア抜きで戦争しようぜ」って真顔で言う....。
そんなドイツ人をイタリア人は「アタマの固いナチ野郎」って。問題の根は深い...。
子供のころから007が好きで、最近のダニエル・クレイグのニューボンドは特によい。
最近の「慰めの報酬」はオープニングが圧倒的なカーチェイスで始まったのに、後半失速してしまい
残念だったが、9・11以降、ハリウッド映画は爆破シーンを極端に抑えて、「ボーンシリーズ」や
「007カジノロワイヤル」のように、生身の人間によるファイトを前面に出した作品で成功しているようだ。
この「96時間」も、温厚なオジサンが豹変して大暴れするが、派手な爆破シーンも無い代わりに、
オジサンの生身のアクションがよい。予想外のラストも◎
ちょうどハリソンフォードがジェイソン・ボーン並みのアクションをこなすような。
こんな映画はDVDよりぜったい映画館がよい。