カフェしなの

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鬼平と小兵衛

子供のころから父と祖母の影響で、時代劇が大好きだった。

三船敏郎の「用心棒シリーズ」、錦之助の「子連れ狼」、勝新太郎の「座頭市」、
もちろん水戸黄門大岡越前、遠山の金さんも大好きだった。

子供を乗せたベビーカーを押すときも、気分は「拝一刀」。
 つい「シトシトピッチャン シトピッチャン」と、口づさんでしまう.......。
 
BSフジで「鬼平犯科帳」が再放送されていて、録画しては観ている。
10年以上前のシリーズのようで、吉右衛門梶芽衣子も若いし、「相模の彦十」役の江戸家猫八も健在で、懐かしい。
 
20年前にジプシーキングスが日本のFM局で紹介され始めた頃、そのギターの音色が新鮮で、CDを買って聞いていた。
そのうち「鬼平」が始まることになり、池波正太郎ファンだった私は、初回を楽しみにしていた。
たしか「暗剣白梅香」、心にジーンと響くエンディングのあとで、「インスピレイション」が流れてきて、これまたジーンときた。
 
子供のころに観ていた鬼平は、丹波哲郎だったか錦之助 だったか。
 
でも個人的には吉右衛門が一番で、以来シリーズを重ねるたびに毎週欠かさず観ていた。
(同じく池波ファンの妻からすれば、吉右衛門鬼平のイメージとはちょっと違うらしいが......)。
 
同じく池波作品で「剣客商売」も好きである(これも妻いわく藤田まことはちょっと違うとか)。
 
子供が生まれてからは、とんと御無沙汰だが、銀座の知り合いのお店で、藤田まこと氏を何度かお見かけした。
 
と言ってももちろん面識はない。
小さいお店だがいろんな人がお忍びで来ていて、藤田氏もその一人だった。
私も含めてみんな一人で飲みに来ているが、予約もしていないのになぜかみんな、自分の座る場所が決まっていて、銀座には珍しいほど居心地がよい。
 
あるときママが氏を紹介してくれたが、「他人の金で飲む酒は美味くないから、ここにきて一人で飲むのが好きなんよ」と言われたのが、無性にカッコ良くて今も心に残っている。
以来、接待は「しない、させない、すすめない」をモットーに、銀座は一人で飲むと決めていた。
 
吉右衛門氏にも別な場所でお会いした(やっぱり一人で飲みに来ていた)。
本当にあの通りの「いい男」で、これまたファンになり、歌舞伎好きの叔母に頼んでは、歌舞伎座にも足を運んだ。
勧進帳」や「義経千本桜」の弁慶が、やはり一番かっこいい。
あの「播磨屋!」ってかけ声は、タイミングが難しく常連さんでないとかけられないが、一度はやってみたいものだ。

鬼平で料理の得意な同心、「猫どの」こと沼田瀑さんが、友人のYさんと同じマンションに住んでいて、ロビーでばったりお会いしたときは本当に驚いた(ちょんまげ無しの普段着だったけど、「あのまんま」だったからw)
 
私が住む戸越銀座の近くに、池波先生の住まいがあったそうで、商店街には先生なじみのお店がある。
「ブルドック」という洋食屋もその一つ。
引っ越した当初はよく行った。
先生は「タンシチュウ」を召し上がったそうだが、ちょっとコゲくさい味がするので、私はカキフライが定番だった。
 
大岡越前水戸黄門などの時代劇で、子ども心に勧善懲悪や、「悪い事してもお天道様が見ているよ」といった、今の学校では教えない道徳みたいなことを覚えた。

たかが漢字の読み書きが出来ないだけで、バカ呼ばわりするくだらないクイズ番組や、美男美女ばかり出て、ありえないオチのドラマはもういいから、正統派の時代劇をもっとやって欲しい。
 
そういえば水戸黄門の最新バージョンは、助さん格さんに東幹久と的場浩司を起用している。
いろいろ不評もあるようだが、見て見るとあれはあれで、若々しくなっていいと思った。
 
なにより昔は助さんだった里見浩太朗が、黄門様に「昇格」したのは、昔から観ているファンとしては嬉しい限り。
東野英治郎の次によい。

反対にマンネリにならない配慮か、黄門様を暗殺しようとする陰の軍団は、話しがややこしくなるので要らないと思う。
視聴者のほとんどは私の両親のような高齢者なので、最後に悪代官が退治されてハッピーエンドのシンプルなストーリーが、観ていて一番いいそうだ。

藤田まことさん、本当にかっこいい男だった。
 
彼の演じる秋山小兵衛が、再放送でしか見られないのがさびしい........