R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

事故に思うこと

茨木のモトクロスコースで、7歳の男の子と41歳男性の衝突事故があり、
男の子は首の骨、男性は背骨を折る重傷だと、妻から聞かされた。
 
私のことを無類のバイク好きと勘違いしている人から、
「娘さんはいつからバイクに乗せるの?」とよく聞かれる。
「乗せる」というのは二人乗りのタンデムでなく、ミニモトでのコースデビューらしい。
もとより乗せるつもりはないのだが、妻のようにバイクに無縁な一般人がこのニュースを見たら、
大反対されるのは目に見えている。
 
このコースはATVが走れる数少ないコースらしい。
4輪並みの置き場所が必要なATVは、駐車場事情の厳しい都心に限らず、日本ではかなりマイナーな存在だが、ワークスによる世界選手権もあるし、海外ラリーではクワッドクラスとして認知されている。
 
スウェーデン4デイズエンデューロに行くと、ホンダやカワサキ、KTMなどATVのワークスチームも多数来ていて、巨大なトレーラーが何台も停まっているピットは圧巻。
 
狭いウッズのコースやガレガレの林道では、軽量なバイクのほうが速いと思っていたが、
後ろから「猛然と」追い上げてくるATVに思わずビビり、道を譲ったらコースアウトしてガケを転げ落ちた。
 
そのぶんATVがクラッシュすると大変で、車両の下敷きになったり挟まれたりで、何人も大ケガをしていた。
 
ある意味バイクより危険かもしれない。
 
モトクロスコースに行くと常連らしい子供たちが、ジャンプを跳べない私のはるか上を、鳥のようにバンバン飛んでいった。
スキーのジャンプも大人になってからでは、恐怖心が先立って飛べないが、子供のころから練習しているからこそ、世界で活躍する高梨沙羅選手のように、飛べるようになるのだろう。
 
子供なのでカラダも柔らかいのか、ジャンプで失敗して「死んだんじゃないの?」ってくらいぶっ飛んでも、何事もなかったようにバイクを起こして、また果敢に飛んでいる。
 
私のようなシロートはジャンプの下やコーナーで転んだりスタックして、走るシケインと化していることが多いが、エキスパートライダーや常連の子供たちは、走りながらも「あそこに遅いヤツがいるぞ」と分かっていて、スローダウンして走ってくれる(モウシワケナイ......)。
 
コースの案内に「場内の事故はすべて自己責任」と書かれているが、
プロアマに大人も子供も混走では、事故が起きないほうが奇跡。
ロードのサーキットでも「搬送先の病院で数日後に死亡したら、サーキットでの事故にカウントしない」なんて、暗黙の了解があるようなないような。
 
記事を読む限りでは、ジャンプの下りで衝突したようなので、
斜面の下で転んだか止まっていた男の子に、ジャンプを跳んだ大人が上から「降ってきた」感じだろうか。
(間違っていたらごめんなさい)
双方とも首と背中でケガは深刻だが、死亡事故にならなかっただけ不幸中の幸いだろう。
 
コースのホームページを見ると、「しばらくクローズします」となっていた。
限られた営業時間では、大人と子供で走行時間を分けるのも大変だろうし、
子供でも私のようなシロートより、はるかに速い選手はゴロゴロいるので、
年齢に関係なく自己申告で、「速い人遅い人」で分けたほうがいいのかもしれないが、
みなさん仕事や家庭のいろいろな制約のなか、いろいろやりくりして走りに来ているのから、
少しでも走りたい。
時間制限が設けられればライダーは、もっと走れるコースに行ってしまうし、
レースでもないのに各コーナーに、マーシャルを配置するのも無理。
今後も管理者やライダーは、オレは大丈夫と「運を天に任せて」、走るしかないのだろう。
 
初期のアサマファンライドは完全な紹介制で、主催者の知り合いの紹介でないと参加できなかった(と思う)。
なにがあってもアクセルを戻さない、アタマのネジが抜けたバハの常連ライダーもたくさんいるが、
「速い人は遅い人を無理やり抜かない」なんて、暗黙のルールが徹底していて、
私のようなシロートでも安心して走れたが、こんなイベントは稀有なのかもしれない。
それでも骨折は日常茶飯事だし、各自「大人の対応」が必要なのだろう。
 
ヴィンテージモトクロスというイベントも参加者の敷居を低くして、ビギナーや遅咲きおやぢに人気らしいが、走破性の低い昔のオフ車や、カブのようなおよそオフ車でないバイクで、最低限のネックガードやニーブレースも付けずに、当日初めてオフを走るライダーもいるようでは、そのうち馴れて各自スピードが上がれば、想定外の事故も増えるはず。
 
私は産まれて初めて走ったダートがロシアンラリーだったが、ふだんK100に乗っていたので、
友人から借りた250バハも「ニーゴーなんて」とナメテいたが、ロードの前傾姿勢のまま舗装からダートに変わったとたん、思いっきりバイクに背負い投げを食らった。
 
「私は初心者だから」とか「遅いので大丈夫」なんて、意味不明の言い訳をしてプロテクションしない人がいるが、シロートだから変な転び方したり、遅いから後ろから突っ込まれたりすることに誰も気付かない。
 
とはいえレギュレーションを厳しくすれば、ユルさ=フリーライドと勘違いしている参加者は集まらないし、
大きな事故があったとき、「すべて自己責任です」では済まされないだろう。
 
昔なら骨折しても笑って済ませられたが、今はすぐ警察呼べとか訴えるなんてバカが多い。
レースとイベントの線引きがむずかしいのは、未来永劫むずかしい問題なのだろう。
 
私がいま気になってるのは、ホンダの「クロスカブ110プロ」
他にオフっぽい特別仕様もあるらしいが、こっちのほうがカブらしくていい。
子供のころ父の90カブに乗るのが大好きだったが、これなら娘をシートの前に座らせて、
保育園の送り迎えも出来そうだし、都内の移動のアシにも使えそうだ。
御曹司 ご幼少のころ
「ハンターカブのほうがいいんじゃない?」という声もあるが、GSも手がかかって大変なのに、
30年前のバイクはもう要りません。