R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

Debut!!!

週末は野沢温泉マウンテンバイクエンデューロ
MTBに乗り始めてわずか2か月で、まさかレースデビューするとは思わなかった。


当日は雨の予報なので、モンキーIさんがマディ用タイヤとドロよけをつけてくれた。

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MSCのその名も「トラクター」
いかにもマディを「耕しそう」。

「こっちのほうがマディはグリップすると思うので」
とIさんはおっしゃるが、タイヤの違いが分からないワタシ。
「ブタに真珠」、「しなのに高性能タイヤ」なのが悲しい


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そして手元レバーでサドルの高さを変えられる、シートドロッパーもお借りした。

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手元の赤いレバーでサドルが最大150mm上下する。
登りはサドルを高くし、カラダを上下させる下りはワンタッチで低くできる。

レース中にいちいち自転車から降りて、サドルを上下するのは面倒なので、もはやMTB乗りの必需品らしい。

ハンドル周りとケーブル取り回しを、できるだけシンプルにしたい Iさん
ハンドルレバーでなくサドル下のレバーで、上下するタイプを愛用している。

今回はハンドルレバータイプを試して、どちらかを取り付けたい。

そして土曜朝4時、アドべでお店へ向かう。
アドべは預かってもらい、Iさんのクルマに数台のMTBを積み込み出発。

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西日本は大雨で甚大な被害らしいが、日ごろの行いがいいのか、ファラオラリーで一度も雨に降られたことのない晴れオトコなのか(エジプトは1000年降っていないが)、高速に乗って埼玉までは曇り空だった。

が、上信越道に入り軽井沢方面に上っていくと、次第に大粒の雨が降ってきた。

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朝食をとろうと横川SAに入ったところで、今回一緒に走るチバサン&ジローサンのオヤジ独身貴族コンビからメールが。

「上里SAに入りました」
とのことで
「こちらは横川です」
と返信したら、
「すぐ向かいます」って

ホントに15分くらいでやってきた(いったい何km/h出してきたの???)

そしてクルマ2台でノザワを目指す。
雨は次第に小降りになり、私の実家の須坂ICを過ぎるころは、晴れ間も出てきた。

飯山ICで下りて野沢温泉を目指し、9時過ぎに到着
さっそく受付を済ます。

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毎年のように参加していたIさんは、主催者もみんな顔見知り。
むかしはよく一緒にMTBのイベント運営をしていたとか。

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ゼッケンを貼り準備完了。

チバサンの知り合いで横浜からソロで参加のサクマサンと、愛車のキャノンデール

お店では見たことあるが、実は前後にサスがある「フルサス」が走るのを、初めて見た。
今回の参加者100台のうち、モンキーのようなフロントサスだけの「ハードテイル」は、われわれ含め数台だけ。
ほかはみんなフルサスバイクばかりで、20代30代の若者が多い。
もはやハードテイルは絶滅危惧種
「変わり者」と呼ばれているらしい。

サクマサンのキャノンデール片持ちサス
一本足で折れないのか不思議。
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レースは明日が本番
今日は午前中にコースの試走をして、午後に明日本番のスタート順を決める、タイムセッションを走る。

ゴンドラで標高1400mの頂上駅まで一気に上がる。

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Iさん そういえば「イーネッ!」っていうミュージシャンに似ているような


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40年前は高速道路がなかったので、実家から下道で2時間かかる野沢温泉は、一度スキーに来ただけ。

木島平に嫁いでいた母の姉に会いに、母を連れて来たのが7年くらい前だったか。

ゴンドラを下りてすぐ1キロちょっとのSS1を走る。
雨の影響で去年の半分くらいの長さになったらしいが、ドロドロ&チュルチュル
タイヤのブロックがどうのという前にまっすぐ走れないし、すぐスリップして転倒する。

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ここはSS2最後の下りストレート
こんな「抜けた」ルートはほんの少しで、無数の木の根で滑るウッズや、ブレーキが効かないマディの下りのオンパレード。

ウッズは浅間ファンライドのウッズに似ている。
オートバイは前後にしっかりしたサスがあり、座布団のようなシートで快適だが、MTB、とくに前サスだけのハードテイルは、目が振動で上下しまくりスピード感は倍増、あっというまに次から次に木が迫ってくる。

何度転んだかわからないが、とりあえず午前の試走は終了。
下まで降りて予約していたお弁当を受け取り、ランチ

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夏のオフシーズンはスペシャライズドのレンタルショップがオープンしていて、大人から子供までウエアもすべてレンタルできる。

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約100人のエントリーに対し、今日走ったのは70人。
西日本方面から参加の人たちは、高速が通行止めで来れなかった人も多いらしい。

そして午後のタイムトライアル開始。
5,6回走って何度も転倒、コースの難所もわかってきた。
パラパラ降っていた雨もやみ、路面コンディションも上々。
「自分なりに」気持ちよく走れて、自分より後ろに10人ほどいるポジションをゲット。

その後のリエゾン(移動区間
木の根とマディの下り。小川にかかったスノコのような橋で滑って転倒。
Fブレーキのブラケットが折れてしまった。

Iさんにタイラップで応急処置してもらい、なんとか下まで下れたが、
シフトチェンジができない。

とりあえずドロまみれのMTBを洗車
ゴンドラ内を汚さないよう、毎回タイヤの泥を落とすのがエチケット。

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ブーステントを出して車両を展示していた、Iさんの知り合いKさんにお願いして、展示車のブレーキをお借りすることに(シマノでよかった)

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ブラケットのM6ネジが曲がってしまった。
「転んだとき手や指を挟まなくてよかったね」
ホントです......
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展示車からブレーキを外すIさん
私が手伝うとかえって壊しそうなので、見守るだけ......

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さすがプロ。
慣れた手つきであっというまに交換してしまった。

Fディスクを曲げてしまったサクマサンも、モンキーで挟んで修正。
車載工具はスペアチューブとプラスチックのタイヤレバー、六角レンチくらいしかもっていない私だが、モンキーレンチやタイラップ、ステン針金なども持っていたほうがいいようだ。

そして今夜のお宿、「旅館しらかば」さんへ

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このエアストリームは冬はバーになるらしい?

子供のころは日帰りスキーばかりなので、野沢の宿に泊まるのは初めて。
山に囲まれて暮らす人がオフロードもMTBにも興味がないのと同じで、こんな機会がないと一生来ることはなかっただろう。

温泉が楽しみという人は多いが、子供のころから温泉の熱い風呂は苦手。
案の定ここも熱かったので、シャワーだけで済ます。


そして夕食
地元の野菜やタケノコなどなど、馬刺しも食べて大満足。
Iさん、チバサン、ジローサンはビールをガンガン飲んで大盛り上がり中

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食事のあとはとなりのバーに移ってまた飲む(飲めない私はカプチーノ)。
ちゃんと止まったり危険回避のテクニックも無いのに、無鉄砲に走る私は、ベテランライダーたちの数々のケガの話しを聞いて、すっかりビビる。

IさんのMTBセミプロライダーの息子さんは、何度も肩を脱臼したためダウンヒル中、大きな衝撃があると「肩が抜けてしまい」、激痛をこらえてそのまま走って下るとか。


オフロードバイクに負けず劣らず、MTBにもケガは付きもの。

「木にぶつかった指が{あっちのほう}」に曲がったのを、自分で戻して帰った」
とか
「ひざのじん帯が切れて(伸びて)力が入らない」
とか
ワタシ程度のすり傷、切り傷、打ち身程度は、ケガには入らないらしい。

今日ブレーキを壊したときも
「カラダじゃなくてよかったですね」
って。
そう思うと今までさんざん危ない目に遭いながら、大きなケガもせず走れたのが、奇跡に思えてならない。

そして翌朝はくもり。
夜から明け方までザーザー雨が降り続いていたので、今日もドロドロだろう。
レースは最初から雨の予報だったので、タイムを競う3つのSSは、当初の1800mから1000mに短縮。
毎回参加している人からは「短すぎる」と苦情もあったようだが、後半800mはドロドロツルツルの路面ばかりで、転倒やけが人続出になったはず。

昨日転んでブレーキを壊した場所も、本来はオンコースが短縮されてリエゾンになった区間なので、マディの走り方を知らない私も、短縮されてホッとした一人。


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当初のタイムスケジュールは
9時8分に本部前をスタートし、ゴンドラまでひと山超える8400mのリエゾンを走る。
ゴンドラで山頂に登り、10:13にSS1(1800m→1000m)スタート

SS1ゴール後、舗装林道を2000m登り、10:13にSS2スタート

SS2ゴールデンウイーク後、ゲレンデ内のMTB常設コースを2000m走り、
11:13にSS3スタート&ゴールで終了

朝イチの8400mリエゾンが中止されたので(路面状況が悪くSS1に間に合わない恐れありとか)、みんなスタートしてからSS1のスタートまで約1時間、することもなくダラダラ過ごすことに。


100台エントリーでこの日走るのは80台ほど。
そのほとんど(90%くらい)が前後サスのフルサス軍団。

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前サスだけのハードテイルは、われわれとほんの数台だけ。
ロデオのように上下左右に暴れるマシンを、必死に抑えながら走る私の横を、スーッと抜いていくフルサスは異次元の乗り物。
でもそれぞれメーカーやカラーが違う程度で、どれも同じに見えて個性がない。

ワタシもY原さんにモンキーを紹介されなかったら、間違いなく「フルサス側」の一人になっていたはず。

フルサス乗りの数人から
「それモンキーですよね?」
と話しかけられた。

モンキー乗りは「酸いも甘いも知った」エキスパートライダーが多いらしいので、
最初からフルサスの彼らには、ある種のあこがれらしい。

「フルサスはサドルに座っているだけで、スーッと下りて行けてつまらない」
そんな声も聞いた。

世界的に絶滅危惧種のクロモリ&ハードテイルだが、ロードの自転車乗りたちも
「最後に乗る一台はハンドメイドのクロモリロード」
と言う人が多いし、最初からラクなフルサスで走るより、ハードテイルで走りこんだほうが、絶対にうまくなる(はず)

と、負け惜しみにも聞こえるが、本当にそう思う。

「キミタチもハードテイルでロデオ気分を味わってごらん。絶対たのしいよん」


われわれのなかで一番早いスタートのIさん
意気込みを聞かれて
「無理せず楽しみます」って。

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次はジローサン
昨日と違うフルフェイスのヘルメット。
ほかにウェアやグローブなどスペアもたくさん。
「雨でドロドロになったときのために」とのことだが、このモンキーのほかにもう一台、Iさんが試作で作った29インチも買ってしまったとか(色はカワサキのライムグリーンにペイント)
ワタシとIさんは今日、レース終了後に帰京するが、チバサンとジローサンは月曜は有休をとっていて、明日ゆっくり帰るらしい。

趣味に生きる独身貴族がうらやますいような、待つ家族がいないのは寂しいだろうナとか。

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チバサンはIさんから借りたEバイク(電動MTB)で、オフィシャルカメラマン。

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ちょこっと乗らせてもらったが、これが本当にラクチン。
十数年前に電動ママチャリが発売されたとき、坂の多い田舎で自転車に乗る母親にプレゼントした。
むかしの電動自転車は最初のこぎ出しが異様に速く、母は転んで骨折してしまった。
このEバイクもそんな感じ。
こぎ出しがかなり速く、激坂もグイグイ登る。
1回の充電で100キロくらいは走れるらしい。
ママチャリは安全のため24km/hでリミッターが働くが、それでは下りが遅すぎる。
Eバイクは下りはアシストが解除されて、普通に走れるらしい。

まだ電池は重いが、そのうちもっと小型軽量化されたら、これはこれで普及するんだろう。


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SS1のスタートを待つIさん
ガシガシ漕がなくてもスーッとスムーズなラインで走っていった。

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SS1を終えて2キロのリエゾンを登り、SS2のスタート地点にて。
一緒に走るサクマサンに撮影してもらった。
昨日ほどマディではないが、それでもドロドロ

昨日あれだけケガのハナシを聞いて、サクマサンからもスタートの待ち時間に、脱臼やじん帯が伸びたハナシを聞いてしまい、すっかりビビりモード。

本番は「転ばないよう、突っ込まないよう」かなり慎重に走ってしまった。

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SS2は濡れて滑る木の根が無数にある、狭いウッズのコース
昨日の試走で何度も転んだので、ここも「ころばないつっこまない」をモットーに、慎重に走ってしまった。

この人は木の根で滑っていないし、滑るゲレンデもちゃんと走っていて、私がこのペースで走ったら10回は転倒するはず。

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SS3の終盤
上に見えるゲレンデの左の森の中がコース。
コーステープを張ったゲレンデはとにかく滑るので、あいかわらずペースは上がらないまま、レース終了。

なんとか無転倒で走れたが、タイムは昨日の試走のほうが速かったような。

そして洗車して自転車を積み込んで、表彰式が始まった。

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こちらはレディスクラス
参加者3名で仲良く1,2,3位

私の順位はレディス3位の女性の上で、最下位の前。
ゴルフでいう「ブービーメーカー」

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Iさんは60歳以上クラスで優勝(60歳以上は2名)
いちおう本人の名誉のため、むかしはエキスパートライダー。

来週はここでトレイルランの大きな大会があり、1000人以上がエントリーしているとか(!)

20代30代のライダーが多いわりに、マウンテンバイク人口は年々減少の一途をたどっているらしい。
その一方でトレランやトライアスロンは、ますます人気スポーツになっている。

野沢温泉スキー場は7,8月の2か月間だけゴンドラを動かし、MTBコースを運営しているが、トレランのほうが圧倒的に集客力があり、どこの旅館も満室になるだろうから、自治体としてもトレランに来てほしい。
なので来年はMTBレースが開催できるかわからないとか。

「独身貴族」チバサンジローサンと別れを告げ、Iさんの運転で3時過ぎにスキー場を出発。

週末は雨の予報だったせいか、上信越道は渋滞もなく、東京に近い関越道で渋滞した程度。
7時前にはモンキーに到着、7時半に帰宅できた。

モンキーIさんから
「ふだん走っているお山に比べたら、スキー場のコースは簡単ですよ」
と言われていたが、たしかに下りるのをためらう激坂もないし、ガレガレの岩場もない。
そのぶんハイスピードになるし、雨で滑る路面は未経験。

初めてのレースは不完全燃焼、ほろ苦い結果だったが、雨やマディを走るいい経験にはなった。
ケガをするといろいろな人に迷惑がかかるので、とりあえず無事終わってよかった。

ケガしないようちゃんとした走りを身につけて、そのうえでもっと上手に走れるようになりたい。

主催者さんスタッフさんも少ない人数で、本当にお疲れ様でした。
雨が降ればコース整備しなければならないし、滑る路面では選手がケガしないよう、雨のなか大声で注意を呼び掛けていたり。
100人の大会も1000人の大会もやることは同じ。
こんなフレンドリーな大会は、ぜひ続けてほしいと切に願う。

そして月曜日朝、
娘が登校する時間、土砂降りに。
パパはこんな雨のなか、走っていたんだよ。

気を付けていってらっしゃい
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