カフェしなの

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ガストン・ライエ夜話  ロケットパンチ

2005年2月5日にムッシュ・ガストン・ライエが亡くなって、もうすぐ5年。
亡くなる前年に来日した際、恵比寿の日本レーシングの近くで深夜まで飲んだときのこと。

SSERヤマダさんから
「ガストンは昔、モトクロスレースで右手を切断した」
と聞いたのを思い出し、酔っ払った彼に質問してみた。

「そうだよ、あのとき何台かがコーナーでクラッシュして、巻き込まれた自分も倒れていた誰かのマシンの、回転しているリアホイールに手を突っ込んでしまい、右手首から先を落としてしまった」
と、照明に右手をかざして見せた。

一瞬あたまに浮かんだのは、マジンガーZの「ロケットパンチ」。

手首の上にコブシを「ポン」と乗せた感じで、ギザギザの継ぎ目から「縫い付けた」感じがひと目で分かる...。
「落とした」手首を自分で拾って、レース場からヘリでパリの病院に運ばれて、10時間以上の手術で切断された神経を縫い合わせたそう。

ある角度以上は今も曲がらないと言ってたけど(「全開」は可♪)、
「20年以上前でもフランスの医学は進んでいたんだぞ」
と、ゴキゲンだった。

それから半年後のパリダカで、BMWを駆って優勝してしまったけど、本人曰く
「手が痛いので早くキャンプに帰りたくて、ずっと全開だった」
とかで、どこまでが本気なのかジョークなのか.....。

来日したときは「皮膚ガン」がかなり悪化していて、フランスにいるときはほとんど入院していたそうで(これも本人いわく「アフリカの強い太陽を浴び過ぎた」とか)、本当は「絶対安静」なのに、大好きな日本に来てTBIとかツールドニッポンに出ていたとは。

「ここをさわってみろ」
と言われ肩甲骨のあたりをさわると、大きなボタンのような点滴用の「注入口」が付いていた。
「このボタンを押すとオレは『全開』になるんだぜ、ピッ」
と、あいかわらずジョークは忘れていなかったなぁ。

どんなに疲れていても相手さえいれば、「ず~っと」しゃべっていた、やっぱりタフな「超人」だった。

1985年のパリダカ、優勝のガストンも2位のJCO(ジャン・クロード・オリビエ)も若!
http://www.youtube.com/watch?v=goVAC0AQSvE&feature=related