奥さんがめずらしく新宿に買い物に行くという。
私もモンキーに「ちょっと」用事があったので、クルマでお出かけ。
明治通りで渋谷に差し掛かると、見慣れない巨大なビルが!?
「こんなのあったっけ?」
と思ったら、渋谷駅前に今日オープンの日本一高いビルだった。
さながら「バベルの塔」
「こんなの作ってそのうち天罰が下るんじゃないか?」
と他人事ながら心配になる(最近の天災地変はまさかこのせい?)。
30年前のバブルのときは日本中の不動産が高騰し、私が当時働いていた六本木の不動産会社で、バイトしていた女子大生や、毎晩呑みに行っていた銀座や六本木のおねえさんたちが、
「わたしも不動産買っちゃおうかなぁ💛」
なんて言うくらい、ホステスも女子大生も浮かれていた、たのしい時代。
ここ数年のオリンピックバブルというか、チャイナマネーなど海外資金による不動産の高騰は、世間一般の人はなんの恩恵ももたらさなかったが、東京に限らず日本中でマンションやアパート、ビルが建設ラッシュだった。
が、どうやらピークは過ぎたらしい。
子供が大きくなって自宅が手狭になってきたので、買い替え先を探していたところ、
知り合いの不動産業者に紹介された、世田谷の土地。
相続で50坪の土地を二分割して、片方だけ売るという。
駅にも近くて環境もいい。
なにより妻の実家まで歩いて数分。
ただここは二階建てしか建てられない住宅街。
1階を事務所と車庫、2階3階を自宅にしたい我が家には、延床25坪ではちょっと小さいので断念。
とはいえいい場所なので会社で買って、そのまま土地で転売することに
。
紹介してくれた業者が週末ごとに現地で売り出しをしたら、何組かお客さんがついた。
70代のご夫婦が都心のマンションを売って、終の棲家にしたいという。
一番条件が良かったのでこちらに売却したが、このご夫婦はこのエリアで売りに出ている土地を、50件くらい見てここに決めたそう。
水害を予見していたわけではないが、
「駅近くでも低いところは✖」にこだわって探したそう。
そういえばこの土地をあきらめてガッカリしていたとき、すぐ近くの物件をほかの知り合い業者から紹介された。
駅まで7分、土地40坪、築15年、4LDK2階建ての中古戸建だったが、大手法人の幹部社宅だったので、手入れも行き届いていた。
なにより妻の実家まで歩いて2分。
売り主が上場会社の法人なので、売却後にエンドユーザーから、雨漏りや設備不良でクレームをつけられるのは、企業イメージに傷がつく。
なのでこういう物件は、われわれ不動産業者だけの「入札案件」になる(競売ではない)。
中を見せてもらっとき、知り合いの担当者から、
「ほかの業者は転売するために、数百万のリフォーム代と利益を乗せる必要があるから、入札額はかなり低くなるので、相場よりだいぶ安く買えるはず」
と言われて、
「今度こそ」と喜んでいた。
念のため妻の両親に話すと、義母がひとこと
「ここは水が出るからダメよ」
って。
この家のならびに義母の知り合いの家があり、20年前に地下室を作ったら、いまだに除湿器を回さないと、地下水の湿気でカビが生えるそう。
たしかにこの家も、おもて通りから少し下がったところにあり、その先は上り坂でちょっとした「谷間」
区のハザードマップを見たら、この数十メートルのエリアだけ水色になっていて、過去に水が出た形跡が。
業者に聞いても過去のことはわからないそう。
我が家も湿気とカビに苦しんだ過去があるので、今回は入札を辞退した。
どこかの業者が落札したと思うが、このあいだの台風と大雨の影響はあったはず。
こんな家に高額のカネを払って買う人は、ほんとうにかわいそうだ。
消費税が上がる前になんとか売り抜けられたが、ギョーカイはすでに「ババ抜き」状態。
うちより前から売りに出している、駅から10分以上離れた土地や戸建ては、みんな売れ残っていて、よほど値下げしないともう売れる気配がないが、買い取り業者や建売業者、マンションデベロッパーはとにかく買い続けるしかない。
バブル崩壊でだれが「ババ」を引くか、みんなビクビクしながらそれでも買わないと、仕事にならない。
今までサラリーマン向けに売っていた投資用アパートやマンションも、スルガ銀行の不正融資事件のあおりで、ほぼすべての銀行が融資をストップしたので、みんな売れずに困っている。
知り合いの不動産会社の社長は、ここ5年ほど面白いように不動産が売れてウハウハだったが、調子に乗って高値のビルやマンションを買いすぎて、今は持ちこたえるのに必死。
5億で売りに出しているビルは、4億5000万で買う客がいるという。
売ればいいのにと言うと、
「1年前に5億で買って、6億で売りに出したが売れず、5億に値下げしたばかり」
とか。
5億で売っても諸経費を払うと数千万のマイナス。
4億5000万では1億近いマイナスになる。
この5年間で何十億も利益を上げたはずなので、そのくらい払っても屁でもないだろうと言うと
「ほかにも売れないマンションやビルを数棟買っていて、儲けたぶんもみんな吐き出してしまって、金利が払えない」
らしい。
歴史は繰り返すので、彼も昔のバブルやリーマンショックで懲りたはずだが、欲に目がくらんでほんとうに学習していない。
家賃200万の六本木ヒルズに家族で住んでいたらしいが、今は家賃20万以下のどこかのマンションに引っ越して、20人いた社員も今は3人に減らしたそうだが、それでも事務所の家賃と給料を払うのに、月末近くは胃が痛いって。
こんなヤツが周りに相当数いるので、このまま景気が冷え込んだら年が越せるかビミョー。
まぁ一瞬でもいい思いをしたのだから、自業自得。
上がったものは下がり、下がったらまた上がるのが世の常。
「高台の土地を買いたい」という老夫婦も、歴史に学んだ賢者の一人だろう。
先に書いたバブル時代の女子大生の、ヨシコちゃんとコーコちゃん
当時われわれが毎日のように何千万、何億円の取引をしているのを見て、
「わたしたちも営業やってみたいです💛」
って。
「じゃあこの不動産業者名簿に載ってる業者に、片っ端から電話してごらん。
{なんか売る物件ありませんか?💛}ってかわいく言うんだよ」
と教えた。
すると鼻の下の長いおじさん不動産屋が、「こんなのあるよ」ってファックスで、売り物件の資料を送ってくれた。
「こんなの来ましたけど」
ととまどう二人。
「じゃあ今度は{イイ売り物件あるんですケド💛}って、また電話してごらん」
と教えてみた。
言われた通り業者名簿で電話する二人。
また別のおじさん業者から
「じゃあファックスで送ってみて」
と言われファックスしたら、その10分後
カタカタカタと「購入申込書」が返信されてきた。
「こんなの来ましたけど!?」
とまた、とまどう二人
あとは物件をくれた業者に電話して、購入申込書を送り、翌日に契約。
港区の5000万円の中古マンションだが、売り主も買主も不動産業者なので、仲介手数料は「売買価格の3%」=150万円を、売主と買主の両方からもらうので、300万円(当時は消費税がまだなかった)
私がいた不動産会社は給料ナシの「完全歩合制」で、稼いだ金額の50%が自分のものになる。
彼女たちもこの計算で、300万のうち150万円を現金でもらった。
これに気をよくしたふたりは、翌日から業者名簿に電話しまくり、同じようにマンション3部屋を売って、その月だけで1500万を売り上げ、ふたりあわせて750万の歩合を、現金でもらった。
実家から通っていたヨシコちゃんは、お父さんにそのお金を見せたら
「そんなヤクザな仕事、やめなさい!」
とすぐバイトをやめさせられた。
山形出身で一人暮らしのコーコちゃんは、それまで住んでいた家賃5万円のアパートから、会社の近くの六本木の10万円のマンションに引っ越し、大学も行かず営業にのめり込んだ(まだ21歳)。
BMW320iを新車で買い、服やバッグはシャネルやエルメスで揃え、カードはアメックスのゴールド。
毎晩、六本木や銀座の高級レストランや、ディスコで豪遊。
誕生日にはお店を貸し切って、誕生パーティーを開いたり、3か月に一度はハワイやヨーロッパ旅行に行って、ほんとうに「この世の春」を謳歌していた(まわりもみんなこんな感じだった)。
そしてバブル崩壊。
銀行の過度な融資規制で、不動産業者はカネが借りられなくなった。
契約予定がつぎつぎキャンセルになったが、のんきなコーコちゃんは
「そのうち決まるはず」と、クルマはベンツの500SLに買い替えて、あいかわらず遊び歩いていた。
「付け焼刃」で覚えた営業なので、こうなるととことん契約が決まらない。
毎月100万は使っていたので、半年で貯金が底をつき、洋服や遊ぶお金はカードでキャッシング。
それもいよいよ回らなくなり、月末には催促の電話がかかってくる。
しかたないので知り合いの六本木のクラブのママに頼んで、バイトホステスで雇ってもらった。
キャッシングが500万を超え、契約は一本も決まらず、夜のバイト代も生活費で消えていく....
そのうち会社に来なくなり、いつのまにか行方不明に。
実家のお母さんからも「行き先を知らないか?」と連絡があったが、携帯もつながらなくなっていた。
1年後、知り合いの不動産業者から、
「コーコちゃんが雄琴(おごと)で働いていた」
と言われた。
社員旅行で行った雄琴温泉のソープで、偶然彼女に会ったそう。
お互いびっくりしたらしいが、
「ぜったい言わないで!」
と口止めされたとか。
その後彼女がどうなったか、バブル崩壊で私も大変だったので知る由もないが、女子大生ふたりの明暗がわかれた、バブル事件簿。
気軽に営業させた私も社長も悪かったが、当時はそんな「遊び感覚」で、毎日仕事していたような.....
新宿駅前にやなにやら大型のテントが。
ラグビーW杯のオフィシャルショップが、期間限定で営業中だった。
たぶん本物の優勝カップ、デカい!
娘の好きなリーチマイケルや稲垣、姫野らの前でパチリ。
オフィシャルグッズや各国のジャージなど、物欲が止まらなくなるので、早々に立ち去った。
そして翌日曜は「ふじてん」へ、おさるの店主とMTB
自転車は店主のクルマで運んでもらい、いつものように私はHPで向かった。
朝7時過ぎの談合坂SAは、ツーリングのバイクたちで大混雑。
河口湖ICで降りて給油
都内でハイオク1L140円が、ここは160円
都内に比べて土地代は100分の1なのだから、もっと安くてもいいと思うのだが、
地方のほうが物価が高いのはなぜなんだろう。
ふじてんでは四駆祭りもやっていて、たくさんの四駆や家族連れが来ていた。
駐車場でおさるの店主と合流。
開場は9時だが、渋滞する前にと6時には着いていたらしい。
駐車場はほぼ満車で、たくさんのMTB乗りが来ていた。
聞けば今日がMTBコースは最終日で、これからスキーシーズンになるらしい。
去年来たときは平日だったのでガラガラだったが、週末はこんな感じとか。
着替えを済ませてスキー場へ
リフトも長蛇の列
ほんとうは10月12日の予定が台風で延期に。
22日の即位の礼の祝日に振り替えたが、この日も雨で延期。
今日が三度目の正直で、ふじてん最終日になんとか間に合った。
おさるの店主からフルサスを勧められ、とりあえず試乗してみることになったが、鈍感な私のこと、どうせ試乗しても違いが分からないので、ロッキーで働く店主の息子、ヒロ君のおススメを組んでもらっていた。
Altitude Carbon50
ダウンヒルレースに出る気はないので29インチでなく、トレイルもこなせる27.5をチョイス
ヒロ君がサスセッティング中(すべておまかせ)
いつのまにこんなステッカーチューンも
今日はもう一人、おさるの仲間のクボタさんも、はるばる大阪から上京。
かれはモンキーのフレームやサス設計もやっている、「おさるの頭脳」
半日3時間券3000円を買うか、一日券4000円を買うか。
人がたくさんいるので3時間ではそんなに乗れないかも?
ということで一日券を買って、さっそくリフトへ
ここは富士山の火山灰のコースなので、雨が降ってもマディにならないのがいい。
ふだんのお山周回コースだと、同じルートを2度走ることはないが、ここはリフトで何度でも上がれるので、MXコースのように同じルートを、何度もコーナリングができていい。
とにかくフルサスはラクチン。
おさるのハードテイルなら「前転」しているギャップも、ポ~ンと飛び越える。
ほんとうに魔法のじゅうたん。
これもハードテイルで「苦労」したからこそ味わえること。
最初からフルサスに乗っていたら、このありがたみはわからなかっただろう。
途中でロッキーの試乗車を何台か乗らせてもらうが、どれもサスが硬くて暴れて乗りにくい。
ヒロ君に聞くと私の技量に合わせて、柔らかめにセッティングしてくれたとか。
試乗車は硬めにしておかないと、みんな調子に乗って飛ばして、ケガをするらしい。
それでもハードテイルの店主には、ぜんぜん追いつかない。
フルサスでライディングを体得したうえで、ハードテイルに乗れば、またあたらしい発見があるはず。
KTMレーサーに乗り込んでからセローに乗ると、非力な250ccのパワーを上から下まで、使い切れるようになる。
これと同じことがMTBでも、きっとあると思う。
モンキーの人が数人いたので話しかけると、店主の盟友ナカザワジムのお客さんらしい。
おさるの店主と「サル談義」中
午後には雲が取れて、富士山も顔を出した。
コーナーで「ギューッと」沈み込んで、バンクしながら次のコーナーへ。
ハードテイルでは暴れる車体を、抑え込むだけで精いっぱいだったのが、なんとなく挙動がわかるようになってきた。
ロッキー最高
3時過ぎると黒土の林間コースは、暗くて見づらくなってきたので、そろそろ帰ることに。
高速は渋滞が始まっているので、クルマで運んできてくれた店主は、夕方までヒロ君らと時間調整。
もうしわけないが私だけ先に帰らせてもらうことに。
帰りの中央高速は事故事故事故で大渋滞。
自宅まで120kmのうち、100kmは渋滞していたんじゃないか?と感じるほど。
速いバイクのあとに付いてすり抜けしていたが、ずっと同じ姿勢だったので、家に着くとカラダがバリバリ、目も疲れてグッタリ。
出かけて見られなかったママへ伝言板
大好きなデクラークと、トレードマークのスプリングボクスも
じつはあたらしい自転車を買ったことを、奥さんに話していなかった。
帰宅して告白すると
「もう買っちゃだめよ」
って。
もうぜったい買いません!と固く誓ったのだが
じつは昨日、小さくなったむすめ用にもう一台、ロッキー買っていたのよね,,,,,,。