菅原じ~じの日本レーシングマネジメント(JRM)から、「ahed」が届いた。
いつもならじ~じが「こっそり」、我が家のポストに入れておいてくれるが、2月7日からフランスに行って、ルマンのガレージで「来年のアフリカエコレースに向けて」、バギーの整備をしているので、JRMのミツハシ君が送ってくれた。
じ~じが参戦したアフリカエコレースの特集記事
「アフリカの水を飲んだ者はアフリカに帰る」
こんな言い伝えがあると、私もむかし聞いたことがある。
「なんで78歳って歳のことばかり書くんだよ」
メディアやニュースでじ~じを紹介するとき、必ず「78歳の~」という枕詞が付くが、じ~じにすれば
「歳なんて関係ないだろ」
ということらしい(でもほんとにすごいことなんだけど....)
去年このレースに出るにあたり、当初はパジェロやハイラックスを考えていたそう。
2019年にスバルD-MAXで出た、シノヅカさんに聞いたところ
「SUVじゃ重くて砂丘で苦労するから、軽いSXS(サイドバイサイド)がいい」
と勧められたとか。
D-MAXが深い砂丘でスタックしている横を、SXSのバギーがバンバン追い越して行ったらしい。
そこでヤマハのSXSをオーダーしようと思ったら、受注生産とかで2020年モデルは全世界で売り切れ。
なんとかイタリアに1台だけ見つけて、シュレッサー爺の紹介でフランスの「sonauto yamaha」を紹介された。
「sonauto yamaha」とはあの「ソノート ヤマハ」。
もともとはポルシェの輸入ディーラーだったソノートだが、就職したJCO(ジャンクロードオリビエ)がまだヨーロッパで無名だったヤマハに目をつけ、自身もパリダカに参戦しながらステファンペテランセルを見出し、パリダカ6連勝を達成したことは有名。
ロードレース好きならゴロワースカラーの、クリスチャンサロンといえばお分かりだろうか。
JCOといえばスーツ姿でVMAXをウイリーさせる、この写真が一番有名かな。
残念ながら2013年の自動車事故でこの世を去ってしまったが、その後もソノートはラリーレイドのための、マシン制作を行っているそうで、じ~じが旧友のシュレッサーからSXS改造で紹介されたファクトリーは、元ソノートのメカだったという偶然
(というかラリー関係者なら「スガワラ」をだれでも知っている)
今回はチームスガワラを離れて、純粋なプライベーターとしての参戦。
なので当初は車両と改造費含めて500万の予定だったが、「勝つため」にはタイヤやフレームなど、あらゆるところの改造や部品交換が必要とかで、
「けっきょく1000万かかっちゃったよ」
って、ラリーあるあるでよく聞く話。
メディアのインタビューで
「のんびり走ってきますよ」
なんてコメントを読んだり見た人から
「菅原さんはパリダカ引退したから、このレースは趣味で行くんでしょ?」
と聞かれるが、とんでもない。
「表彰台に乗らなきゃ面白くもなんともない」
が身上なので、じつはしっかり上位入賞を狙っていたはず。
とはいえ久々のアフリカも、エコレースも甘くはなかった。
マシンも自分がゼロから造り込んで、手足同然のレンジャーとは勝手が違ったようで、本人にとっては不本意な結果だったはず。
なのでまだラリーが終わって1か月も経っていないのに、単身フランスに行って「来年に向けて」の準備に余念がない。
ahedの若林さんも、来年のアフリカエコレースに参戦表明していた。
「できない理由を先に考えていたら、こんなバカげた挑戦はできないよ」
じ~じがよく言うことだが、女性ながら彼女の「男気」に感心した。
参戦を表明してもおカネもマシンも、先立つものがないらしいので、これからが大変だろう。
「ラリーは準備が9割」
これもパリダカの鉄人の口ぐせだが、現地で苦労するよりおカネがかかっても、事前に準備はしておいたほうがいいのは、ラリーを経験した人ならみな思うこと。
来年はもっとたくさんの日本人選手が参戦するとか。
「アフリカの水を飲んだ者は、アフリカに帰る」
私も「ゴクゴク」飲んだ一人なので、行かなくちゃかな