R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

AFRICA ECO RACE

 

 

 

 

 

事務所(自宅)で仕事していたら、ドアをドンドンたたく人がいる

てっきり宅配便かと思ったら
 
 
イメージ 1
じ~じだった。
8月6日からモンゴルラリーに出発。
そのまえに立ち寄ってくれた。

そのとき見せられたのがこの写真。
来年1月に出場する「AFRICA ECO RACE」の打ち合わせで、主催者のシュレッサーに会いに、モナコへ行ったときのもの。

右側のスキンヘッドの彼は、シュレッサー氏の息子さん。
スタッフとしてエコレースを手伝っているそう。

左の「ハーフスキンヘッド?」の人物は、むかし日本レーシングのパリ支社で働いていたエチエンヌ氏。
今はシュレッサーが持つファクトリーの工場長で、じ~じとは20年以上ぶりの再会で、まさか二人ともこんな形で会えるとは思わなかった。
 
イメージ 2
 

じ~じとエチエンヌ、若かりし頃 (※注 ピンから兄弟の宮史郎ではありません)
 
イメージ 3
 


イメージ 4
 
じ~じの自宅にて
ママも若い

ダカールラリーを引退して、チームスガワラを離れたじ~じ
エコレースのために「エキップ・スガワラ」(フランス語で「チームスガワラ」)を、新たに立ち上げた。
ロゴマークの△二つは、「砂丘を表している」そう。
 
イメージ 5
 
エコレースの日本事務局はエキップ・スガワラが行うことになり、来年は2輪で増田まみ選手のサポートもする。

ヤマハのサポートも受けられることになったが、じ~じが来年乗るバギー「ヤマハXYZ」(side by side)は、フランスの元ソノートのメカが製作中で、開発はかのペテランセルがやっているとか。

ソノートと言えばヤマハだけでなくソノート・ミツビシもあり、オリオールはソノートのパジェロで、二輪に続いて四輪でも優勝したが、元メカさんもパリダカレジェンド・スガワラのマシンを作れることに、最高の喜びを感じているとか。

ナビは大学自動車部の後輩で、長年パリダカを一緒に戦ったハムラサン、
サポートはこちらもスガワラファミリーのモンゴル人、バイラーさんがつとめる。

少数精鋭のエクスペンダブルズならぬ、「特攻野郎Aチーム」みたいなものか。

ダカールラリーが来年はサウジアラビア一か国の開催になり、クロスカントリーラリーではなくなってしまう反面、モナコからスタートしスペインから地中海を渡り、モロッコモーリタニアセネガルと、往年のパリダカを彷彿させるエコレースは、10年前のスタート時こそ、パリダカを模倣したゲテモノラリーと揶揄されたが、今では二輪四輪カミオンのワークスも参戦するほどの、ビッグレースに成長した。

来年はフランスやイタリアのバイクチームのサポートを受けて、日本人選手も数名、エントリーが決まっている。


ダカールラリーよりエントリーフィーも安く、ヨーロッパのチームからマシンをレンタルする、フルサポートパッケージを使えば、「てぶらでラリー」も夢じゃないし、苦労してマシンを作って、現地に送る必要もない。

なによりラリーの原点「パリダカ」のルートを走るエコレースは、80~90年代パリダカに熱狂した世代にとって、ノスタルジーをかきたてられるはず。

そのうち日本人が何十人も参加するような、身近なイベントになればいいが、そこはアフリカ。
完走する能力が無い者は、無慈悲に切り捨てられるだろう。


 
イメージ 6
 
御歳78歳
階段を下りる足元がちょっとあやしいが
 
イメージ 7
 
乗り物に乗った瞬間、顔が変わる。


イメージ 8
さっそうと消えてしまった。

そしてGSにドライブレコーダーの取付をお願いしていた、腹サイクル
完了したと連絡をもらったので、取りに行くと

こちらもモンゴル直前、コマ図チェックに余念がないハラサン

 
イメージ 9
 
 
左の紙はGPSポイント
これをすべて自分のGPSに、入力しなければならないらしい。


TBIやラリーレイドモンゴルのころは、
「将来、国際ラリーに出るために、コマ図の切り貼りや、GPSポイントの入力は、自分でやらないと」
なんて思っていたが、ファラオやダカールラリーは、コマ図は最初からロール紙にプリントされているし、イリトラック機能付きGPSが全員に貸与されるので、GPSポイントもすべて入力済みで、レース前に自分でやることはない。

いまどきはパンクしないムースタイヤが当たり前で、ビバークでのタイヤ交換も事前に申し込んでおけば、タイヤチェンジャーを持つタイヤサービスが、すぐやってくれる。
自分でマシンを作りたい人は、市販のラリーキットをポン付けできるし、
海外のラリーサービスでレンタルマシン含め、フルサポートパッケージを頼めば、オイル交換も整備も自分でやる必要はない。

むかしのラリーストからすれば「邪道」と言われるかもしれないが、毎日走ってボロボロのカラダには、お金を払ってもやってもらったほうが、ぜったいラク

「モンゴルはプリミティブ(原始的)なラリー」と言われるが、いまだにヘリは1機しかなく(それもボロボロ)、自分のいる場所がイリトラックで、本部に把握されている国際ラリーと違い、走行不能や行方不明になっても、「自力で」本部に連絡しないとならない。

毎回2輪4輪あわせて数百台がエントリーすれば、潤沢な資金でイリトラックもヘリも用意できるだろうが、毎回定員ギリギリのモンゴルでは、それもかなわない。
今回も大事故がないことを祈る。

0.30kmと1.06kmの表示を見て
「ETCでもあるの?」
って聞いたら
「一斉スタートです」
って
 
イメージ 10
 
今回のルートは思い切り西のアルタイ山脈を目指すとか。
くれぐれも無事にラリーが終わることを、切に願う。

ハラサンから
「菅原さんてダカールを引退したから、モンゴルもエコレースも趣味の参加でしょ?」
と言われた。

とんでもない。
モンゴルだってダカールだって、じ~じはいつも表彰台の真ん中を狙っている。

一度レースで優勝してしまうと
「勝たなきゃ面白くないんだよ」
って。
それをハラサンに伝えると
「だって78歳でしょ!?うちのオヤジはまだ71だけど、もう引退してる」
って驚いていた。
 

40年近くラリーを続けてこれたのも、じ~じが人間関係を大事にしてきたから。

実力があってもスポンサーや協力者を大事にしないラリーストが、いつの間にか消えていった中、いつ現役引退してもおかしくないじ~じに、次から次に不思議なご縁が続くのも、地道に活動してきたその結果だろう。

スガワラの挑戦はまだまだ続く(と信じたい)