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二十四の瞳

今日は娘の保育園で「一日保育士体験」に参加した。
自分の子供がふだん保育園でどんな生活をしているか、保育士の仕事とはなにかを知るための、任意参加のイベントで今日の参加は私一人。

朝9時から4時までほぼ一日参加が条件なので、仕事がヒマになる年末に予約しておいた(まアいつでもいいんだけど)。

朝、保育園から渡された持ち物リストのとおり、エプロン、三角巾(無いのでバンダナ)、手ふき用タオル、上履きを持って、娘と保育園に向かう。
9時から10時までの自由時間に子供達は、絵本を読んだりジグソーパズルをやったりして過ごす。
ふだんの送り迎えで見知っている子もいるが、ほとんどは今日初めて話す子ばかり。
なのでこのエプロンをしたオジサンが何者なのか、みんな様子をうかがっているようで、顔見知りの子供しか寄ってこない。

それでも1時間もすると私が娘のパパだと分かって安心したのか、絵本やおもちゃを持って「遊んで~」とみんな近寄ってくる。
お絵描きの時間はクレヨンを手に、みんな「ピカソ」のような絵を描いている(この子達は天才である)

同じ歳でもいろいろな色を使って描く子や、黒や青などの暗い色ばかり使って描く子などさまざま。
娘がもっと絵をたくさん描けるように、子供用の机を作ってやろうと思った。

11時の食事前にはもうオジサンはちょっとしたアイドル状態...............
「しぇんしぇ~♥」って大勢の子供に囲まれて、シアワセを感じていた(先生見習いだけど)。

昼食はクリームシチューとサーモンフライとパン。
娘のどん欲な食欲はこんなものではけっして満たされないので、よその子のぶんまで取っているのではと心配していたが、予想外におとなしく食べていた。

オジサンも子供達と同じメニュー(量はちょっと多いけど)
子供達はオジサンが食べるのを、興味深そうに見入っている。

食事の最中にもう居眠りをしている子もいて、みんなで「ごちそうさま」のあと、布団の敷いてある部屋にふらふらしながら歩いて行き、自分の布団に倒れ込むようにして寝入っている。

ふだんは騒いでなかなか寝付かない娘も、もう相当「ねむねむ」。
自分から布団にもぐりこんで、さっさと寝てしまった。

家ではご飯が足りないとか、気に入らないことがあると泣き叫ぶが、ここではわがまま言っても誰も聞いてくれないので、素直に生活しているようだ。

子供達の寝顔を見て、自分の保育園時代を思い出した。
不思議と保育園で遊んだことやお昼寝の時に流れていた歌、当時の先生の顔などをよく覚えている。
私はいやなことがあるとすぐ「脱走」したらしく、当時は家に電話もなかったので、先生達に相当迷惑をかけたようだ。

子供がお昼寝しても先生方は忙しい。
保護者との連絡帳に記入したり、子供が遊んだあとの片付けをしたり。
私はお絵描きで汚れたテーブルクロスの清掃を命じられた。
みんな紙に書くよりテーブルクロスにはみ出している方が多いんじゃないかと思うほど、クレヨンだらけでなかなか落ちず、けっこう大変。
それでも先生方は毎日こんなことをしているんだから、本当に大変な仕事だ。

2時頃まで雑務をこなしていると、子供達が起き始める。
また絵本を読んだりみんなで体操をしていると、あっというまに3時のおやつになる。
おやつといっても「タケノコごはん」とみかんと牛乳。
もちろんオジサンもいただく。

おやつのあと先生から子供達に紙芝居をやってくださいと、ご指名を受けた。
「ガタガタでんしゃ」と「ききゅうのぼうけん」

子供のころはまだ紙芝居のおじさんがいて、近所の公園でよく見ていて、「黄金バット」が好きだった。

バナナの叩き売りのように「この線から入っちゃいけないよー」って言いながら、おもしろおかしく読みながら紙芝居をめくっていると、ちょうど12人いる子供達のキラキラした目がこちらを見ていて、恥ずかしいやらうれしいやら、なんとも不思議な体験だった。

昼寝もしておやつも食べてフル充電した子供達は元気そのもの。
終了時刻の4時までが「怒濤の30分」で、気心の知れたオジサンは子供達の総攻撃にあい、本当に目が回る忙しさだった。

それでも本当に楽しくて、終わったあと先生から感想を聞かれたとき、「毎月来てもいいですか?」って言ったら、「お父さん、仕事は大丈夫ですか?」って心配された............

保育士さん次第で子供は変わると思う。
世間一般にクリエーターなんて呼ばれる仕事に、本当にクリエート(創造的)なものは少ないと思う。
締め切りに間にあわせるための「やっつけ仕事」や、限られた予算の中でむりやり作られたものなんて、ちっともクリエートじゃない。
それよりこの保育士さんのほうが、日々進化していく「ナマモノの」子供達と向き合うため、常にイマジネーションにあふれていて、ある意味本当にクリエイティブな仕事だと思った。

写真撮影禁止なので臨場感が伝わらないが、毎月は無理でも来年もまた参加したい貴重な体験。
こんなこと小学校に上がる前の保育園でしかできないことなので、もし機会がある人にはせひお勧めしたい。
 
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それにしても子供3人抱えて遊んでいたら、腰が痛い..........