先々週のこと
所用でタチバナさんのガレージへお邪魔した
相変わらずここだけ30年(50年?)前にタイムスリップしたような空間。
10月4日に行われた旧車レースで、息子のヒロミチ君が駆ったトライトンを整備中
グリップがいいというタイヤに交換したが、1kg重くなるのでまた交換するという。
クラス優勝はするのだが、総合でどうしても上位入賞ができないのが悩みらしい。
1位2位はグッチ、3位4位がCB750かハーレー改(だったかな?)が常連とかで、50年以上前のOHV650ccではどうにも太刀打ちできないのが、お気軽サンデーレーサーと違い、レースに勝つことしか考えていないタチバナ親子には、許せないらしい。
もう手が入れられないくらい「カリッカリに」チューンされたトライトン。
軽量化はもう限界で、これ以上やったら耐久性が心配。
なにせ50年も前のバイクゆえ、スペアパーツも入手困難。
それでもストレートは速くコーナーの立ち上がりもOHCに負けないとか。
ヒロミチ君は数年前、MXコースのジャンプで負傷した首の傷もだいぶよくなり、ライディングにも影響はないようだが、もう少しのところで手が届かないのが、なんとも歯がゆいとのこと。
もちろん立花さん自身もノートンで別クラスに参戦中。
御年70を超えた今もトレーニングを欠かさないそうで、20年前と比べてもツクバのベストラップは、5秒遅くなっただけとか
(ご本人はその5秒も許せないらしいが.....)。
それにしてもこのレースのリザルト、いったいどこに載っているのか。
誰か知っていたら教えてほしい。
今や伝説の旧車レース「バトル・オブ・ツイン」から派生したこの手のレース。
もう少しバイク雑誌やメディアも取り上げていいと思うのだが。
昔のバトルオブツインは1月15日の成人式に行われ、ツクバサーキットの観客席が満員御礼になるほどの人気イベントで、観客とスポンサーからの興行収入もかなりの額になったらしいが、最近の草レースは参加者のエントリーフィーで行われるので、どうしてもレースの規模が小さくなるのは仕方ない。
私がオフロードに目覚めるもっと昔
初期のTBIやレイドカムロ、国内の有名エンデューロレースなどは、応募多数で抽選だったとか。
高校生にバイク免許を取らせない「3無い運動」のおかげで、世界一のバイク輸出国の現状はお寒い限りである。
旧車のガレージに不似合いなマシンを発見
「加速に目とカラダがついていく」トレーニングにはなるそうだ。
サーキットしか乗らないと思っていたが、このバイクはナンバー付き。
「これで箱根も行く」というので、私がこの日着ていたヒットエアーを紹介しておいた。
こんなポスターも新しくお目見え
旧車マニアにはたまらないんじゃないか。
12月4日に今年最後のレースがあるらしく、「必勝」の思いを胸に整備されていたので、邪魔者は早々に退散した。
カリカリせずのんびりしたレースっぽい旧車イベントは盛況らしいが、
やっぱりレースはギンギンに走ったほうが面白い。
タチバナさんが
「最近の人は(オイルで)手を汚すの、キライだからね」
と、ポツっと言ったのが耳を離れない。
「いい歳をして」
なんて言葉はこの人やスガワラ爺には当てはまらない。
だって何十年も昔から熱い想いを胸に、やりたいことをやり続けているのだから。
我々や若い人たちのほうがあれこれ言い訳をつけて、自分自身にブレーキをかけて生きているように思う。
大量に届いた新商品を前に、
「ん、原価計算まちがえちゃったんだよね」
と店主は値札への訂正シール貼りにいそしんでいた。
冬用のあったかパンツが入荷していたら、早めに買おうと思っていたが、
「ん、まだ入ってこない」って。
毎年恒例、秋物が冬に、冬物が春の入荷にならないことを、他人事ながら祈りつつ店を後にした、秋の午後であった。