自宅上の新しい事務所に移転して1カ月。
この部屋の元の住人「Nちゃん」が遊びに来た。
彼女が30歳のとき、同棲していた彼氏と別れたいけど、別れてくれない。
同じアパレルメーカーで働いていて、彼は営業、彼女はブティックの店長さん。
どこか一時的に避難できる場所はないかと相談されたとき、ちょうどこの部屋が空いていた。
「姉妹で住んでいる友達のマンションが、3か月後に妹が引っ越すので、それまで住まわせて」
という約束で格安な家賃で引っ越し。
彼が朝、出勤したのを見計らって、友達に手伝ってもらい夜逃げ、ならぬ「朝逃げ」を決行した。
アパレルメーカーで働く彼女は現場(ブティック)が大好き。
六本木やギンザなどに新規出店するときは、店長として陣頭指揮を執っていた。
ウチのマンションは最寄り駅まで徒歩1分、
地下鉄駅も3分で行けるので、六本木で25分、ギンザなら15分で行けるが、彼女が一番気に入ったのは、六本木や渋谷から1000円ちょっとでタクシーで帰れること。
とにかく夜遊び大好きな彼女。
ほぼ毎晩「午前様」で、明け方3時4時まで西麻布や都心のクラブで、遊んでいるので、遠くの友だちがそのまま泊っていくことも多かった。
3ヶ月の約束だったが友だちのマンションは川崎なので、いまのようにタクシー1000円では帰れない。
「2年だけ住まわせて」
と懇願されてそのまま住むことに。
洋服大好きなので8畳のワンルームは、クローゼットからあふれた洋服の山に。
2年後にこの近くで部屋を探したが、とてもこんな格安な家賃はない。
洋服をかなり処分して
「もう2年だけ」
とまたお願いされて、まぁ身元はしっかりしている子なので更新したら、気が付いたら16年も住んでいた(*_*)
46歳になった彼女は以前から上司に、
「現場でなく本社で若手の教育係にならないか?」
と打診されていたが、お客さんと直接話せる現場が好きなので、ずっと断り続けてきた。
そんなときコロナがアパレルメーカーを直撃。
在宅ワークが普及して、おしゃれして出かけることがなくなり、売り上げも大幅ダウン
彼女が一生懸命育ててきたブランドも撤退することになり、会社から
「今度こそ教育係に」
と慰留されたが、
「それなら辞めます」
と退職してしまった。
そうなると洋服と夜遊びに散在しまくったので、家賃が払えない。
都下に住む男友達がひとりで一軒家を借りていて、
「部屋が余っているからタダで住んでいい」
らしい。
てっきり彼氏かと思ったが、
「タイプが違うんで」
とか。
引っ越しのとき大きな古いアメ車のピックアップで来たが、さわやかなイケメンなのに何が気に入らないのか??
女優の「北川景子」に似た彼女。
かなりモテるらしく、16年間で私が紹介された彼氏は片手じゃ足りないくらい。
みんなクラブで知り合うらしく、たまたま休みの日に会うとみんな、「エクザイル」みたいな顔とチャラい格好をしていた。
「彼じゃダメなの?」
と聞くと
「わたし、ときめかないとダメなんです」
って(*_*)
ひょっとして「だめんずウォーカー」かもしれないが、本人も両親も結婚はあきらめているし、次の仕事が見つかるまでのあいだ、男女問わず日本中の友だちの家を、寅さんよろしく泊まり歩いていて、今日はワクチン接種に近くにきたらしい(まだ住民票を動かしていないらしい(*_*))
彼女が引っ越し後、フルスケルトンからリフォームしたので、当時はなかった屋上を含め、その様変わりに驚いていた。
「もしまた近くに仕事決まったら、ここ貸してくれません?」
しばらくは私が事務所で使うし、もし貸すにしてもキミが払える家賃じゃ貸さないよ。
そして日曜は御殿場のじ~じのガレージへ
3台のジムニー、左はモンゴル用、真ん中がアフリカエコレース用、右は来年モンゴルラリーに出るという、じ~じの知り合いが買ったもの。
過去にはアヘッドの若林女史とレイコさんや、数組の女性チームがこれでモンゴルを走った。
知り合いは「超」が付くお金持ちで、普段のアシはロールスとランボルギーニとか。
なので新型ジムニーをモンゴル用に改造してと頼まれたらしいが、街乗り仕様に作られた新型は改造が大変なので、古いけどラリー仕様になっているこのジムニーを世話したそう。
この日も泥除けのリベットを打ち直したり、細かい作業に余念がない。
80過ぎても現場仕事にこだわる、職人魂に脱帽
そして巨大なキャンピングカー登場
2台のマウンテンバイクを積んで
やってきたのは私の友人のMさん父子
3年前、
「娘を自然豊かな環境で育てたい」
と、山中湖に家を建てて移住した。
この日は午前中、御殿場にあるMTBコースに父娘で行ってきたらしい。
お嬢さんは娘と同じ小6で、ふたりともアウトドア大好き。
連れて行ったら意気投合まちがいなしだが、こちらは2月の中学受験に向けて、一瞬も遊んでいるヒマはない。
Mさんはポルシェディーラーのメカニックコンテストで優勝した、凄腕メカ。
そのウデを買われ年に一度はドイツの本社へ行き、新型車のクレーム対策を研修、
日本中のディーラーメカに教えるのが仕事。
しばらくテレワークだったので通勤が無くてラクだったらしいが、今は週4で都内の本社へ、2時間以上かけて電車通勤しているそうで、
「そろそろ疲れてきました」
って。
Mさんなら御殿場でひとり作業しているじ~じと知りあえば、なにか互いに役に立つこともあるのでは?
山中湖から御殿場なら30分もかからないので、いつか紹介したいとずっと思っていたのが、やっと実現した。
娘さんも学校まで40分、山道を歩いて通っているそうで、クマよけの鈴を3つつけて歩いているそう(イノシシとシカはよく遭うけど、クマはまだ無いって(^-^;)。
となりのガレージで制作中のバギーにも、Mさんは興味津々。
これは来年のモンゴル用で、エンジンはコルベットとか
バハにも参戦経験のある「ケンファクトリー」さん。
オフロードが好きでKTMやXR600も持っていたMさん。
バハもあこがれだったそうで、ふたりで盛り上がっていた。
楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
「地元の」二人は渋滞が無いからいいが、渋滞にハマるのでそろそろ帰らないと。
信号待ちでパチリ。
都内ではよほど広い家でないと、こんなキャンパーは持てない。
ある意味、かなりのぜいたく。
娘の受験が終わったら、一度連れて行ってやりたい。