カフェしなの

TREK SUPER CALIBER改とたまに1250 GS HP

軽さこそ正義

先週日曜はHさんに誘われて、北関東のお山へ。

 

世間が忙しくなる年末年始、不動産屋は本当にヒマになるので、ほんとうは毎日でも走りたいが、お山は「道」がわからないので、ロードと違いひとりで行けないのがつらいところ。

 前回ロッキーのフルサスで玉砕したので、今回は重いけどクロモリハードテイルで参加。f:id:sinanonano:20191225185535j:plain

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Hさんはいつものカメレオンではなく、ニューマシン。

トレックのカーボン2019年モデル 定価は100万とか!

行きつけのお店の試乗車だったのを、今回「格安」で譲ってもらったそう。

持つまでもなく軽さのオーラがプンプンしている(持ったらほんとに軽かった)

 

今回は前回のヘンタ....もといエキスパートたちは一緒でなく、Hさんと二人なので、かなり気がラク

とはいえこんな飛び道具で来られたら、ただでさえ速いのに付いていけない。

一日は付き合えないのでなんとか3時間、ついていくことを目標に8時に走り出す。

と、フワフワして漕いでも進まないフルサスと違い、ハードテイルは漕いだぶん「しっかり」上っていく。

前回の「屈辱の脱落」から1か月、やけになって暴飲暴食。

怠惰な生活を送っていたので、走り出しの激坂はとにかくカラダが重い。

それでも10分もペダルをひたすら回していると、カラダも温まり足も軽くなってきた。

30分ほどで頂上に到着。

「今日はちょっと行きたいところがあるんだよね」

ってHさん

トレイルを外れてとてもじゃないが、自転車では下れない登山道を、ロープを頼りに担いで下る。

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こんなときカーボンの軽さがうらやましすぎる。

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毎週ソロで走りに来ては、ルート開拓に余念がないHさん。

そんな秘密のルートをつないでは、仲間を呼んで走らせて、楽し(苦し)ませるのが至上の喜びとか。

この「道」も少し担いで下れば、自転車で走れるケモノミチがあると思ったらしいが、この先はとてもじゃないが担いで下りられない「崖」。

なので、あきらめて引き返すことに。

100mほどの急な登りを、ロープを頼りにひたすら担ぎ上げる。

 

それにしても自転車乗りに来たのに、担ぎすぎてアシより腕や肩が痛いって(*_*)

昇って下りて登って下りて、気が付くと11時。

あっというまの3時間だった。

Hさんの「冒険」は日が暮れるまで続くだろうが、私は予定通りここで帰ることに。

前回アシがつってリタイアしたのと違い、余力を残して3時間走れたことが、なによりうれしい。

自販機でホットコーヒーを飲んで、Hさんとお別れ。

 

クルマを停めた駐車場に戻り、11時半に出発。

高速も首都高もガラガラで、12時半には帰宅できた。

 

午前中ガシガシ走って昼にあがれば、午後は家族と出かけたりほかの用事ができる。

(ホリウチさん曰く「今日はガシガシでなくユルユルです」って(*_*))

娘も高学年になり、塾や習い事で一緒に遊ぶ時間も限られてきた。

そのうち「パパとあそばない」って言われる日が来るだろうから、せめて少しでも一緒にいたいので、これからはこのスタイルでいこう。

 

今回2年間付き合ったクソ自転車屋と絶縁した。

「カネがない」というので何台も、「定価で」自転車を買ったが、当の本人はカネに困っても、好きなクルマやカメラは手放さない。

「職人」と自称しながら、中途半端な自転車を作っても、カネだけとって責任は取らず。

買う前の見積もりもなく「言い値」のどんぶり勘定。

カネを払っても領収書も出さない。

平気で客の陰口をいう態度に、めったに怒らない私もつくづく嫌気がさした....

 客を裏切り続ければ、その店の末路は見えている。

単純な私はすぐ信用するので、うまくおだてればまだまだカネを落としただろうに。

「小銭を惜しんで大金を失う」とはこの店主のこと。

「クロモリが最高」なんてうそぶいていたが、今回走ってみて「軽さこそ正義」だと実感した。

正直もうこのクロモリも乗りたくないが、しばらくは自転車にカネを使いたくないので、いずれ粗大ごみにでも投げ捨てて、軽いカーボンに乗り換えたい。

 

そして夜、図書館で借りてきたDVDを鑑賞

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島崎藤村原作の「破戒」

監督は市川崑、主演は当時時代劇で大スターだった市川雷蔵

ほかにも若き日の長門裕之三國連太郎船越英二など、豪華出演陣が脇を固めている。

舞台は明治の長野県飯山、

父親との約束で部落出身の身分を隠し、小学校教師をしていた瀬川丑松が、出自を偽ることに葛藤し、最後に父との「戒めを破って」、身分を明かすという話。

 

東京で暮らすようになった30数年前、驚いたのはほとんどの人が「部落差別」を知らないこと。

飯山は私の実家からわずか30キロ、

なので長野県人にとって部落差別は、かなり身近な問題だった。

中学になると道徳の代わりに、週一で「同和教育」の授業があり、部落差別の歴史や問題点をクラスで話し合った。

 同じクラスにも何人も被差別部落の子供がいて、ある同級生がはじめて家に遊びに来たとき、

「あれはどこの町のなんて子だ?」

と祖母が聞いてきた。

「〇〇地区の〇〇くんだよ」

と答えると、祖母は今まで見たこともない怖い顔で、私に向かって指を4本たてて

「あれは{これ}だから、もう遊んじゃいけない!」

と言った。

指4本は4つ足=けものという意味。

「破戒」と同じ明治に生まれた祖母は、「部落民=人間じゃない」とまわりに教えられて育った。

同和教育で差別はいけないと教えられた私が

「おばあちゃん、今はそんなこと言っちゃいけないんだよ」

と教えても、なかなか納得してくれなかった。

 

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映画のラストで丑松が、自分が部落出身であることを教え子たちに話し、土下座して謝るシーン

 

中学のとき原作を読み、学校の体育館で映画の上映会もやった。

50年前、私が子供のころは、戸籍を調べられて結婚や就職できない人が、たくさんいたらしい。

他にも住井すえの「橋のない川」も、原作を読み映画も見た。

10年以上前、小説の舞台になった奈良県に旅行したとき、公衆トイレに

「部落差別はやめましょう」

という貼り紙を見て、

「まだ差別しているのか?」

と驚いたが、そういえば東京に住んでから、部落問題を知っていたのは、京都や奈良、大阪など関西の人が多かった。

 とはいえ東京など関東にも、いまだ被差別部落と呼ばれている地域は、いくらでもあって差別の根は深い。

 

そしてもう1本

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先日アフガンで銃撃されて亡くなった、中村医師のドキュメンタリー

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正直「井戸をたくさん掘った人」程度の認識だったが、井戸だけでなく24キロの用水路を川から引いて、砂漠を麦畑にする壮大なプロジェクトを成し遂げたり、他人の、それも縁もゆかりもないアフガンのために、ここまで尽力できる人がいたとは。

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アフガニスタン」と聞いても、映画「ランボー怒りのアフガン」とバーミヤン遺跡くらいしか浮かばない私だが、相変わらず内戦が続いていて、外務省のホームページでは退避勧告のレベル4扱い

 

娘が生まれてからほんとうに命が惜しくなった。

なのでどんなに大金を積まれてもアフガンは行かないが、だからこそ中村さんらにやってほしい仕事は、山積みなんだだろう。

享年73歳、ご冥福をお祈りいたします。