R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

コンプリートマシンの素晴らしさ

前回の続き
04年05年と2度のファラオでリタイアを喫し、今度こそとリベンジを誓って臨んだ07年ファラオ。
 
かなりしつこい性格は昔から。
 
パリダカを含む海外ラリー参加車両のうち70%はKTMで、その半分は450か525EXC(今は530か)だったので、マシンは現地でパーツを入手しやすい525を選んだ。
リタイアしたバイクはパーツを求めるハゲタカ(エントラント)たちの「餌食」になり、身ぐるみはがされ哀れな姿に(あとでパーツは送られてくるけど)......。
 
外装も「Yoshi Rally 東尾さん」のブログで紹介されていた、フランスの「MECA-SYSTEM」のコンプリートキットを、JRMで輸入、組み立ててもらった。
↑東尾さんのブログ、最近更新が止まってるけど、まだ療養中でしょうか。
 
とはいえ毎日仕事帰りにJRMに立ち寄り、ツナギに着替えて夜中まで私も作業を手伝う。
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ナビ周りはこんな感じ。普通に走っていれば夜にはならないので、デュアルライトは不要だが、気分はラリーマシン。
アルミ削りだしのライトステーが美しく、「日本でこんなのワンオフで作ったら、いくらかかるかわからない」と、メカのスーさんがため息をついた。
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カウルはワンタッチで脱着可能で整備性は良好。
前後左右にバランス良く振り分けられたタンクだが、ワンオフパーツゆえかなりの誤差があり、試しにガソリンを入れて1日置くと、フロントのプラスチックタンクが膨張し、FRPのカウルを「引きちぎって」しまった。
 
スーさんに補修してもらうが、ワンオフのエキパイもマニホールド側が2センチ以上ずれていて、こちらもバーナーであぶって無理やり「手曲げ」する始末。
「やっぱりフランスだよ!」と何度思ったことか......。
 
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それでもやっぱりラリーマシンは、ダウンマフラーがカッコいい。
ストレート(直管)で大迫力のエキゾーストノートに、気分も高まる。
アルミ叩き出しのリアタンクも美しい。
 
このフルコンプリートキット代が1万ユーロだった。
当時は1ユーロ165円なので、パーツだけで165万円(今なら半値か)。
それに輸入のコストと工賃もろもろで、車両と合わせると400万円弱ほどかかった。
 
かなりの投資(散財?)だが、自分のような実力のないアマチュアライダーが完走するには、マシンに頼るところが大きいことを身にしみて感じていたのと、海外ラリーで見てきたアフターパーツメーカーのポテンシャルを、次に続く日本人ライダーたちにも知って欲しくて、思い切って購入した。
 
メカのスーさんに「これと同じのを作ればもっと安くラリーマシンが仕上がるから、なんでも安く済ませようとする日本人にも、少しはいいマシンに乗れるようになるんじゃない?」と聞いたが、ラリーの盛んなヨーロッパならこれもビジネスになるが、年に1台売れるかどうかの日本では、元が取れないって.......。
 
KTMでモンゴルに出たときは、まだ3台しか参加しておらず、ほとんどがビッグタンクを付けただけのXRだったが、最近はTBIでもガイシャ率が上がってきたようなので、今後もっと普及すればいいと思う。
 
海外にはホンダ好き、ヤマハ好きの外人ライダーが必ずいて、「なんでお前はホンダ(ヤマハ)に乗ってこないんだ」と、毎回なじられる。
今はわからないがCRF450はラリーキットも出ているが、元がエンデューロマシンなので耐久性に不安があった(10時間走行ごとにバルブ交換なんて、ワークスじゃあるまいし不可能.....)。
ヤマハWR450はフランスヤマハからラリーキットが出ているが、背が小さいプチジャポネには、拷問かと思うほど車高が高い....。
 
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船積みに向かう際も、カウルやナビ周りが大きすぎて、トランポに乗らない。
仕方なくホームセンターで小さいタイヤを買って、JRMで改造してもらったのがコレ。なんかカワイイ。
 
いよいよエジプトに乗り込んだ写真を載せようと思ったら、1MBを超えてしまったので、また次回。