ほんとは山に行く土曜日に欲しかったけど、間に合わず。
みんなが履いている「防水ソックス」を買ってみた。
サイクルシューズは通気性のためかメッシュなので、雨上がりのトレイルを走るとグチャグチャに。
もう不快で不快でしかたなかった。
Mサイズは「25~26cm」、Lサイズは「27~28cm」
ふだん26cmなのでどちらにしようか迷ったが、「大は小を兼ねる」というか、小さくて窮屈な思いをするよりも、これから冬になれば防水ソックスの下にもう一枚、ソックスを履くかもしれないので、Lにした。
ちょっと大きいけどきついよりマシだろう。
土曜の山行が物足りなかったわけではないが、日曜は埼玉の奥のお山へ。
じつはこの前の日曜日、テレビで埼玉の山奥に移住した人が、パン屋を開業した番組をやっていた。
新しもの好きの奥さんが「食べたい」って。
地元のオザワさんにメールすると、
「うちの近所だから日曜日来れば?」
って。
「オレの自転車貸すからバイクで来て、朝イチで自転車乗ってパン買って帰れば?」
とも。
ありがたいお言葉に甘えて、朝6時にGSで自宅を出て、7時過ぎOさんの家に到着。
ナビの通りに行ったら、市街地を抜けてどんどん山道を登っていく。
「ひょっとしてタヌキかキツネに化かされてるんじゃ?」
なんて不安になったところで、急に視界が開けてOさんの家に着いた。
裏山には「カモシカ」がよく出て、農作物を荒らされるとか。
実家のある長野ではカモシカは「県獣」に指定されているが、ここは標高300mくらい。
カモシカってもっと高山地帯にいるんじゃないの?
と思ったが、どうやら普通のシカではないらしい。
そしてOさんの中華カーボン29erをお借りして、舗装路を登ること10分、
お寺に着くとオザワさんの地元の自転車仲間、オダさんが待っていた。
オダさんの自宅からも自走で20分。
東京から高速に乗って80kmの私から見れば、なんともうらやましい環境だが、彼らからすればこれが当たり前。
長野に住んでいたころは、朝起きて天気がいいとスキーに行き、雪が降ればやめにした。
都会の人が吹雪でも滑っているのを見て、不思議に思ったものだが、東京に住んでみて、スキー場の宿の予約があるので、雨でも雪でも行かなくてはならないことを知った。
オザワさんたちからすれば、朝イチで自転車に乗っても、9時か10時に帰宅して家の用事や、家族との時間が過ごせるこの生活が当たり前なんだろう。
そこから舗装路を30分ほど自走で登り、展望台に到着。
オダさんは私が2回だけ乗って手放した、ロッキーアルティチュードのアルミフレーム。
もっと早く知りあっていれば、私のカーボンを安く譲ったのに、残念。
遠く右側に新宿のビル群が。左端にはスカイツリーも見える。
そしてOさんたちのホームグランドのトレイルを走る。
激坂下りあり岩場あり、丸太が縦に並べられて雨なら滑って危ない難所も、今日は乾いていてとにかく楽しい。
なによりオザワさんに借りた、中華カーボンの走りやすさに感動。
これもYさんのおさがりをオザワさんが買ったものだが、軽い車体に160mmのロングサスが、ほんとうに乗りやすい。
「自分のスーキャリより乗りやすいかも?」
なんて思ってしまうほど。
ふだんはビンディングペダルなので、難所で跳ねると足がペダルから離れてしまう、フラットペダルに戸惑ったが、しっかり踏み込んで荷重すると、コーナーでペダルの上で「足をひねって」、カラダをコーナー出口に向けることができるので、ビンディングより乗りやすいかもしれない。
5キロほどのゴキゲンなトレイルの終点は、ちょうどオザワさんの家の横だった(^-^;
これぞほんとのプライベートコース。
オザワさんはこの山の地権者ではないらしいが、関東の山なら当たり前のハイカーにも会わないし、MTB乗りも皆無。
「ここはめったに人と会わないよ」
って。
ほかにも枝分かれするトレイルが数本あるらしいが、今日はパンを買わなければ。
着替えて私はGS,オザワさんはアヤシイTW250改で、パン屋に向かうこと5分。
道路にはたくさんのクルマが駐車していて、ゲートの入り口にはおじいさんが交通整理中。
バイクを停めて行こうとするとおじいさんが
「予約はしてますか?」
って。
「は?」
と答えると
「予約が無い人は入れません」
って。
パン屋さんはさらに奥にあるらしく、テレビ放送後に客が殺到。
ところかまわずクルマを停めるので、近隣とトラブルになったらしい。
こうしているあいだにも続々とクルマがやってきて、おじいさんと押し問答。
みんなUターンして帰っていった。
正直このパンを食べないと死ぬわけもなく、私が住む東京には星の数ほどパン屋はあるので、引き揚げることに。
せっかく来たのだからと、オザワさんがこちらも山奥の蕎麦屋さんに、連れて行ってくれた。
山のなかにあるお蕎麦屋さん
予約なしで入れたがほぼ満席。
900円の2種類のそばづくしと、野菜の天ぷらを注文したら
二段重ねのお重のなかは、おかずがぎっしり。
なんとか完食したけど、食べきれなければお持ち帰りもできるらしい。
蕎麦湯は竹を切った器
ここはご主人が大工さんで、建物から食器まで全部手作りらしい。
火曜から土曜までは本業をしていて、日曜と月曜だけ家族で蕎麦屋をやっているそう。
ここよりさらに高いところにあるオザワ邸、
オザワさんはサラリーマンだが、
「週末だけピザ屋とかソバ屋とか、自宅でなんかやれば?」
というと
「そんなことしたら自転車で走る時間が無くなる」
って。
町が運営する「空き家バンク」でここ数年、さっきのパン屋さん含め移住する人が増えたようだが、都会にも近くて田舎も味わえる「トカイナカ」が人気らしい。
自然破壊とか登山客とのトラブルで、
「そのうちMTBで走れる場所がなくなるかも?」
と、プライベートコースが作れる山を探していたが、ここならまだまだ走れる場所があるし、なにより東京から1時間ちょっとで行けるのがいい。
自転車を置いておけばバイクで来れるので、高速の渋滞も関係ない。
週末ハウスを探してみようかと奥さんに話したら
「埼玉って夏、暑いんでしょ」
とひとこと。
たしかにここは標高も低いけど、オザワさん曰く
「川が近いと夏でも涼しいよ」
とのことなので、ちょっとまじめに探してみようか。