コロナがこわくて家に閉じこもっていて、めっきり老け込んだ義父。
大好きだったクルマの運転ももうできないので、夏から売りに出していた蓼科の山荘が、やっと売れることに。
週末は高速が渋滞するので、水曜日に休みを取って、レンタカーのライトエースを借りて、行ってきた。
奥さんを乗せて五反田から首都高に乗ったのが8時半、
平日朝の通勤ラッシュ、というか下り線なので、これから郊外へ行く営業車やトラックのプチ渋滞が、八王子までダラダラ続く。
ライトエースはアクセル踏んでもなかなか進まない。
山荘の荷物は夏休みにほとんど運んだので、ライトエースでいいかと思ったけど、高速の登り坂を80km/hで走る我々を、余裕で追い抜くハイエースを横目に見ながら、やっぱりハイエースにすればよかったと、ちょっと後悔
朝10時の談合坂は平日なのに満員御礼状態。
紅葉見物のジジババがほとんど。
おそるべしサンデー毎日のシニア世代。
高速をひたすら登って諏訪南ICで降りて、蓼科まで山道をさらに登って、山荘に到着したのは12時。
同じ時間にクラウンで出発していた、義母と義姉は先に到着して片付け中。
義父は「連れて来ても役に立たない」ので、自宅で留守番とか(@_@)
スガワラ爺と同じ81歳。
こちらは
「いかに相続税を取られないように税金対策するか」
と、終活に忙しいが、じ~じは
「つぎの3月のラリーをジムニーで、いかに走り切るか」
に忙しい。
人間いくつになっても夢や目標が無いとダメなことを、二人を見て思う。
お昼は義姉が大好きな横川の釜めし。
諏訪ICを降りたところに「おぎのや」があって、いつもそこで買っている。
子供のころから食べているが、このSDG,Sの時代に、食べ終わった瀬戸物のうつわを、ただ捨てるのは本当にもったいない。
田舎ではここで盆栽を植えたりしていたが、東京では燃えないゴミにしかならない。
なんとか片付けを終えて、最後の記念撮影
東京生まれの義父は、田舎が欲しいと40年以上前、軽井沢や那須などの別荘地を探して回った。
当時でも軽井沢は高かったらしいが、蓼科でも高級別荘地の「三井の森」や、「東急ハーヴェスト」は高い。
そして買ったのがさらに標高の高いところにある、「蓼科ビレッジ」。
標高は1600mもあるので、夏は涼しいが冬は寒いし、雪が多くて行けないが、スキーなどスポーツは無縁の義父なので、11月から5月の連休までは行かなかった。
妻も姉も40年以上通ったので、本当は残しておきたかったが、ドラマのように「じいや」や「ばあや」が住み込みでいるか、毎週のように通える人でないと、別荘の維持はむずかしいもの。
軽井沢や熱海なら新幹線でも行けるが、蓼科は駅からも高速からも遠いので、クルマが一般的。
なので高齢で運転ができないと、手放さざるを得なくなる。
まわりも長年ほったらかしの山荘がいくつもあって、売り別荘も多い。
家を見に来る人はいたようだが、なかなか契約にはならなかった。
今シーズンから本格的にスキーを再開する予定なので、義父から「買わないか」と言われたとき、
「ここをベースキャンプにして、長野や新潟のスキー場に行こうか」
とも考えたけど、真冬にここに来るだけでも大変。
スキー場まで東京から高速で行ったほうがいいとの結論になった。
11月も後半になると雪が降るが、そうなるともう売れなくなるので、かなり値引きしたらしいが、なんとか売れてよかったと思う。
なんだかんだと片付けに時間がかかり、山荘を出たのが4時。
トンネルで事故渋滞にハマり、営業や現場から都内へ帰る渋滞にもハマる。
レンタカーを返す時間は8時までなので、間に合うか心配だったが、なんとか7時半に返却。
やっぱり蓼科は遠い。
山荘の買主は関西の70代の人らしく、これから暖炉か薪ストーブを新設するそう。
移住するのではないらしいが、義父は80歳で売却を決断したので、この人が通えるのもあと数年だろうが、そのあとは子供たちが使ってくれるのだろうか。
軽井沢は30年前のバブルを超えて、史上最高値らしい。
数年前、仕事つながりの北軽井沢の大地主の老人から、
「2000坪の土地を500万で買わないか」
と言われて見に行ったが、北軽井沢は高速のインターからも、軽井沢駅からも遠いので断った。
浅間山のふもとに広がる、先祖代々の土地を別荘地として切り売りして、生計を立てている老人いわく
「2000坪を3つに分けて、2人の買主に坪1万円で600坪ずつ売れば、800坪の土地に1200万円で家が建てられる」
と言われたが、あの土地は坪3万円で売れたとか(2000坪✖3万円=6000万円)
もう5,6年前のことだが、まさかこんなに高騰するとは思わなかった。
まぁ上がったものはいつか下がるもの、
下がったときにまだ元気があったら、軽井沢駅から近いところに、小さな山荘が欲しい。