土日は昨シーズンから始めた競技スキーで知り合った、安曇野のオオガさんに誘われて、新潟は栃尾にある「同院グレステンスキー場」へ。
朝5時に自宅を出発して近所のGSで給油。
ハイオクが先週170円だったのに、もう173円にあがっていた。
まだまだ高くなるらしいので(L/200円越えも間近?)、20Lで満タンのGSはまだいいけど、4輪のガイシャなんてもう乗れないなぁ。と、小市民の自分は思ってしまう。
都内は曇りだったけど、関越に乗ったあたりから雨が降り出したので、三芳SAでカッパを着込む。
群馬から先はザーザーぶりだけど、フロントスクリーンを伸ばせば雨も気にならない。
夏の雨は冷たくないし、群馬から新潟の山々の緑が目にやさしい
頭のなかではず~っと「マンダリンレイン」がエンドレスでリフレインしていた。
高速の継ぎ目の鉄板で滑ってドキッとしたけど、260キロを4時間かけて到着。
あいかわらずザーザーぶりなので中止かも?
なんて思ったけど雨天決行だった。
これがグレステンスキー
「グレンジャー」という特殊タイヤを付けた、ローラースケートのロング版(みたいなものかな)
オオガさんが履いてるのは自分で買ったグレステンスキー
てっきりヨーロッパ発祥のスポーツかと思ったら、新潟のホンマ科学という会社が「スキーの陸トレ用」に開発したらしい。
アルミ板を切ってスケボー用タイヤを付けたら、なんか作れそうだけど、受注生産のハンドメイドで「アルミ削り出し」らしく5万以上するって。
むかしは国内に数か所、専用ゲレンデがあったらしいが、今はここと北海道の2カ所だけ。
正直スキーのような滑走感は無いし、ギアが重いので女性や子供には厳しかったのが、普及しない理由かも。
なによりスキーヤーからは、「こんなのスキーじゃない」という意見も多かったとか。
今回はなかなかカービングターンができない、「昭和の滑り」の私を不憫に思ったオオガさんが、「カービングの練習になるから」と誘ってくれた。
ゴムのタイヤと特殊プラスチックのマットは、摩擦抵抗が強いのでスキーのように、「ずらして滑る」ことが出来ないので、ちゃんと角付けして外足荷重にしないと曲がってくれない。
スキーならターンの後半でテールを「滑らせて」、むりやりターンもできるけど、これは「ごまかし」がきかないのがいい。
むかしなつかし、ワイヤーにフックを引っかける「ロープ塔」で上っていく。
「外足にしっかり乗っていない」
「内足が閉じて邪魔している」
などなど、スキーのときもコーチから同じことを言われたので、理論は同じなんだろう。
相変わらず雨は降ってるけど、何度も何度も滑るうちに、なんとなくターンできるようになったところで、1日目が終了
今日のお宿はゲレンデから歩いて5分の「ロッジ同院」
広いキャンプ場もあるこの施設は、もとは栃尾市の市営だったが、栃尾が魚沼市と合併して、今は魚沼市の管理下にある。
今日はわれわれ5名が貸し切り。
他の人は湯沢や苗場にマンションを持っているそうで、そちらに泊まって明日また来るらしい。
夕食は地元産の肉や野菜をふんだんに使って、外で焼肉パーティー
〆は焼きそばでおなかいっぱい
冬は大雪で閉鎖されるので、5月から11月までしか営業できないのも、経営難の一因だろう。
食後もコーチのサイトーさんによる、カービングターンの講習会
初歩的な疑問にもほんとうにわかりやすく説明してくれるので、冬はクラブのスキーツアーよりこちらのレッスンに通いたい。
寝袋持参で素泊まり1泊2000円、
布団付きなら3500円だけど、もう寒くないしエアマットを敷けばかなり快適。
翌日曜は快晴。
ここはグレステン専用スキー場で、今は完全予約制で運営している。
1日3万円で貸し切ることができるので、10人集まればひとり3000円で滑れる。
(今回もちょうど10人)
今回の参加者は半分以上が自前のグレステンなので、私もレンタルできたが、レンタルのグレステンスキーはそれほど数が無いので、20人以上だと板が足りないかも。
赤いのがショート、グリーンがロング、
ロングは大回り用でもっと広いコース向きなので、ここのような狭いコースでは、ショートターンできないロングはやりづらいそう。
ロングのレンタルはたくさんあるけど、ショートは少ないらしいが、追加する予算は無いらしい。
土日で10人、1日3万円では、魚沼市にとって赤字だろう。
どこの地方都市もそうだろうが魚沼市も財政難らしいので、ここは間違いなく「財政のお荷物」とか。
参加者全員が心配しているのは「ここがいつ廃止されるか」。
安曇野のオオガさんと松本のサイトーコーチは、もともとは家から近い長野の原村にあった、グレステンスキー場で練習していたらしいが、そこが閉鎖になってしまい、200km離れたこちらに来ているそう。
私も自宅から260kmあるので、180kmの原村のほうがはるかに近い。
マウンテンバイクが東京近郊の山で、続々と走行禁止になっているので、プライベートで山を買ってコースにしようかと探したけど、10万や20万坪くらいでは小さい。
スキー場くらい広くないとコースにならないことを知って、あきらめた。
ここもキャンプ場やロッジまでは要らないけど、往復550kmはちょっと遠い。
原村なら180kmだし、コースは閉鎖後もそのまま放置されているらしいので、こっちが安く買えないかなぁ.....なんて妄想が膨らむ。
近ければサイトーコーチが毎週レッスンして、オオガさんがマネージャーをやればいい。
じつはグレステンスキーが好きすぎて、横浜から栃尾に移住してしまったナツコさんという女性が、今回の貸し切り予約やお弁当と宿の手配をやっていただいたので、もしここが閉鎖になったらナツコさんには原村に移住してもらって.......
な~んてみんなで妄想していた
今日はサイトーコーチのグレステンスキーをお借りして滑る。
これがもう滑りやすいのなんの。
もうレンタルには戻れない。
斜度がきつくなるので、昨日は一番上まで行かなかったけど、オオガさんに引っ張られて上がってみた。
スキーなら「超初心者コース」だけど、すぐ止まれないグレステンでは、かなりスピード感があっておそろしいし、転ぶとかなり痛い。
オオガさんがポールに見立てたゴムをセットしてくれた。
「目標」があったほうがターンのきっかけをつかみやすいが、曲がれないとオーバーランする。
それでも何度も何度も(何度も何度も)滑るうちに、
「角付けして外足荷重、ターンしたらすぐニュートラルに戻し、反対側にターンする」
がなんとなくスムーズにできるように。
ロープ塔のシニアボランティアのおじいさんたちも、
「内足が閉じてるので、もうすこし開いて」
「外足と揃えて内足も角付けすれば、もっとスムーズに回れる」
などなど、いろいろアドバイスしてくれるのがありがたい(みんな昔はスキーの先生だったそう(@_@))。
YouTubeにここでレッスンしている動画があったので、これを見ればわかりやすいかも
ブーツは自前のスキー用を使ってます
お昼はナツコさんが地元の豆腐屋さんにオーダーしてくれた、「栃尾の油揚げ弁当」。
奥さんに写メを送ったら「栃尾は油揚げが有名よね」って。
そういえば自宅近くのスーパーでもたまに売っていて、よく食べていた。
デザートは豆乳プリン、こちらもおいしゅうございました。
午後も3時までがっつりトレーニング。
角付けしながら外足荷重して、外足を伸ばしながらターンできるように。
(もちろん内足も外足と平行に角付けして)
出来るようになるともう楽しくて楽しくて楽しくて。
炎天下のなか休憩せず滑っていたら、プチ熱中症気味に。
あわてて冷たい飲み物を飲む。
帰り道、高速の小出ICとは反対側の、栃尾まで下りて油揚げを買った。
「揚げ正」さんの油揚げとおぼろ豆腐、左の白いのは「凍ったおから」
これから東京まで帰る話をしたら、
「おからを保冷材がわりにして、帰ったら{おから}を作ってください」
って。なんてやさしい心遣い。
帰りの関越は事故渋滞のなか、「安全な速度で」すり抜けして帰ったけど、グレステンが楽しかった余韻もあってか、ノンストップで3時間、無事帰宅できた。
帰りの高速も暑かったので、帰宅してシャワー浴びて洗濯したら、もうグッタリ、
9時に寝てしまった。
次回のレッスンは7月22~23日、
もちろん参加予定だけど、もし20人とか集まると、ショートのグレステンが借りられないかも(@_@)
サイトーコーチに「まだ現物が買えますか」と聞くと、受注生産でまだ作っているそう。
「でもここが無くなったら北海道に行かないと滑れませんよ」
と言われたけど、そうなったらそうなったときの話(やっぱり原村を買おう)。
次回22日に間に合うようオーダーしてもらった。
私にすればグレステンは、「大リーグボール養成ギプス」ならぬ「ショートターン養成ギプス」
コーチやオオガさんから
「これがちゃんと滑れるようになれば、本番のスキーが3倍は上手くなりますよ」
って(経験者談)。
いやいや3倍どころじゃなく、100倍は上手く、楽しくなるんじゃないかと、ゲレンデを華麗にカービングして滑る姿を妄想するだけで、もうワクワクが止まりませぬ~。