R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

おつかれさま

 
昨日スガワラ爺&ママとの電話で、「じ~じがケガしたのよ」と言われ、「あれほど慎重なじ~じがなぜ?」と驚いた。
 
御歳70歳を超えて「最近スタンディングが上手になった(らしい)」じ~じは、リエゾンの林道をスタンディングしながら走っていたそうな。
 
 
新緑の季節の林道は、道幅が半分になるほど木の枝や葉っぱが、道路にはみ出て繁っていて走りづらい。
 
TBIはふだん誰も通らないような林道を走るので、走ったあとハンドル周りやタイヤに、木のつるや葉っぱが絡みついていることがよくあった。
 
今回も道路にはみ出した木々に隠れていた「蔓(ツル)」が、スタンディングで気持ちよく走っていた、じ~じのアクセルグリップに引っかかり、いきなり「アクセル全開&急ブレーキ」!!
 
シッティングならキルスィッチを切ったり、ブレーキやクラッチも切れるが、慣れないスタンディングではそうもいかなかったようで、「ギャ~ン!」と全開のアクセルでクラッチも切れない。
 
「バイクごと前方2回転しちゃったよ」とおっしゃる光景が、何度も経験した者にはありありと目に浮かぶ。
 
四国の林道は切り立ったガケが多いうえ、ガードレールのないところもあるので、勢いあまってガケ下へ.......なんてことも。
 
今まで「ジェットヘル」がトレードマークだったじ~じは、最近チンガード付きのフルフェイスに替えたそうだが、「転んだときヘルメットの『フチ』でぶつけたのか、目の周りにまっ黒の『アオタン』できちゃったよ」って..........。
(ジェットならアゴが削れていたかも?)
 
リザルトを見たら他の参加者たちのトータルタイムが2時間台だったのに、じ~じは10時間を超えていたので、「きっとマディのMXコースや、走りづらいガレガレのダートは、パスしたんだろう」と思っていたが、どうやらこのときの転倒で打撲などケガをしたので、ルートをショートカットしたペナルティらしい。
 
これだけの転倒をして大ケガもしなかったのは悪運、もとい、ふだんの精進のタマモノか、寄る年波でカラダにチカラが入らなかったかのどちらかだろうが、とりあえずご無事でナニヨリ。
 
それにしてもカイザーはやっぱりすごい。
日本語なんて読めるはずもないのに、毎日コマ図どおりに迷わずゴールするのは、さすが海外ラリーのエキスパート。
 
夜のSSも早めにスタート順に並び、ついには逆転優勝してしまった。
 
こちらもラリーのエキスパート「世界のスガワラ」は、実はコマ図が読めない(?)
 
むかしTBIでご一緒したときも、一人で勝手にミスコースしては、どっかに行ってしまった。
「だってパリダカはナビがいるから」って............
 
今回も市街地のコマ図で迷って、カイザーのあとについて無事、目的地にたどり着けたそうな
(貴方はどこの国の人??)。
 
一流のラリーストはコマ図とGPSさえあれば、世界中どこへいっても道に迷うことはないのだろう。
 
それにしても70歳を超えてこのバイタリティは、本当にアタマが下がる(やっぱり妖怪か)。
 
50歳の自分が20年後に、果たして同じことができるかどうか.................
最近やっと老眼の仲間入りをした私は、ダートで走りながらコマ図を見るなんて、もうできないかもしれない。
 
初めてじ~じのお供をしたTBIで、他の参加者がしょっちゅう休憩しているのを尻目に、給油と食事以外は止まらないのをみて、それまで景色が良ければ休憩。美味しいものがあれば休憩と、ツーリングイベントとしてTBIに参加していた私は、「なぜそんなに急ぐの?」と不思議だった。
 
「ラリーはいつ何があるか分からないから、少しでも前に進んでおかないとね」
 
マシントラブルや思わぬアクシデントで、CP(チェックポイント)に間に合わないとペナルティを食らうが、それを走りで挽回することは、1秒を争うトップグループになるほど不可能に近いし、SSのスタートも早めにスタートに並んでいれば、そのぶん早くゴールして、整備もできるしなにより早く眠れる。
 
のんびり物見遊山なTBIも楽しいが、ここからモンゴルや海外のラリーにステップアップを目指す人は、各SSのスタート前には必ず到着し、誰よりも早くキャンプに帰る、じ~じやカイザーたちラリーストの、タイムコントロールの仕方は大きな参考になったんじゃないかな。
 
5月開催のTBIに雨はつきものだが、今年は前半4日間ずっと雨だったらしい。
 
林道の舗装化が進み、年々ダート率も低下しているらしいが、それでも雨のなか毎日500キロを、面倒なコマ図を見ながら走るのは、本当に大変だ
 
ただのツーリングなら引き返したり、その場でキャンプもできるが、こちらはゴールしないとその場で終わってしまうので、どんなに疲れても遅くなっても、走り続けないとならない。
 
短時間で終わるロードレースやモトクロス、エンデューロも集中力が必要だが、周回してもどるたび、ピットで誰かが応援してくれれば、またやる気も出るだろう。
ラリーは同じ場所を2度通らないし、人目に触れるようなところもほとんど通らない。
 
早朝4時とか5時に起きて、雨のなか一日中ひたすら走り、夜もゴールしたあと整備に食事して、翌朝もテントを叩く雨の音で目を覚ます..........
 
毎日数時間しか眠れない人がほとんどだろう。
 
それでも5日間で2500キロ近くを走り切ると精神的にも強くなるし、だんだん余計なチカラが抜けて、ライディングも上達する。
後半になるとみんなラリーストのような、不敵な面構えになっている(汚れているだけかもしれないが)。
 
去年に続きママがアルファードを運転し、「チームスガワラ」のサポートに回ったようだが、こちらも東京から四国まで往復の運転おつかれさまでした。
 
子育てがひと段落したら、またスガワラ黄門さまとの珍道中にご一緒したいが、それまで現役で走っていて欲しいものだ。
(ってホントに走っていそうで、それもまたコワイが...........)