R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

いってらっしゃい その2

先日の忘年会で
 
去年のラリーDVDを見ながら誰かが、
「こんな大きなレンジャーで、よく砂丘走れますね」ってじ~じに質問すると、
 
「レンジャーは7000ccだけど、海外のカミオンは3万ccだからもっと大きいですよ」と言われ、一同ビックリ
(じ~じは誰にでも常に敬語で話す)
 
たしかにタトラやマン、ダフなどヨーロッパのカミオンは、並んだレンジャーが「軽トラ」に見えるほど巨大で、最高速も200km/hオーバーのモンスターマシン揃い。
 
パリダカがまだアフリカ開催だったころ、ゴールとなるダカールの海岸では、完走者全員による恒例の「ビクトリーラン」が行われる。
 
1位から2台づつスタートラインに並んだカミオン総合9位のテルちゃんが、10位のモンスターと同時スタートしたら、「こっちも全開なのに、あっというまに見えなくなりました」というくらい、その差は歴然。
 
それでも過去には「軽トラ」レンジャーが、カミオンクラス1~3位独占なんて快挙も成し遂げたことを、外国勢は覚えているし、並みいるモンスター軍団を抑え、常にトップ10に入る実力も知られているので、クルマも小さければドライバーも、外人からみれば小人のように小さい「スガワラ」は、カミオンだけでなくラリー界でも超有名人
(そんな鉄人に「エロジジイ」とか言えるのも、じ~じの人柄か)
 
バイクでも乗用車でも、前輪と後輪の真ん中にシート(座席)があるので、乗り心地は良い。
それに引き換えトラックは、前輪の真上に座席があるので、乗り心地が最悪なことは意外に知られていない。
 
DVDを見ても走行中のカミオンの運転席は、まるで「操り人形」のように不自然な動きで、前後左右に大きく振られていて、こんなことを18日間、1万キロも繰り返していたら、カラダが壊れるんじゃないかと、他人ごとながら心配になる(実際カラダへの負担はものすごく大きい)。
 
知らない人はじ~じとテルちゃんが、日頃からすごいトレーニングをしているのかと思うらしいが、私が知る限りこの親子が走ったり筋トレしている姿を、およそ見たことがない。
 
本当は隠れて「コソ練」してるんじゃないの?と、スガワラママに聞いても、「ぜ~んぜんやってないわよ」って。
 
三菱ワークス時代の篠塚さんや増岡さんは、今でこそメジャーな加圧トレーニングを、20年前から取り入れていたし、動体視力を鍛えるトレーニングも行っていたようだ。
 
それに引き換えこの親子、
最近はたばこもやめて酒量も控えているが、じ~じは毎日自宅で晩酌を欠かさないし、
テルちゃんも「コーラとタバコが主食?」と思うくらい、不摂生このうえない生活をしているが、実はこの自然体がラリーを長年続けられる、秘訣なのかと思うようになった。
 
海外のチームはダカール以外のラリーに数多く参戦し、実践トレーニングとマシンテストを行うが、プライベーターのチームスガワラにそんな余裕はない。
テルちゃんが、モンゴルラリーで1回だけの実戦テスト、
じ~じがジムニーで参戦するだけで、毎年のダカールがまさにぶっつけ本番。
 
それでも10Lクラス1位、カミオン総合でも10位以内に入るのは、ラリーが終わりマシンが工場に戻ると、すぐバラバラにして1年がかりで整備する、地味だけど確かな技術と、パワーで劣る海外勢相手に砂丘や難所で差を詰める、長年の経験と集中力の賜物。
 
外国勢から「サムライ」「ミラクル」と、称賛され続ける由縁か。
 
こんなことじ~じもテルちゃんも自慢しないし、メディアでもなかなか取り上げられないので、拙い文章で長々と書いてみたが、連続出場でギネスなんて、私がソーリなら国民栄誉賞あげてもいい。
 
このブログの「スガワラ」を最後までお読みいただければ、このおじいちゃんのスゴさが少しはお分かり頂けると思うのだが。
 
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先日じ~じにいただいた来年のステッカー
 
こんなハナシ書いたら、もったいなくてどこにも貼れないなァ
 
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 もしここに故ガストン爺がいてくれたら、やたらと元気で負けず嫌いの、ジジイ二人のホラバナシは、1晩かかっても終わらないんだろうナ