自宅兼事務所にいたら、じ~じから電話が。
「いま近くにいるけど、いますか?」
って。
まだ時差ぼけがひどく、
「毎日夜中の1時くらいに目が覚める」
とか。
CS放送の「J sports」担当者から電話。
近くダカール特集の特番があるらしい(ウチは見られないけど....)。
経年変化による劣化が原因とのことだが、
「5分で交換できる部品だけど、今まで破れたことはなかった」そうで、本当に残念。
テルちゃんの1号車にも同じものが付いているので、
「オレのでよかったよ」
とも。
パワステのないまま200km、ゴールを目指して走ったらしいが、
「パワステが無いレンジャーは、ホントに重たかった」
って、想像するだけで重たそう。
途中のチェックポイントは全て不通過、
他にも必ず通過しなければならない数十か所の、WP(ウェイポイント)も不通過で、リタイア扱いになってしまった。
その後、敗者復活戦のような救済措置があったが、最後尾スタートなのですぐ日が暮れてしまう。
通常カミオンクラスは二輪四輪のあと最後にスタートなので、ゴールが夜になってしまうのはいつものことだが、今回は砂嵐がひどくて時速10km/hくらいしか、スピードが出ない。
夜中の12時でもまだルートの中間地点。
そしてたどり着いたのが、高さ1000mの砂丘(というかガケ)の激下り。
「クルマを降りて下を覗いたけど、真っ暗でなにも見えない。こんなところを下るのは自殺行為だから、ここでリタイアしたよ」
って。
ガケを避けたルートでゴールを目指すが、砂嵐で前が見えず、ハイビームでは余計に見えない。
そんなとき後ろから来たバギーが、「オレについてこい」と前を走ってくれて、なんとかキャンプに到着。
あとで知ったらその彼は、あのロビー・ゴードンだった(!)
「だってオレ彼のこと知らないし、ハマーじゃなかったから」
って、向こうはレンジャーとレジェンド・スガワラは、当然わかっていただろう。
毎年ハマーで走っていたゴードンは2年ぶりの参戦、
今回はペルーだけのラリーで、今までのパリダカでは初めてのこと。
これじゃクロスカントリー・ラリーとは呼べないし、むかしのように毎日ワクワクする冒険もない。
とにかくハイスピードレースで、ポイントを稼ぐことばかり求められるダカールは、
「もうむかしのパリダカじゃない」って。
パワステが壊れたとき引っぱってもらったのが、初参加のFORDのTRUCK
アメリカ人ではなくベルギーのチームらしいが、じ~じと同じく完走はできなかった。
当然彼らもレジェンドスガワラは知っていて、お礼にチームスガワラのTシャツをあげたら、お返しに彼らのTシャツを貰ったそう。
それが私へのおみやげと聞いて、
「そんな大事なものもらえません」
と「いちおう」断ると
「いいんだよ、またどっかで会うだろうし」
って。
彼らは来年もダカールにチャレンジするらしい
なんで海外のTシャツって、こんなにセンスがいいんだろう。
ボルグ&ワーナーも。
87カレラもボルグワーナーのシンクロだった。
ベルギーと聞いただけでワクワクする。
だってガストンとジャッキーイクスの出身国だから。
大事に着させていただきます
これがFORDのTRUCK
1962年生まれだから私より一つ下の56歳。
ジェイソンステイサム似の185cm85kg
ファラオで助けてもらったロシアのトラックチームも、みんなゴツいマッチョマンだった。
レンジャーと同じ1万CC以下クラスで、なんと四輪独立懸架!
これを見たときじ~じは
「こいつは手ごわいかもしれない」
と思ったそうだが、ドライバー含めチームのラリー経験不足か、2台とも完走できなかった。
リタイアしたじ~じのレンジャーと。
ほかのチームは全員ライバルなので、ラリー中は気さくに話をするなんてこともない。
ましてや初参加のチームならなおのこと、レジェンドに話しかけるのも憚られたはずず。
なので彼らにとってレジェンド・スガワラとのランデブー走行は、まさに「夢の時間」だったはず。
「ウニモグは?」と聞くと「もう出ていない」そう。
今年は750馬力までアップしたなど、レンジャーの進化がすごすぎて、三百数十馬力のウニモグは全然歯が立たないので、もう参戦しないんだろうナ(ベンツもやる気なさそうだし)
なので「1万cc以下9連覇!」といっても、今回はレンジャーとフォードの4台だけなので、残念だが話題にはならない。
やっぱりカミオンクラスで総合3位以内に入らないと、海外のニュースでは取り上げられないのが実状。
せっかくなのでモンキーの前で記念撮影。
(モンキー総裁がじ~じのこと、大好きらしいので)
ここに書けないこともたくさん聞いたけど、それはいずれ発表されるんだろう。
でも77歳の「青年」は、なにがあっても前向きです。