R1250GS カフェしなの

R1250GS、事故で廃車から買い替えました

ひとりでも多くの人に

 
いつも髪を切ってもらっている代々木上原「RIGID」のSくん。
 
私の友人の美容室で働いていたときからだから、かれこれ30年の付き合いになる。
 
私と同じころ限定解除の試験に一発合格したSくんは、念願だったフルパワーのV-MAXに乗っていた。
 
じつはS君の奥さんは結婚前、バイクを運転中にクルマとぶつかり、以来、車いす生活を送っている。
 
奥さんがバイク事故で車いすでは、もうバイクは乗らないかと思ったが、その後もあいかわらず乗っていた。
子どもも生まれたので金食い虫のVMAXは手放し、XR250モタードに乗り換えたが、いかんせんパワーが足りないので、街中はいつもアクセル全開。
危なっかしくて心配だった。
 
もともと中古なのでもう20年くらい経つのか、先日も
「エンジンかけても途中で止まっちゃう」
とか
でもこのころのKTMは、今と違って頑丈に作られているのと、イチカワ君のウデで、何事もなかったように直ってしまうので、なかなか買い替えられない。
 
いつもお店の前には、子供を送り迎えするためのママチャリがあって、
「バイク、あまり乗れないんですよ」
とのことだが、彼にだけは事故ってほしくない。
 
 
これは夏用のメッシュタイプだったが、すぐ秋になり3シーズン用も購入した
 
首と背中を守ってくれるのは本当にありがたいが、マックスフリッツのお気に入りのジャケットも着られない。
なので3年前、ウデのケガはあきらめる覚悟でベストタイプを購入し、以来3年どこにいくにも身につけている。
 
ジャケット2着はメーカーの無限電工さんに、クリーニングと点検に出し、自宅で保管していた。
 
これをS君に着てもらおうと6月に持参したが、先月またカットに行ったとき
「着た?」
と聞くと
「いや~暑くて着てないです」
って。
 
ふだんTシャツでバイクに乗っている人間が、いきなりぶ厚いジャケットを着るのは、抵抗があるだろう。
ならばこの2着を下取りにして、新しいベストを買い、いま私が着ているベストを、S君にプレゼントするのはどうだろう。
 
私がヒットエアを買ったのは、名古屋にある「バイクワン」という、ヒットエア専門店。
不定期にオーナーの室谷さんからメルマガが届くが、本当に商売っ気がなく、こちらが心配になるほど。
なのでアマゾンやヤフーでなく、ここから買っていたが、下取りもしてくれるそうなので、試しに送ってみた。
ジャケットは転倒の跡もなく、クリーニングしてきれいなので、2着で新品ベストと交換してもらえることに。
私が着ていたベストは無限電工さんに送り、動作チェックとクリーニングをお願いした。
無限電工さんから
エアバッグに経年劣化があり、交換しないと危険」
とメールをいただいたので、インナーバッグの交換をお願いした。
 
エアバッグが開かなかった」
なんて話を聞くが、ヤフオクや中古で買ってから、ちゃんとアフターサービスを受けていないケースが、ほとんどらしい。
中古で買ってもアフターサービスはやってくれるようなので、心配な人は相談したほうがいい。
 
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そしてクリーニングが終わったベストが戻ってきた。
 
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先にバイクワンさんから届いていた右の新品と比べても、見分けがつかないくらいきれいになった。
点検含めて3000円くらいで、手洗いまでしてくれるのが、このメーカーのいいところ。
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そしてさっそくお届け

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ふだんから「guns and roses」の、slushみたいな風体のS君
 
「slush guns」の画像検索結果
 
これならTシャツでも違和感はないはず。
 
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ポンコ じゃなくてビンテージの部類に入るⅮUKE。
これで万が一のときも安心だね(と思いたい)
 
守れるのは脊椎のみで頚椎はダメらしいが、それでも無いよりはマシ。
 
3歳から父親のスーパーカブの、シートの前に座って走っていたので、バイク歴は54年目になる。
この歳まで死なずに大けがもせずに、バイクに乗ってこられたのは、ただただ
「運がよかっただけ」
 
いま思い出しても「あのとき死んでたなぁ」って場面は、いくらでも思い浮かぶ。
 
「バイクで死ねたら本望さ」
 
なんてうそぶいていた時期もあったが、守るべき家族ができた今は、
 
「バイクなんかでぜったい死にたくないし、けがもしたくない」
が本音。
 
先日穴の開いたブーツの修理で、マックスフリッツに行ったとき、上野あたりから足立ナンバーが増えて、やたらと荒い運転の車が目立つように。
追い越ししてあおられたり、トラブルに巻き込まれてもいやなので、おとなしく走るが、それでも幅寄せしてくるトラックや、車間距離を取らずに走るクルマの多いこと。
 
ポンコツV350を買い替えて、また中古のベンツGLにした、オーナーSさん曰く、
「このあたりはハッタリのきくベンツじゃないと、道も譲ってもらえない」
って。
 
エアバッグなんてクルマに踏まれたらおしまいじゃん」
「いざというとき開かなかったらどうするの?」
なんて声も聞こえるが、そのときはもうあきらめるしかない。
 
それでもすこしでも助かる見込みがあるのなら、あきらめが悪いと言われても、エアバッグは身につけていたい。
 
本来ならバイクイベントやスクールで、主催者やインストラクター、二輪ジャーナリストという人たちこそ、エアバッグの普及活動をしてほしいのに、だれもやらないし、着用しないのはなぜだろう??
(カッコ悪いから?スポンサーから提供されないから?)
 
街中でもツーリング先でも、まずエアバッグを着ている人を見かけない。
たまに
 
高価なマフラーやラリースーツは、音や見た目で「費用対効果」が実感できるが、エアバッグは事故に遭わないと、そのありがたみが分からない。
 
でも命を守るモノなんだから、まずこっちを買ったほうがいいんじゃないか。
 
バイクの三種の神器といえば、むかしは
「集合管、バックステップ、ボアアップ」
なんていわれた時代もあったが、いまは
「任意保険、ドラレコエアバッグ
じゃないのかなぁ
 
「オレは事故しないから大丈夫」
「カッコ悪いから着ない」
なんて思わずに、家族を悲しませる人がひとりでも減ることを、切に願います。